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第三話:人間は凄かった

はい、やっと戦闘です。

『成功ですよ』


頭の中に直接リリアの声が聞こえてきた。


(……良かった~………何の変化もないから失敗したかと思った)


『自分では見えませんけど左目は緑色になっているんですよ』


(そうなんだ。で…僕はどうすればいいの、魔法とか無理だけど………)


『魔法は私が呪文を唱えますんで…それまで時間を稼いでください』


(え?)


『大丈夫です、一体化は肉体強化も同時に出来ているんで』


とか何とか言っていると、いつの間にか半オオカミが両手|(それとも両前足?)と両足の爪を出して、グルルルルルとか言う雄たけびを上げて臨戦態勢に入っていた。


「ガアアアアアアアア」


と言う雄たけびと共に半オオカミが突進してきた。物凄いスピードだったけど直進するだけの単調な突進だったので、ちょっと横に動いたら簡単に避けれた。

そのまま、半オオカミは木に突撃した。いくら真っ直ぐだからと言ってもあのスピードについていけるだなんて……


(一体化スゲーー)


一方リリアは僕には理解不能な呪文を唱えている。


「グガルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!!!!!!!」


半オオカミが物凄い雄たけびを上げてキレた…僕避けただけなのに………


もちろん、そんな事はお構いなしの半オオカミはさっきの数倍のスピードで爪を横薙ぎに振るった。

完全に人間の反射神経を超えたスピードの一撃をしゃがんで避け、立ち上がる勢いでそのまま後ろに下がって半オオカミとの距離をとった。


『呪文、唱え終わりました』


(どうしたらいい?)


聞きながら、半オオカミの攻撃を避け続ける。


『バーストと唱えて右手を前に出してください』


「バースト!」


半オオカミが大振りを外した隙に右手を出して叫んだ。


……………


(何も起こらないんだけど)


『起こりませんね、まさか……魔力足りない?』


(そうなの?)


『魔法が使えないんですから、魔力が足りない以外に考えられません』


(クソ!)


そして、また攻撃をひたすら避ける。もうこのスピードにも慣れてきて余裕も出来てきたけど。


(どうする?)


『殴り倒します?』


(………グロいけど採用)


と、言うことで半オオカミがまた大振りをした隙に後頭部を思いっきりブン殴ってみた。


「グ……ガァァァ……」


半オオカミは僕が殴った勢いのまま地面に叩きつけられ、そのまま動かなくなった。


(死んだ?)


一応確認してみたけど……やっぱり死んでいた。


『人間………凄いですね』


(僕も人間がそこまでとは思ってなかった………一体化戻ろうか、どうしたら良い?)


『アウトサイドって唱えてくれればいいです』


「アウトサイド」


僕が唱えた瞬間一体化の時と同じ閃光が瞬き、隣にリリアが立っていた。


「どうするのこれ?」


半オオカミを指差して聞くと


「町に持っていきます」


と予想外の答えが返ってきた。


「何で?」


「この魔物ジールグル位の強力な魔物は町のギルドに持っていくと換金してくれるんです」


「いくら位?」


「ジールグルだと、4万ゼル位ですかね」


「ゼルってどれ位の価値?」


「100ゼルでリンゴ1つ位の価値です」


つまりゼルは円と大体同じ位の価値らしい


「で、どうするんですか?もう暗くなってきましたけど?」


確かに空を見るともう暗くなってきた。でもそんなこと聞かれても分からないので


「どうしたら良いと思う?」


聞き返した。


「私は今日はここで野宿するけど?」


「お願いします」


「はい」


と言うことでリリアのお言葉に甘えて一緒に野宿させてもらう事になった。

次は3月6日に投稿します。

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