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異世界に来たけど人類滅亡してました。  作者: 青咲りん
第一章 最果ての王者
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十五話 ちょっと辛いです。

 どうも。

 どうやら最近、人助けが性分になっていつか自滅してしまう未来が見えて戦慄中のアリスです。


 さてさて、そんな私ですけど、とうとう巨人少年のノアールくんまで助けてしまいました。


 ある程度のことはなんでも一人でできてしまう、そんな自分がちょっと怖いです。

 人を使うことを覚えるまでは半人前、私もまだまだですね……。


 さて、そんなこんなで、成り行きで一気に同行者が二人も増えちゃいました。

 タマネちゃんは運命のめぐり合わせで仕方ないとして、カルちゃんも……まあ、他人ひとのことは言えないしね。

 ノアールも(以下略。


 そうそう、後で調べてわかったんだけど、どうやらカルちゃんもプレイヤーみたいなんだよね。

 ……え?

 どうしてわかったかって?


 そんなのいつも通り、勝手に鑑定して覗いただけに決まってるじゃん。


 ……え?

 マナー違反?

 エチケットは大切?


 むぅ……。

 確かに、勝手に覗かれてはいい気もしませんしね、ホドホドにします。


 え?

 そこは止めるようにしろって?

 ……そだね。

 NPCとプレイヤーを見分けるくらいにしておくよ。


 副産物で名前とレベルわかっちゃうけど別にいいよね?

 MMOなら普通に開示されてるし。


 閑話休題。


 あれから数日が経過し、私達は今《最果ての森》の中を移動していた。

 ……え?

 いきなり時間飛ばし過ぎ?

 小さいことは気にしない!

 気にしすぎると禿げるよ?

 禿げた変態と呼んでほしいなら別に構わないけど。


 ――ドスン!


 大きな地響きがして、視界が大きく上下に揺れる。

 目下に広がる大自然から、数十羽という数の鳥たちが一斉に飛び立った。


(あ、コカトリスだ)


 遠くに見える影に鑑定スキルを行使すると、その鳥の群れの殆どがコカトリスだった。


 ――ドスン!


 また視界が大きく上下に揺れた。


「きゃっ!」


 隣で、カルちゃんがその衝撃に耐えられずバランスを崩す。


「っと!

 大丈夫かカル!」


 ぐらついて今にも落下しそうになる彼女の手を、間一髪でアレンが引っ張り上げる。


「だ、大丈夫よこれくらい!」


 彼女はツン、とそっぽを向いてそう言った。


 ――ドスン!


 しかし、再び訪れた激しい揺れに、とっさに彼女はアレンの体にしがみつくことになった。


 私はそんな二人のいちゃついた様子を、一人肩の上に座りながらジト目で見上げていた。


「この変態クソリア充が」


 ボソリとつぶやいた言葉は、しかし上空を吹き抜ける強風にかき消されて、二人に届くことはなかった。

 しかし、私の隣でぎゅっと服にしがみついていたタマネちゃんには、バッチリ聞こえていたらしく、そこに込められた小さな怨念にびくりと肩を震わせていた。


『すみません、皆さん。

 なるべく衝撃を与えないように気をつけているのですが……』


 ノアールの声が、耳元で囁くように聞こえてくる。

 風魔法Modの1つ、音魔法の《インカム》による効果だ。


 ちなみにこのModはゲーム時代にはなかったものの1つで、数日前にスキルポイントを増やす裏技を発見したついでに取得したものだ。


「そう思ってるならもっと静かに動いてよ!?」


『善処します』


 苦笑いを含んだ彼の声が、鼓膜を震わせた。


 ……え?

 これはどういう状況かって?


 まぁ、簡単に言えば、巨人化したノアールの肩に乗せてもらいながら、《最果ての森》を移動中といったところだね。


 彼がこの森を巨人化して走り抜けたっていう話を覚えているだろうか?

 実は、それを聞いた私は、もしかしたら彼に乗せてもらえれば安全に小鬼族の里まで行けるんじゃないか?と考えてみたんだ。


 それで、森の中を少し巨人化してもらって動いて貰ったんだ。

 これで歩幅とかを確認して、移動速度とか諸々をざっと計算した結果、私とアレンが森の中を移動してきた距離を、ほんの数日で踏破できるかもしれないという考えにたどり着いたわけだ。


 どうやらこの方法なら、短時間で安全に目的地にたどり着ける。


 そのことを提案すると、約一名を除いて快諾してくれた。


 というわけで、早速実行したのである。


『今日はここで一休みしましょう』


 それから数時間後。

 そろそろ西日が強くなり始めたことを確認した私達は、ノアールの手に乗って地上へ移動し、野営の準備を始めることにした。


 野営と言っても、私の召喚獣が家を建築してくれるのだけどね。


⚪⚫○●⚪⚫○●


「だから嫌だって言ったのに!」


 家に入って早々、カルちゃんはソファにダイビングしてそう愚痴を吐いた。

 勢いで履いていたミニスカートが翻り、ギリギリのところでぱんつは見えなかった。


(ちっ)


 心の中で小さく舌打ちをする。


 心眼スキルのスキルMod、鷹の目で動体視力を限界にまで引き上げたが、視界に一切映らないのでは意味がない。


 それは置いといて。


「安心しろカル。

 お前は俺が守ってやるから」


 アレンが彼女の近くに寄り添って、その赤い髪を撫で始めた。


 何があったかは知らないが、フォレストクォーツの採取から帰ってきたときからずっとアレンがこんな感じなのだ。

 鑑定を使ってみてもあの変態野郎が状態異常にかかっているわけでもないみたいだし……。


 今の私から見れば、どう見ても異常だけど。


「このクソリア充が」


 何があったのかホント気になる……。

 ていうかちょっとあの二人見てるとイライラしてくる。


「あの二人仲いいですね。

 恋人なんですか?」


 ボソリ、と呟いた言葉に苦笑いを浮かべながら、ノアールが質問してくる。


「知らない。

 採取から帰ってきたら知らない女連れてきていきなりイチャコラしだしたんだよ。

 ホント意味わかんない」


 やるなら私の目の届かないところでやって欲しいものだね。

 眼の毒だし精神衛生上よろしく無い。


 それに、最近構ってくれないし。


「あ、もしかしてアリスさん嫉妬してます?」


「してない!」


 反射的に、そう返事をする。


 突然知らないやつ連れてきたのはお相子だから私は何も言わない。

 言う資格はない。

 それに、それくらいのことは気にしてない。

 ちょっとあの娘にベッタリしすぎとか、全然思ってないし。

 最近構ってくれなくて寂しいとか全然思ってないし。

 だいたい、あんなやつに嫉妬なんてするわけ無い。


 そうだ。

 私はただ目の前にリア充が居るのが許せないだけなんだ。


 言い聞かせるように心の中で唱えて、私はあの二人が視界に入らないようにそっぽを向いた。


 そんな彼女にに、ノアールは苦笑を浮かべる。


(それを嫉妬って言うんですよ、アリスさん)


 そんなことは露一つ気づこうともしないアリスは、そのまま体の向きを変えると、二階の自室に籠もるのだった。


 ちょっと雑になりました。

 すみません。


 なにか質問等あれば、ご気軽に感想欄にでもお書きください。

 あとついでに評価とかよろしくお願いします。

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