000.ベタなプロローグ
「ここは・・・・・・」
『ここは世界の狭間。』
一人の美女が現れる。その姿はどこの世界のどんな言葉を使っても表せないくらい美しい。
「あなたは・・・・・・?」
『わたしは月の女神、月の女神です。』
と美女は言いながら私の前に降り立つ。そのしぐさも美しい。
『あなたに使命を言い渡しに来ました。』
「使命?」
女神は黙ってうなずく。
『この世界がある一人のための世界だと知っているあなたにしか果たせない使命。』
「???」
『その少女は少女のために用意された少年達を全て自分のものにしようとしている。』
「!!!」
『だから止めてください。』
「・・・・・私が?」
『そう。あなたにしかできない。
・・・・・一人の少年だけを選ぶぶんには何の問題もありません。でも複数の少年を彼女だけが独占するなら世界の秩序が乱れます。』
つまり、故意的な逆ハーはoutてこと?・・・・・た、確かに・・・・・・・・・・・。
「つまり・・・・・、彼女、一人か誰も選ばないようにすればいい?」
『そういうことです。ちなみに、その使命が果たせなかった場合・・・・・・・・。――――あなたの命は無いでしょう』
「・・・・・・・やちゃん、真夜ちゃん、真夜」
「キャーーーーーーーーー!!!」
いやな夢だった・・・・・・。
「っあ・・・・・・、瞬君・・・・・、えーと・・・・・・、ここどこ?」
「病院。心配したよ。よく生きてたね。本当によかったぁー。」
確か、私は数時間前に事故にあって・・・・・・。
「私、あの後どうなったの?」
「頭を打って死にかけたんだよ。
で、病院に運ばれたんだけど、もう駄目みたいなことを医者にも言われたんだけど・・・・・・、真夜ちゃん、突然、息を吹き返したんだよ。」
「っあ、そうな・・・・・・・・」
「ま、真夜ちゃん!?真夜ちゃーんー!!!」
瞬君の声がどんどん遠くなる。
「えーと・・・・・・、どうしてまたここに・・・・・?」
ここ、“世界の狭間”だよね・・・・・・・。
『すみません。言い忘れてたことがあって・・・・・・。』
また女神が姿を現す。
『実はあなたに力を与えようとうと。』
「もしかして生き返らせてくれたことと関係が?」
『いいえ。まず、死掛けることが私と合う条件だったので。そうなる運命だったのです。』
いやな運命だ。
『新しい力。あなたも知らないあなたの力。』
「それって・・・・・・」
「なんですかーーー!!?」
「うわぁ!!ま、真夜ちゃん!?」
「っあ、瞬君。私が最後に意識を失ってからどれくらい立った?」
「30分くらいだけど・・・・・・・」
意外と短い。
「・・・・・・・・私の家族は?」
「いるよ。今、医者とお話中。」
「そっか・・・・・・・。」
私は一呼吸おいてから言う。
「瞬君・・・・・・・、私・・・・・・・、聖魔高校にいく!!」
「っえ、えーーーーーーーーーーー!!」