第十一話:初戦
すいません、投稿が遅れました。こんかいは2話投稿しますんで
「…僕、何もしてないんだけど………」
前回、サリーに無理矢理『集え強者!第五回ビルド街王決定タッグバトル大会!!』に参加させられてしまった僕だったが予選は何もすることなく、サリーが速攻で敵を2人とも瞬殺していった。
「サリー、気合い入ってるね」
「入ってないわよ!あくまで修行だから!!」
いつの間にか修行になっていた。
「で、どういうルールなの?」
「ルールを知らずに参加してたの?」
「ルールも説明せずに参加させた誰かさんのせいでね」
そう、僕は一切ルールの説明をされていないのだ。大きめのスーパーボール位の大きさの変な水晶持たされてボーっとしてただけ。
「ルールは、2人共がさっき渡された水晶を割られるか、2人共が気絶するか、どちらかが降参するかすれば負け。以上よ簡単でしょ?」
「たしかに簡単だね」
そして、本戦
「始め!」
いきなりだけど本戦の1回戦が始まった。本戦はお約束のトーナメント方式で、僕らはいきなり試合だ。審判のコウモリ人間みたいなヤツが開始を告げた直後に僕を除く3人がバックステップで後ろに下がり呪文?を唱え始めた。
ちなみに、相手は両方小人のオッサン、低身長+おっさん顔が凄く醜い。全員、水晶をさっき配布されたチェーンに通して首から下げている。
「凍てつく氷よ!我が手の中で剣となれ」
「轟く雷よ!我が力となれ!」
「大地の聖霊よ、森の樹木よ、我が杖にその力を宿せ」
上から順に小人A、B、サリーだ。小人Aは氷の剣を生み出し、小人Bは手をバチバチさせ、サリーは杖に光を灯した。
「トリャアアアアア!!」
物凄い勢いで小人Aが僕に氷の剣で斬りかかってきた。呪文を唱える前にやってしまえ~的な事を考えているんだろう。
でも、超能力は魔法みたいに呪文を唱える必要はない。二つ目の能力発動の証である青い星を目に浮かび上がらせ右手で振り下ろされる氷の剣を掴んだ。
「何!」
小人Aが氷の剣をただの右手に受け止められて驚いている間に能力の説明をすると、この能力の名前は水力操作と言い水や水分の形や温度を操ったり、空気中の水分を使って水を発生させたりする事ができる。操作できる限界はその時の心境によって変わるが普段は大体2メートル位が限界で、火炎操作やその他まだ登場していない能力もそんな感じだ。
今も右手が触れている部分の氷を溶かして水にして手が切れないようにしている。
「グワアアアアアア!!」
僕が能力の説明をしている間にサリーが小人Bをやっつけたらしい。
「終わらすよ」
「はあ?」
氷を水に変化させバックステップで小人Aから距離を取り、氷の剣から作った水に空気中の水分で作った水を足し
「やあ~」
小人Aにぶちまけた。
「冷た!」
キンキンに温度調節した水を被って小人Aが怯んでいる隙に近づき、足元を凍らせた。
「僕らの勝ちで良いよね?」
「くそっ……分かったよ負けた負けた」
足元を凍らされて身動きのできない小人Aは素直に負けを認めた。
と、言うことで初戦突破。
この大会はもう少し続きます。