第五話:火炎操作《プロミネンスコントロール》
やっと、主人公の能力が一つ登場します。
前回超能力を使うことを決意した僕だけど、そのまま超能力を使うとバレて面倒なことになりそうなのでそれが超能力だと思わせない使い方をしてみる事にした。
「リリア下がってて、巻き込みたくないから」
「でも!ジールグル相手に生身の体で挑むだなんて無茶です!!」
「大丈夫……心配しないで、それにリリアを守るために戦うんだからリリアを巻き込んだら意味がないでしょ」
渋々リリアは頷いてで僕のから10メートル位下がった所にあった大木の後ろまで非難した。あくまでも逃げたりはしないと言う意思表示のつもりなのかなと思う。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア」
4匹のジールグルが同時に雄たけびを上げた。
(ん?4匹?)
そう、4匹いた。つまり、さっきまでジールグルはご丁寧に話が終わるのを待ってたんじゃなくて、もう一匹仲間を呼んでいたらしい。
(まあいいか3匹も4匹も同じようなもんだし)
「世界を構築する五代元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ」
とりあえずジールグルが襲ってくる前に、真っ先に思い浮かんだ発火的喫煙神父の魔〇狩りの王を唱えてみる。
「それは生命を育む恵みの光にして、邪悪を罰する裁きの光なり。それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり。その名は炎、その役は剣。顕現せよ、わが身を喰らいて力と為せ。イノケン〇ウス!!!」
呪文を唱え終わると同時に僕の能力の1つ、火炎操作をつかって炎を発生させ、形を変え、2メートルにも及ぶ巨大な炎の巨人を生みだした。
「え?」
そんなマヌケな声を出したのはリリアだ。
「「「「グルウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」」」」
ジールグル達はキレイに四匹そろって威嚇してきた。
(弱いなんとかほど良く吠えるってね)
そして、僕はジールグル達に向かって走り出した。何故イノケン〇ウスだけを動かさないかというと、僕の火炎操作は右手で操る炎に触れていないと使用できないからだ。
「行け!イノケン〇ウス!!」
速攻で接近し、イノケン〇ウスの手でジールグル達を薙ぎ払った。
「ガアアアアアアアア!!!」
3体は間一髪で避けたけど残りの1体はイノケン〇ウスの攻撃で火だるまになり、地面をしばらく転がった後動かなくなった。(本物の様に3000°の高温にはならない)
「「「グルウウウウウウウウ!!!」」」
仲間を殺られたからか、ジールグル達は本気ギレの雄たけびを上げた。
「隙だらけ♪」
叫んでいるうちに2体を火だるまにして、あと1体。
「ガアアアアアア」
「っと!」
高速突進をギリギリで避けつつイノケン〇ウスで攻撃する。
「ガアア!」
でもジールグルもその攻撃を避けつつ攻撃してくる。
(このままじゃキリがない)
と、言うことで、イノケン〇ウスを爆発させた。もちろんそのままくらったら死ぬので、火炎操作を使って温度を下げて爆発させた。
「グガアアアアアアアアアア!!」
「灰は灰に、塵は塵に吸血殺しの〇十字」
ジールグルが怯んでいる間に早口で呪文を言って、両手に一本ずつ炎の棒を生み出しクロスさせながら放った。炎の棒は空中で交差し炎の十字架となり、ジールグルに直撃した。
「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
最後のジールグルは炎の十字架に焼かれ、動かなくなった。
「終わったよ」
「は……はい」
キョトンとしているリリアに声をかけると、トタトタとこっちに寄ってきた。
「何を……使ったんですか?」
「魔法だよ」
「嘘をつかないでください、私と一体化した時にあんな低級魔法も発動できなかったのに………あんなどう見ても上級の魔法を使えるわけないじゃないですか!?」
あっ…忘れてた………
と、言うことで超能力のことがバレた。ついでに僕の魔力がどれ位か調べたら
「ええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」
と、言う反応が返ってきた。
「どうしたの?」
「魔力が……ない」
「ソレッテドウナノ?」
「魔力は魔法を使う以外に生命を維持するものなんですよ!それが無いなんて…死んでるのと同じですよ!!!」
つまり、魔力はナ〇トのチャ〇ラ的なものか………
それから、夜が明けるまでずっと超能力や僕の居た世界について散々質問されて、疲れが溜まった僕だった。
次は、3月9日に投稿します。