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第三十三話:戦いの火蓋

今回ちょっと長めです。

「おはよう、キリヤマ君」


「おはようございます。チャールさん」


僕が、何となく王城を散歩していると前の様にチャールさんに出会った。


「ふふふ、霧山君は今日のパーティはどうするんだい?」


「パーティ?」


「そう、王族主催のトルチ様の誕生パーティ」


「トルチ様?」


誰?何かのお偉いさん?


「リリア姫のお兄さん。つまりこの国の王子だよ」


「リリア、兄弟いたんだ」


「他に、姉も1人いるよ」


リリアのお兄さんとお姉さん……想像がつかない。と言うかその話は僕に関係があるのだろうか?


「そう言えば、何で僕にそれを言うんですか?」


「ん?近衛隊ぼくらも参加するんだよ。前に集合した時………ってその時キミはいなかったか」


僕が部屋に閉じこもっていた時にあった話は基本的に近衛隊の魔族たちは言わない。それは禁句になっているらしい。


「まあ、ちゃんとした服を用意しておきなよ~」


そう言ってチャールさんは王城の外の方へ歩いて行った。




「パーティ……あっ、そう言えば忘れてました」


「忘れてたんだ」


僕は今、自分の部屋で昼食を食べている。と言うか食べさせてもらっている。理由は……みなさんしてるでしょ!恥ずかしいから言わせないで!


「リリアはどんな服着て行くの?」


「ドレスですよ。ユウタ君はどうしますか?」


僕は、あっちの世界では中学生だったのでスーツもタキシードも持っていない。だから結局は制服で出るしかないのだ。


「う~ん。これかな?」


リュックから制服を取り出し、当ててリリアに見せる。


「はい、カッコイイです」


「そう、ありがとう」




そしてパーティの時間。僕は隅っこの方で突っ立っていた。

何故かと言うと、リリアは来て速攻で貴族の方々に連れて行かれたからだ。美味しそうな料理を前にしても何も食べれないは辛いので、端っこでボーっとしていた。


「何やってるんの?キリ君」


「サリーこそ、何であっちの方に行かずにこっちに来たの?」


そう言うとサリーは、ちょっと周りを見て小声で言った。


「私はキリ君の事を諦めた訳じゃないのよ……」


「それって……」


「うん、まだキリ君の事が好きなのよ。だから一緒にいるために探してたの」


……どうしよう…凄く照れる。


「へ~、キリヤマ君モテるんだね~」


「チャっ!チャールさん!?」


不意に後ろから声が掛かり振り向くと、そこには凄く笑顔のチャールさんがいた。

そして、何やら周りが騒がしくなり始めた。


「チャールさん、有名なんですか?チャールさんが来た途端に周りが騒がしくなってきましたよ」


「ははは、何言ってるんだい?人間君?」


何でチャールさんがそれを……


「何で僕がそれをって顔してるね。教えてあげよう。キミが人間だって事は実はもう国中に知れ渡っているんだよ。まあ、名前だけで顔は知られてないんだけど……で、僕がキミがキリヤマと言う名前だと言ったので、みなさんザワザワしてるんだよ~」


「それってバレてて良いんですか?」


「う~ん。キミが何かとんでもないことをしない限りは大丈夫じゃないかな?まあ、姫様とイチャイチャするのはここでは自重してね~」


そう言ってチャールさんは何処かに去っていった。……何か、いつもそんな感じの役割の人だな


「ユウタ君。どうですかこのドレス?」


貴族さん達の中からリリアが僕の所に来て聞いた。リリアはデ〇ニーのシ〇デレラの様なドレスを着ている。答えはもちろん


「似合ってるよ。凄くカワイイ」


「ありがとうございます。でも……恥ずかしいですぅ」


リリアが顔を真っ赤にして照れる。そんな顔もカワイイとか思うのは僕がバカだからだろうか?

そんな僕らに青筋を立てて迫って来る魔族が1匹いた。


「君はリリアの何なんだ?」


その魔族は神話のユニコーンをそのまま擬人化した様な姿をしていた。ビシッとタキシードを着こなし、何か凄い威圧で僕を睨んでいる。


「はい?」


「だから、君はリリアの何だと聞いている」


「………」


「(キリ君、そいつはリリッチの婿の最有力候補とか言われてる貴族、カッル・ビースよ)」


僕ら睨みあっている間にサリーが僕に教えてくれた。と言うかこういう態度のヤツはイラッとするし、リリアを呼び捨てにするのが何か気に入らなかった。


「僕はリリアの恋人ですが、何か?」


僕がそれを言った瞬間に会場中がざわめいた。


「リリア、それは本当か?」


それは、ほとんど脅しに近いものだった。


「……はぃ」


「こんな近衛隊の魔族だぞ!」


「…私はどう言ってくれても構いませんが、ユウタ君を侮辱するのは許しません!!」


リリアの叫びで会場の視線は全て僕らの方に集まった。


「僕はカッル・ビースだぞ!この歳で剣術の最高位を持つ天才だぞ!そんな僕を差し置いてこんな一魔族を選ぶのか!?」


「はい!」


「……お前、名前を名乗れ」


「霧山裕詫」


それで会場のざわめきがさらに増した。僕が人間だとこの国中に広まるだろうけどまあ良いや、もう名前はバレてるんだし。


「ははははは、お前が噂の人間か?見た目は割とまともなんだな?バケモノのくせにリリアに近づいてんじゃねえよ!俺と決闘しろ!二度と口の聞けないようにしてやる!」


プチッと来た。リリアを自分の私物の様に扱うその言い方と、禁句を言ったことにだ。


「黙れ。煩せぇんだよ」


自分でもゾッとする声が出た。


「受けてやるその決闘。負けたらリリアを自分の物みたいに扱うその言い草を止めろ」


「ならお前が負けたらリリアの傍から消え失せろ」


戦いの火ぶたは切って落とされた。

ちょっとどころじゃなくメチャクチャですね。でも、どうにかして戦わせたかったんですよ。


おそらくこの戦い、スカッとはしますがカッコ良くはないです。

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