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はわわ……お酒をたしなんでいただけなのに、勝手に自滅してしまいましたわ

掲載日:2026/02/22

 「レオノール! お前との婚約を破棄する!」


 社交界の中でもより大きな夜会――王宮で開かれた夜会のど真ん中で、王太子であり、私の婚約者でもあったジョルジュ様はそう言った。

 大勢の前、自分の傍らに私の妹ソレンヌを連れて。


「お前は妹であるソレンヌを虐め、彼女に深い心の傷を残した! 家族すら大切に出来ないような女が俺の妻となる事など、許容できるものか!」


 続いて彼は私が犯したという罪――ソレンヌへの暴言や暴力のほか、その命を奪おうとしたなどの重罪まで――を次々と主張したが、その全てが身に覚えのない冤罪であった。

 けれど数か月前から、私に関するこの手の悪評はまるで誰かが意図して流したかのように社交界で広まりつつあり、ジョルジュ様からの批判に疑念を抱く者の方が野次馬には少なそうだ。


「念の為申し上げますが、残念ながら私はソレンヌを虐めることなど一切しておりません」

「何……! お前、この期に及んで言い訳をするつもりか!」


 そういう彼は勝ち誇ったような笑みを浮かべている。

 私が無実を訴える事も想定通りだとでもいうような笑みを見て、私はこれ彼が仕組んだ事であり、この場で何を言おうと彼の根回しが済んでいる現状では冤罪を晴らす事すらままならないだろうと判断した。


「この誤った主張に対して否定する気持ちが変わる事はありません。しかしながら、婚約破棄を受け入れましょう」


 ジョルジュ様が最近、ソレンヌに肩入れしている事は知っているし、二人がコソコソと会っているらしいことも把握はしていたし、忠告もした。

 全く聞き入れてはもらえなかったので、二人は浮気という自覚があった上で接触していたのだと思う。


 何はともあれ、ジョルジュ様の好意がソレンヌに向いているのであれば無理矢理あけた婚約者の席には彼女をあてがうつもりなのだろう。

 であるならば我が家が被る不利益も殆どないはずだ。


 両親は家の存続と強固な立場の維持を第一に考える為、私が苦汁を嘗めようと気にする事もない。

 今後、婚約相手を失った私へ婚約を申し出る者は減るだろうし、その点について文句を言われる事はあるかもしれないが……たとえどんな悪評が広まろうと、貰い手がなくならないのが社交界という場所だ。


 最悪、ふくよかな体の裏にあくどさを隠した、父や祖父と同じくらいの貴族のもとへ送り込めばいいと思い直すだろう。


 かくいう私も、この状況を大して悲観している訳ではなかった。


「かしこまりました。どうぞお幸せに」


 故に、婚約者と我が妹の愚かしさに呆れ、溜息を吐きながら、深く頭を下げるのだった。



***



 さて。それから半年が過ぎた頃。

 相も変わらず私の悪評は広まっていたが、社交界というのは同じ話題を嫌う性格のものが多かったこともあって、私の悪評が話題に挙がる頻度は緩やかに減っていった。


 因みにやはりというべきか、ジョルジュ様……いや、ジョルジュ殿下とソレンヌは婚約破棄後すぐに婚約を取り交わし、今も熱々バカップルっぷりを所構わず見せつけている。




「君の妹のあれ、何とかならないか」


 ある日の事。

 王立学園に通う私は教室の移動の為に廊下を歩いていると、ふいに声を掛けられた。


 振り返れば、そこに立っているのは端正な顔立ちの男子生徒だった。

 彼は幼い頃からの顔なじみで、婚約者としての顔合わせや妃教育の為に王宮へ訪れた際に時折すれ違っていた――第二王子殿下、フェリクス様だ。


 彼がげんなりとした顔であれ、と示すのはここから少し離れた場所――廊下の中央で体を寄せ合い、互いの顔に口づけを落とし続けるバカップル……いや、ジョルジュ殿下とソレンヌだ。


