出来損ない彼女
掲載日:2026/03/10
スマホが震えた。
ずっと待っていた通知だ。
彼からの通知だ。
「不合格」
12時30分、3文字だけのスクリーンショットが送られてきた。
彼は努力家だった。自分で自分の首を絞めてしまうほどに。
そんな彼が大好きだった。どうしようもなく完璧主義で私だけにデレデレな貴方が。
12時45分にまたLINEの通知。
「別れよ」
「急だと思うけど、考えてて欲しい。」
【今日の夜少し会える?】
「うん。」
【17時にいつもの公園で】
「わかった」
震える手で打つ文章に1mmも余裕なんてない。
どうするべき?別れるってなに?
何も手につかなくなって、空けておいたバイトの休憩時間に目が腫れた。
(葉乃もう上がりの時間だよ〜)
友達が肩を叩く。
驚いた、もうそんなに時間が経ってたのか。
私、今から振られに行くんだ。
震えている自分を見なかったことにして、いつもの何倍も可愛く見えるように少しメイクを濃くした。
「お疲れ様でした。」
タイムカードを切る店内には貴方の大好きなマカロニえんぴつがかかっていた。
数ある中から見てくださってありがとうございます。
ノンフィクションです。




