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ー序章ー
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プロローグ ― 静止した世界 ―
世界は、止まっている。
それは比喩ではなく、事実だった。
かつて地球は、太陽の周囲を巡る星だった。だが、遥か昔——空を裂く「巨大な彗星」が衝突したあの日、すべては変わった。
大地は軋み、海は割れ、空は燃えた。
そして、地球は“公転”をやめた。
止まった星は、二つに裂かれる。
一つは、永遠に光を受け続ける世界。
もう一つは、永遠に光を拒まれる世界。
光に満ちた側は灼熱と輝きに包まれ、人々は光を操る力を得た。
闇に沈んだ側は冷気と静寂に支配され、人々は闇を操る力を得た。
やがて、人々は互いをこう呼ぶようになる。
——光族。
——闇族。
長い年月の中で、姿も思想も異なっていった二つの種族は、やがて決定的に分断される。
争い。
憎悪。
そして、終わることのない対立。
それが、この世界の“当たり前”だった。
だが——
その均衡は、今、崩れようとしている。
これは、
止まった世界を、再び動かそうとした者たちの物語。
そして、
その代償を背負った者たちの物語である。