「君の妹のせいで、王族の品格も威厳もあったもんじゃない」

「そう思われるのであれば、血縁者であるジョルジュ殿下をお止めになった方がよろしいかと」

「それが出来たら苦労していないに決まっているだろう」

「そのお言葉、そっくりそのままお返しいたします」


 フェリクス殿下は艶やかな赤髪を掻き上げ、深く息を吐いた。

 彼は色恋に現を抜かすどこかの殿方とは異なり、王族として求められる教養を期待以上の成果で返すような優秀なお方だ。

 妾腹の子でなければ……もしくは当の本人が王座を本気で望んだのならば立太子されていてもおかしくはなかっただろう。


「それよりも、王族の品格や威厳を気にするのであれば悪女と呼ばれる私には関わらない方がよろしいかと」

「ああ、多少なら問題ないだろう。君の事は見張りが見ているだろうからな」

「見張り、ですか」


 私はくすりと笑う。

 その表情を見たフェリクス殿下は何かを確信したように、眼光を鋭く光らせていた。


「勿論。なんてたって、君は未来の王太子妃となったソレンヌ嬢に危害を加える女だという噂が絶えないような女性だからな」

「なるほど」


 声を潜めた彼に便乗して私は小声で返す。


「因みに、日頃の会話も聞かれているのでしょうか?」

「室内であろうが室外であろうが、声を潜めない限りは聞いているだろうな」

「そうですか」

「因みに王族へ絡む悪徳貴族に見張りを付けるというのは幼い頃からあった話だ。しかし王宮から派遣された護衛は皆優秀で、その存在を知っている俺でもぱっと見で見張りの存在に気付く事は出来ない。うっかりその存在を忘れてしまいそうになることもある」

