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098.春休みのライライ(2)

不定期更新になるとか書いておいて毎日更新してすみません。どうしても私の大学の入学式の日に真夜ちゃんを進級させたかったので。と、言うわけで毎日更新は明日までです。

いつもどおり、17時にもupします。

「ライライはどこまで知ってるの?」

「ざっくりとしたストーリーと設定。だけど、雷瀬芳に関しては前世で知ったことの全部を覚えてる。」

「私と違って途中から思い出したんだよね。それってどんな感じ?」

「どんなって・・・・・・・。」

ライライが少し考え込む。

「中学生になって塾に入って・・・・・、半年後ぐらいに光元が入塾してきたんだ。そしてその日の夜、俺は夢を見たんだ。中学生くらいの女と中年のおっさんの夢。多分親子だろうな。初めは2人で仲良くゲームをやってるんだ。多分対戦型のやつ。しばらくすると、ゲームやってるのが娘だけになったんだ。父親の方はその後姿をさびしそうに眺めるだけ。またしばらくすると、娘がやってるゲームを父親が覗き込んでる。夢はこれで終わり。でもなんか人事に思えなかった。そう思ったら、一気にいろんなことが頭の中に流れ込んできた。俺はまだ夢が続いてるのかと思った。その流れ込んできたものにはゲームをずっとやっていた娘とゲームのことばかりが流れ込んできたんだ。その日の朝起きて自分でも不思議なくらいすんなりとこれが前世の記憶ってもんなんだなって思った。今思えば何でそう思ったのか分からないくらいすんなりと。でもその感覚がこれが前世の記憶だってことに信憑性がもてたんだ。」

そういってるライライが少しさびしそうだった。わたしはそれで

「もしかして、父親の方がライライ?」

と思ったので聞いてみた。

「・・・・・・!・・・・・・そう。父親の方が前世の俺。そのせいでもう親心が分かるんだぞ。本と変な感じだ。問題はその変な感じなんだ。俺はずっとゲームの雷瀬芳として育ってきた。もう雷瀬芳と言う人間はできてるんだ。だから、うまく前世と混ざり合えなかった。」

「?」

「あんたと違って、前世は自分の一部になれなかったってこと。だから、いまだにばぁさんのこと苦手だし、女は嫌いだし。でもだらって、何も変わらなかったわけじゃない。勉強はチートでそこそこできるし、前世で苦手だった犬は俺の苦手と化した。急に所々変わったから友達にはちょっと変に思われた。・・・・・・・まぁ、ざっとこんなもんだ。俺のゲームに関する記憶は、あくまでも俺の前世自体がplayして物じゃなくて娘がplayしてたゲームの画面を覗き込んでで手に入れたものだ。だから細かくは知らない。」

「playしたことないって、そういうことただったんだ・・・・・・。」

「そう。」

「ねぇ、ライライはその記憶を使ってヒロインとくっつきたい?」

「俺はあんたにこそ聞きたいねぇ、あんたこそどうなの?」

「うんうん。それはダメだと思う。だから、私はずっと私のまま生活してる。」

「だろ?俺も同意見だ。それにあのヒロイン、好きじゃないし。」

「そうなの?美少女じゃん。」

「そーゆー問題じゃない。あんただって顔がよければいいってもんじゃないだろ?」

「うん。よければなおよしって感じ。」

「あと、ライライ。」

「ん。」

「ライライに好きな人ができたらその人の話してね。」

「・・・・・、何でだよ・・・・・・。」

「私だけ話すなんて不平等でしょ。だからと言って今はいないんでしょ?だったらできてから。ついでに相談にも乗ってあげるから。」

「それは俺が好きになったのがあんただったとしてもか?」

「・・・・・、何?そのたとえ話・・・・・・。」

「だって俺がまともに話す女子なんてあんたしかいないから。」

「ゆかりんは?」

「仲良くない。」

「へー、じゃあ、私とは仲良しなんだー。」

私がにやりとしながら聞く。にやりとした理由は

「っう!!」

ライライで遊べると思ったから。

「あ、あんたは仲がいいとか、そういう問題じゃない!同志だからだ!!」

「えー、確かにそうだけど、友達でしょ?ゆかりんも。」

「あんたらの仲間に勝手に俺を入れるな。」

「私はともかく、土田君はライライが仲間に入った気でいるよ。」

「・・・・・・・。」

「満更でもないくせに。」

「・・・・・・・・・・。」

「ほーら、やっぱりそうだ。ライライさえOKすればもう仲間なんだよ。」

「・・・・・・・・・・・・、あっそ。」

何か勝った気がした。勝ったよね!!?

「あぁ、さっきの質問の答えだけど、大丈夫、ちゃんとふってあげるから。」

「ふるの前提かよ!!?」

「うん。何ていうか、同志だから妙に親近感があってないなって思う。感覚としては・・・・・・、親戚とかそんな感じかな。だから、お兄ちゃん(火室先輩)の次にない。」

「それがどれくらいなのかが全く分からない。」

「お兄ちゃんは家族であるお父さん、マコちゃん、瞬君の次にない人。」

「何で家族の中に水原が入ってるんだよ!?」

「え?瞬君はお姉ちゃんのだから、私の中ではもう義兄なの。」

「おいそれって・・・・・・・、水原は知らないんじゃ・・・・・・。」

「うん。多分ね。でも、お姉ちゃんが逃がすはずないから。」

(な、何か、誰も知らない衝撃事実を知ってしまったような気がする・・・・・・・。)

とライライが思ってるなんて私は夢にも思っていなかった。

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