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108.バグについて知ろう

ヒロイン目線でgo!

 私、日陽百合恵。ラブマジ(この世界)のヒロイン。

 え?自分でヒロインって言うなって?だってそうなんだもん。まさか、前世でplayしてたゲームの世界に転生するなんて、なんか、ラノベっぽいよねぇ。でも、事実なんだなぁ、これが。

 このゲームは、私が高校2年生の春に聖魔高校に入学してくるところから始まる。それが今日、新入生入学式の日なの。3次元(リアル)になっても攻略対象者(あの人)達はカッコいいのかなぁ。そういえばストーリーナンバーはどうなってるんだろう。と、この日をずっと楽しみしていた。もちろん、狙うは逆ハールート!やっぱり、これは乙女ゲームの醍醐味よね。

 が、その気持ちは初日で打ち壊された。

 だって、まず、何で私のサポートキャラである月影真夜が総務会にいるのよ!そのせいで隠しキャラがいなでてきてないし。月影真夜に姫君(プリンセス)なんて名前ついてるし。

 でもこれはきっと、バグ。きっとそう。

 そう思った私は、バグについての情報を集めることにした。LHR前の休み時間に近くの席に座っていた女子に総務会について聞いてみることにした。

「え?総務会について?そうだなぁ・・・・・・・・・、やっぱり、妹姫君(シスター・プリンセス)じゃない?総務会だけじゃなくて、上級生を中心にかわいがられてるし。」

「かわいがられてるって?」

「うん。餌付けしたりとか。かわいいんだよ。お菓子あげると幸せそうにニコニコしながら、ハムハムするのー。」

ん?

「あと、ドジッコなんだよー。ほら、入学式でも転んでたでしょ?いつもあんな感じなんだー。」

んん?

「特進で頭もよくってー」

んんん?

「考えてることがすぐに顔に出て」

んんんん?

「子供っぽいけど」

んんんんん?

「動きがチョコチョコしてて」

んんんんんん?

「とーても、かわいいんだよ!」

んーーーーーーー?

「なのに、見た目のよさを鼻に掛けたりしないから男女問わず、人気なんだー!」

「へ、へぇーーーー・・・・・・・。」

何かちょっと・・・・・・・、どころじゃなく、すごく違くないですか月影真夜?ゲームでは、大人っぽくて、面倒見がいいお姉さんって感じだったでしょ!!

「そして、なにより、姫君(プリンセス)の素直さが本来の人のいいところを引き出すんだよ。」

「へー・・・・・」

「だから、そこを観察して誰と姫君(プリンセス)とくっつくべきなのかで派閥があるんだぁ!選択肢としては総務会メンバーと最近出てきた雷瀬芳君と」

何で隠しキャラがそこで出てくるのー!!?

「あとは月影真夜派っていう、言わえる、逆ハーレムってやつがいいって言う派閥があるんだよー。まぁ、何派に入るかは総務会メンバーに直接あってから決めた方がいいよー。」

「う、うん。分かった、あ、ありがとう・・・・・・・。」


 実際見てみて分かった。

 風天実、土田光、水原瞬は月影真夜にデレデレだし、金島慧もゲームより大分くだけてる。そして何より、火室睦。あんた、誰!?と思った。別人すぎでしょ!キャラ変しすぎよ!しかも、ゲームではすごく骨が折れる植幸優を懐かせることに、一発で成功してるし。あの子のせいで隠しキャラがいなくなってるし。

 とは言っても、私へに接し方はゲームの初期段階と全く同じだったけどね。だけど、確実にあの子のせいで私のための世界が崩れてしまっている。


 私の携帯が鳴った。

「もしもし・・・・・・・、あ、――――か・・・・。」

――――に、今日のことを言ってみた。

「・・・・・・・・、大丈夫だ。この世界はお前のものだ。だから、お前の思い通りに動くはずだ。」

「そ、そうだよね。うん、だよね。」

「ただ、そいつとは敵対するな。上手く、利用するんだ。」

「うん、わかった。」

電話は切られた。

2話前に出てきたゆかりんが言ってた〇〇派は、今回出てきた派閥のことです。ちなみに、米村は意味を理解せずに真夜派と公言してます。


次話は明後日8日、金曜日午前7時にup

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