「つまり、日常的に意識し辛いからこそ……頭がお花畑なお方であればすっかりお忘れになられていると」


 フェリクス殿下はにっこりと笑みを深めている。

 明確な肯定ではないが、この態度はそれと同義だろう。


「それで? あの婚約破棄以来何か機を狙うように目を光らせている君の企てに俺を混ぜてはくれないのか?」

「部外者でしょうに。何故殿下が首を突っ込みたがるのです」

「今のままだと君を迎えに行けないだろう」


 僅かな間が生まれる。

 突拍子の無い発言に、私が驚いてしまったのだ。


 どこまでが本心なのか、と彼の顔色を窺うも、何とも胡散臭い笑みを顔に貼り付けているせいで全く分からなかった。


「軽薄な王族は信用が欠けますよ」

「失礼な。本心だが?」

「どうだか」


 十中八九揶揄われているのだろう、と私は彼の言葉を聞き流す。


「ただ、そうですね。実は一つお願いしたい事はあります」

「任せたまえ。ただし貸し一つだ」

「全く、混ぜろと言っておきながら……しかし、構いませんよ」


 私は人差し指を立てて笑みを深める。


「国外の希少且つ度数の高いお酒を一つ、取り寄せて頂けませんか?」


 それを聞いたフェリクス殿下は数度目を瞬かせてから、私の言葉の意図を悟ったように大きく笑うのだった。



***



 それから一ヶ月が経った、ある晩。


 私は王宮の夜会に参加していた。

 ジョルジュ殿下やソレンヌから、夜会の招待状と共に『どこかで夜会を抜けて王宮の客室を借り、共に時間を過ごさないか』という誘いを受けたのだ。


 ジョルジュ殿下からは大切な婚約者の姉として、ソレンヌからは大好きなお姉様として、改めて自分達の事をわかって欲しいし、今後は仲良くやっていきたいとの事。

 まあ、確実に嘘だろう。


 二人は悪評を広められて社交界で孤立しつつある私を見下している。

 故に敢えて私の前で自分達が愛し合っている様を当てつけのように見せつけたい……というのが実際の目的だろう。


 けれどこの状況は寧ろ私には都合がいいものでしかなかった。


 夜会に参加し、暫く壁際で私はじっとしている。

 ジョルジュ殿下やソレンヌが客室へ誘いに来るまでの時間を待っていたのだ。

 その時。


「レオノール嬢」


 フェリクス殿下が近づいて来る。

 彼は細長い木箱を従者から受け取り、それを私へ差し出した。


「ほら、頼まれていた代物だ。兄上やソレンヌ嬢へサプライズをしたいと言っていただろう?」

「あ、ありがとうございます……!」


 それとなく話を合わせてくれる彼の機転に感謝しながら私はそれを受け取った。


「兄上は酒に目がないからな。きっと喜ぶだろう」


 勿論知っているとも。

 彼は酒好きであると同時に……酔うとより感情に任せ、衝動的に動く酒乱だ。

 それで何度困らされてきたことか。


 私は当時の事を思い出して苦く笑いながら、再度フェリクス殿下へ礼を述べた。

 その時丁度、「お姉様!」と遠くからソレンヌが私を呼んだ。


「俺はバルコニーにいる。手が空いたら話し相手にでもなってくれ」

「承知しました」


 私は一礼してからソレンヌとの合流を果たすのだった。



***



「ああ、なんて愛しいんだ、ソレンヌ」

「ああ、もう、ジョルジュ。お姉様の前で……あっ、ごめんなさい、お姉様。お姉様はジョルジュにフラれてしまった身だというのに、私ったら……っ」


 大ホールから個室へ移動するやいなや、同じソファに座っていちゃいちゃとし始めた二人を見つつ、やはり二人は当てつけで私の神経を逆なでしたかっただけらしいと悟る。

 まあ、情も残っていない相手が目の前で何をしていようが興味はないのだが。


「いいえ、気にしないで。それよりも……こちらをお持ちしましたの。折角二人を祝福する機会をいただいたのだから、贈り物を……と思って」


 木箱を受け取り、中の酒瓶を見たジョルジュはすぐさま目を輝かせた。


「おお……ッ! これは隣国で製造されている希少な酒じゃないか! たまには気が利くじゃないか、レオノール!」

「さあ、是非三人で飲み交わしましょう」




 ……そうして酒瓶の中を分け合ったのが十五分前。

 このお酒は非常に飲みやすいくせに度数が恐ろしく高く……結果、ソレンヌは真っ赤になってひっくり返り、ジョルジュもまた上半身の体幹がふらふらと不安定になっている。


 その中で私だけは非常に冷静な頭を持ったまま……酔ったふりをしていた。

 そしてここからが――本番だ。


「ジョルジュ殿下ぁ……」

「な、なんだぁ、レオノール」

「……何故、私にぃ、いわれない罪を着せたのですかぁ。私、ジョルジュ殿下と生涯を添い遂げるべく、努力してきましたのにぃ……」


 私がわざとらしくしおらしい態度を取ると、ジョルジュ殿下は急に声を上げた。

 普段動じない私が感情のままに落ち怒んでいる姿は彼の優越感を擽らせたのだろう。


「ハッ! わかり切った事だろぉ! お前は婚約者として俺を立てる事もしない、愛想笑いもしない。その癖王族として正しい事をしろと説教をする! 可愛げもなく口煩く、邪魔だったんだぁっ! それに反し、ソレンヌは非常に愛らしいし、俺を常に立てて動いてくれる。彼女を愛そうと思うのは当然の事だった!」

