099.平和を乱すアホ
私は今日、読書をしていた。その理由は、ライライだ。
昨日のこと、
「そういえばあんたが使命をもらった女神って何て名前?」
「ア・・・・・・、アルテミス様だけど・・・・・?」
「アルテミス・・・・・・、月の女神か・・・・・・・。」
「何で分かったの!?」
「親がギリシャ神話が好きで家にそれ系の本がたくさんあるんだ。俺もほぼ無理無理読まさせられた。アルテミスはオリュンポスの十二神の1神で、太陽の神アポロンの妹だ。何か関係あるのか・・・・・・・・?」
「もしかすると関係あるかもしれないから一応そういう本読んどいたほうがいいかなぁ。」
「確かに・・・・・・・。」
「ライライ的にお勧めのやつとかある?あ・・・・・、今言われても忘れちゃうや・・・・・・。」
「じゃあ、帰ったら本のタイトルと表紙に写真を添付してメールする。」
と言うわけで、午前中に図書館に行き本を借りて、家で今読んでいる。読書は好きなので楽しませてもらっている。が、
「ま、マヤねぇー、お兄ちゃんが来た!!」
マコちゃんが息を切らせて部屋に入ってきた。足音的に走ってきたのだろう。テンションも高い。まぁ、そう感じるのは私だけだろう、相変わらずポーカーフェイスだし。クソ!!平和を乱す使者、いや、平和を乱すアホが現れた。マコちゃんがジャージ姿のなのから見ると、マコちゃんがランニングしてたらお兄ちゃんを発見して回収したと言うところだろうか。マコちゃんは私と瓜二つなちょー女顔ながら、運動神経がよい。小学校の陸上部のエースとなるほどにだ。お姉ちゃんも弟も運動神経がしこたまいいのに私は何で限りなく全く無いに近いのか・・・・・・・・・。月影家の7不思議のひとつである。7つあるのか、それをすべて見つけるとドラ○ンボールみたいに願いがかなうのかは不明である。
私は部屋着から外着に着替えリビングに行った。
「お兄ちゃん、またアポ無しで来ウグ!!」
最後まで言い切らないうちに、問答無用で口にお菓子がつめられる。っあ・・・・・・・、美味しい。モグモグモグ・・・・・・・、ゴックン。
「・・・・・・で、今日は何しに来たんですか・・・・・・?」
「これだ。」
たくさん置かれた箱、箱、箱・・・・・。
「逃亡旅行のお土産ですか・・・・・・・。」
「あぁ、そうだ。本当にすまなかった。」
「別に謝ることじゃないと思います。お兄ちゃんのせいじゃないと思いますし。もし、あのままだったら私ぐったりしてましたし。しいていうなら、私より関係ないのに巻き込んだ人達に謝るべきだと思います。・・・・・・・そこにいる瞬君とか。」
ダイニングキッチンで緑茶を入れていた瞬君が「っえ!?僕!?」と言う顔をしながら首をかしげている。
「・・・・・・・・。」
お兄ちゃんは謝りたくないようだ。
「ほら、お兄ちゃん。」
「・・・・・・・。」
「何か言いたげですね・・・・・。」
「こいつと慧は行く必要はなかったんだぞ・・・・・・。」
あー、そういうことか・・・・・。
「そんなこと言われたって、会長命令には逆らえないですよ、火室先輩。怒らせたら怖い人No.1の人ですよ。」
と瞬君が言った。
「・・・・・・・・。」
お兄ちゃんは納得したようだ。
「まぁ、謝る必要はありません。むしろやめてください。変な感じがするので。」
おい、瞬君。それはいくら事実でもひどくないか?




