014.ゆかりん
その日は大変だった。クラスの子達からは事件のことについて質問攻め。ほかのクラスの子は覗きにくる。帰りのHRで事件のことは家族を含め校外にもらさないようにと放送が入るくらいだった。放課後生徒会室に行くと風天先輩も同じ目にあったようで少しげっそりしていた。その後、休憩時間に総務会メンバーから(主に風天先輩が)質問攻めにあった。少しさっきのとは違って、何で2人で出かけていたのかとか事件と関係がなさそうなことが多かった。そうしたら、何故かお姉ちゃんに入試の日のかとを暴露された。個人情報が駄々漏れと言うことがこのことだと分かった。
この事件で得たことは、まずお礼の品だった。私たちが身元を伏せていたため学校宛に届いたそうだ。送られて来る日がばらばらなため数日間職員室に通うはめとなた。そのため、先生に名前お覚えられ入学したばかりで名前が分かる生徒が少ないことにより授業一時間の間で必ず一回は指されるのが一月ぐらい続いた。そして、同じ総務会メンバーである瞬君も道ずれとなり同じ目のあった。つらかった。あと、ごめんよ瞬君。
そしてもうひとつ、信用できる人間とそうでない人間の見分けがついた。私が事件の当事者であることが分かったのは入学してから2日後のことなので、瞬君以外は正直まだ友達とはいえない。それにもかかわらず、いきなり何の前ぶれもなく事件の話しをしてきた人はただのミーハーなので信用できない。そういう人は大体、個人情報とかお構いなしに人にすぐべらべらと話すのであまり仲良くしたくないタイプだ。なので私は、事件のことについて聞いてかなかったおとなしそうな後勝由香里ちゃんということ仲良くすることにした。
ということで早速由香里ちゃんと一緒に昼食を・・・・・・・、って、何で女子2人の仲に瞬君がいるのー!!おかしいでしょ!!当然由香里ちゃんは瞬君につっかがった。
「水原君は真夜ちゃんと仲いいの?」
「うん。幼馴染なんだ。ね、真夜ちゃん。」
「うん。」
「長い付き合いなんだー。」
そして、私が仲良くする人間として由香里ちゃんを選んだもう1つの理由。それは、私と同じにおい、つまり、オタクな感じがしたからだ。今度聞いてみよう!
「いつから仲いいの?」
「小学1年生のときからだよ。ね、真夜ちゃん。」
「うん。」
あだなは・・・・・、そうだなぁ、〝ゆかりん" とかどうだろうか。でもいきなりこれは・・・・・・・・・。
「真夜ちゃん、さっきから『うん』しかいってないけど・・・・・・。」
「ちょっとあだ名について考えてて・・・・・・・」
「あだな?」
「ゆかりんって言うのはいきなりあれかなぁって・・・・・」
「別に良いけど?」
っあ、マジでって・・・・。いつのまにか頭の中のことを本人に話してたー!!
「じゃあ、真夜ちゃんは〝まやみん" ね。おそろいぽいでしょ?」
では、そうさせていただきまーす。