「そんな、酷い! 酷いです!」


 私はワッと泣いたふりをする。


「だって私、皆様が仰るような悪事は何一つ行っていないというのに!」

「知った事か! 王太子の言う事が全て正しいんだぁ! お前が何もしていなかろうが、俺が悪と言えば悪! 何故ならこの国は、俺のものだからなぁ!」

「……はい。ありがとうございます」


 スン。

 声高らかに言ってのけた彼の言葉を聞いた瞬間、私は真顔になる。


「……は?」

「ふぅ。……あ、残りいただいても?」

「うぇ? い、いや、その酒全てはさすがに……」

「ジョルジュ殿下もそれ以上は飲まない方がよろしいでしょう」


 私は瓶に残っていたお酒を全て煽り、飲み干す。

 流石、王太子すらも魅了するお酒。非常に美味である。

 そうしてから、唖然とした様子でこちらを見るジョルジュ殿下をよそに立ち上がり、私は出口へ向かって歩き出した。


「どうもありがとうございました。自白してくださり」

「じ、自白……!? レオノール、ど、どういう事だ!?」

「どういう事も何も……王族やその関係者に接触する悪女には見張りがついているものなのでしょう? であれば……あとの事は私達以外にこの事実を知った方々、国王陛下へ真実を明らかにしてくれるはずです」

「な……ッ!」


 漸く、事の重大さが分かったのだろう。

 ジョルジュ殿下の顔から恐ろしい量の汗が噴き出した。

 そんな彼を見下ろし、嘲笑する。


「それではご機嫌よう――ジョルジュ殿下?」


 顔が真っ青になるジョルジュ殿下と、これから迫る危機に一切気付かない、ソレンヌ。

 二人を置いて私はその場を後にした。


「待……っ、待て――」


 私を追おうとしたのだろう。

 グラスをぶちまけ、ジョルジュ様がすっころぶ音が聞こえた。

 きっと背後では酒塗れに床へ這いつくばる無様な王太子がいるはずだ。


「れ、レオノールゥゥゥ!」


 そんな獣染みた絶叫が聞こえたが知ったこっちゃあない。

 私はさっさと部屋を出て、廊下を足早で進んだ。




「レオノール」

「フェリクス殿下」


 私が大ホールのバルコニーへ辿り着くと、夜風に赤髪を靡かせるフェリクス殿下が振り返った。

 周囲に他の者の姿はない。


「どうだった?」

「大変美味でした。ご馳走様でした」

「という事は飲んだうえでその顔色か……」


「あ、急に眩暈が」


 フェリクス殿下の指摘を受けた私は白々しく千鳥足を披露してみせる。

 するとくつくつと笑う気配があった。


「君が酒に強い事と、随分気に入っているらしい事は既に知っている。夜会に出席する度、人目を避けて目にも留まらぬ速さでグラスを空にするし、かと思えば瞬く間に新しいグラスと取り替えているからな」

「何故その事を……?」

「君が面白過ぎて目が離せないのが悪いんだろう。寧ろ何故俺以外にあの奇行に気付く者がいないのかが不思議でならない」

「まぁ、目つきが悪い上に、悪評もありますからね。大抵は恐れから目が合っても逸らしてしまうのですよ」

「ふぅん? ……因みに、実際どのくらい飲んだんだ?」

「半分ほど残っていた中身を、こう」


 お酒好きがバレてしまっているのならば最早隠す必要もあるまい。

 私が開き直り、ラッパ飲みするそぶりを見せれば、ブハッとフェリクス殿下が笑いを吹き出した。


「君、侯爵家の娘だよな……!? 貴族の男だってそんな振る舞いはしないだろうに!」

「ああ、見張りがいたのでしたらもっと淑やかに振る舞っても良かったですね」

「君のラッパ飲みの記憶しか残らなかった、なんてことにならないといいな?」

「それは困りますね」

「……では、困る程度には爪痕を残せたと?」

「ええ。察しの良い協力者様がいらっしゃったお陰もあり」


 そう。

 私が窺っていた『機』や、求めていた『条件』を皆まで言わずとも汲み取れる察しの良さがある協力者――フェリクス殿下のお陰で、当初の予定よりもトントン拍子で『計画』が進んだのだ。


