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呪縛の蝋  作者: 想 詩拓
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00『とあるオカルト系チャットルームの会話ログ』

『蝋人形といえばさ、俺、変な話知ってるよ』


『つーか、変じゃない蝋人形の話なんて聞かないよな、さわやかな蝋人形の話とか想像できん(笑)』


『確かにね(笑)。で? どんな話なの?』


『創作とかじゃなくてさ、本当にあった話らしいんだけど、ある村に蝋人形館があってね、そこの蝋人形職人がさ、人間を蝋人形に変える魔術を編み出したんだって。それで、その職人自身も色男だったらしくて、自分に言い寄ってくる村娘を次々と蝋人形に変えちゃったらしいよ。六人ぐらい』


『そっくりの蝋人形を作って殺しただけじゃないのか?』


『当時の警察もそう考えて、遺体を捜したらしいけどただの一体も見つからなかったらしい。今も、その蝋人形館にはその娘達の蝋人形が残されてるんだってさ』


『へえ、その蝋人形、六体しかないのか? 村にその蝋人形職人が気に入った娘が六人しかいなかったってこと?』


『いや、蝋人形は全部で“七体”あるんだ』


『七体? 蝋人形にされた村娘は六人なんだろ?』


『こんなとこでも勿体振らないでよ。焦らさず話すべし』


『だから、「娘」じゃなかったのさ。その七体目は―――その蝋人形職人本人のなんだ。もちろん彼の姿もそれきり消えてこの事件は終わり。それきり進展はない』


『へえ、そりゃまた理解に苦しむ話だな。ところでそれ、どこの話なんだ?』


『群馬県だね、もっとも今は例の市町村合併で“村”ではなくなったらしいんだけど――』

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