 この『計画』というのは――私の悪評が偽りである事、そして真に悪事を働いていた卑しい人間が誰であるのかを証明する事だった。

 そしてこの計画に踏み込める段階に至ったきっかけこそ、フェリクス殿下がこっそり言及してくださった『見張り』の存在が明らかになったことであった。


 私自身も見張りの存在は想定していたけれど、確証に至れた事が大きかったのだ。


「まぁでも、私は本当に、お酒を飲みながら周りの空気に合わせてほろ酔いのふりをしていただけですわ。向こうが勝手に自白しただけで」

「笑顔が白々しすぎるな」


 きょとんとしつつ首を傾げて見せれば苦笑が返された。


「それが君の言い分の場合……俺は君への貸しを無事に作れたという事にはなるのだろうか」

「それはまあ、はい」


 紛れもない事実だ。

 彼が何故ここまで全面的に協力してくれたのか、またどうしてここまで察しが良いのかはわからないが、名誉挽回に一役買ってくれた事実がある以上、彼の協力に何かしらの形で報いるべきだとは思った。


「私がお応えできる事であれば、可能な限りお受けいたしますが、何かございますか?」

「何か、って。俺はもう話しているけどな」

「え?」


 私が目を瞬かせていると、フェリクス殿下は私の前で片膝を突いた。


「俺に、君を迎えに行く資格が欲しいのだが」


 そう言いながら、彼が手を差し伸べた。

 『迎え』……これが具体的に何を指すのか。流石に分かった。

 ただ、どうしても腑に落ちない。

 確かにそう言われたことは記憶しているが、あれが本音だったとはという驚きもあった。


「……何故、私なのでしょう」

「おもしろいから」

「…………そうですか」

「ああ、別にはぐらかしている訳ではない。事実だ」

「なお悪い気がします」

「そんな事はないだろう。だってそのせいで俺は――」


 翡翠色の瞳が、真っ直ぐと私を映している。


「……長年、君ばかり見ていたのだから」


 その言葉を聞いた瞬間、何故か急に腑に落ちてしまったのだ。

 何故、彼が私の考えを容易く汲み取ったのか。

 何故、私が酒豪であるという秘密に気付いたのか。


 そして何故――


 ――私を映す瞳から、強い熱意を感じるのか。


 どんなに高い度数のお酒を飲んでも変化がなかった頬に、確かな熱が灯る。


「どうだい、レオノール。君にとっても決して悪い提案ではないだろと思うのだが」


 ジョルジュ殿下と共にいる時は感じなかった胸の高まり。

 それが心地よいと、思ってしまった。


 そして私に向けられるこの瞳が、ずっと私を見ていて欲しいという欲が生まれる。


「――よ、よろこんで」


 私はそっと、差し出された手に自分の手を重ねるのだった。



***



 この一週間後、ジョルジュ殿下の廃太子が決まった。

 自身の欲の為だけに他者を簡単に陥れ、王太子という圧倒的な権力で圧し潰そうとするような王族を、未来の王とする事は、国の存続にすら関わるという、国王陛下の判断だった。

 これにより私の冤罪は晴れ、代わりにジョルジュ殿下とソレンヌの悪事が明らかとなった。

 悪評のせいで二人は社交界に出られなくなっていく。


 また、新たに立太子されたのがフェリクス殿下。

 私は徐々に増えていく執務に追われるフェリクス殿下を婚約者として支えるようになり、それに対して彼は「君が妃教育を積んでくれている、優秀な女性で良かった」と心からの感謝を述べていた。


 ソレンヌはというと、国王陛下によってジョルジュ殿下との婚約を白紙に戻され、以降新しい婚約者が見つからないまま時間ばかりが過ぎている。

 両親はそんな彼女を、悪徳貴族で有名な、三十以上年上の侯爵のもとへ嫁がせようと考え、動き出しているようだ。

 彼女の未来が暗いのは、そしてそれが二度と覆る事がないのは明白だった。


 こうして私は、ただ美味しいお酒を沢山飲んだだけで、冤罪を晴らし、敵意を持つ相手を報復する事に成功し……


 ――素敵な婚約生活を手に入れたのだった。

最後までお読みいただきありがとうございました!


もし楽しんでいただけた場合には是非とも

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また他にもたくさん短編をアップしているので、気に入って頂けた方は是非マイページまでお越しください!


それでは、ご縁がありましたらまたどこかで!

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