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全ての終りの魔法の世界  作者: 碧夜 蒼
22/25

22 もう3日


この世界に来て3日目。


そろそろ向こうでの私の扱いが気になってくる。

警察に連絡して、大事になってるかもしれない。

まぁ、ここで心配しててもどうにもならないんだけど。




今日も昨日に続き基礎練習の続き。

いつになったら魔石を集めに行けるんだろう。

っていうか、こんな初心者がいて逆に足手まといにならないだろうか。



3日目はもっと自由に魔法を使ってみよう。という話になった。

火や風を出すだけではなくて、その後好きなように動かしてみる。


試しにやってみたけど、全然上手くいかない。

集中力だけがすごく削られる。

火だけなら割とすぐ出せるようになったのに。



「うあー、もう!!全然言うこと聞いてくれないじゃん!」

「ちょっと、急に叫ぶの止めてちょうだい。あんたは目に見えるだけましでしょ」

「とか言って、さっきから私に向かって冷風が当たってるんだけど」

「あら、温かい方が良かった?」

「そうじゃなくてー!!」



セカイはこんな口調だから、勘違いしそうになるけど、割と何でも出来る人だ。

勉強も運動も、器用に何でもこなしてみせる。

何か得意なものがあるっていうよりは、苦手なものが何もないタイプ。


だから、こういうのも卒なくこなせるんだろうな。

私は苦戦してるのに、涼しい顔して風をコントロールしてる。

これが才能ってやつか・・・・・・。





結局その日も日が暮れるまで、練習を続けていた。

緋色君と折木君に教わって、なんとか少しだけ動かせるようにはなった。

その間セカイはどんどん色んなことを教わっていた。

私よりもずっと早く先に行っちゃうんだから。





夜には皆で双子のお姉さんのいる定食屋へ行き、ご飯を食べた。

お姉さん達はキルファさんが来たのを見てとても喜んでいた。

もしかすると、キルファさんはモテる人なのかもしれない。

ギルドの受付のお姉さんとも親しげに話してたし。


緋色くんにこそっと聞いてみたけど、彼女とかはいないらしい。

狙っている人はいっぱいいるみたいだけどって。

やっぱり、若くして所長なんてやってるだけあるなぁ。




賑やかな夜を終えて、ベッドで休む。

こんなにゆっくり練習していていいのだろうか。

こう、部屋で休んでるともっと出来ることがあるんじゃないかって思えてくる。



心配してたら、どうしよう。

せめて元気だよ、無事だよって伝えられたらいいのに。



……今は目の前のことを片付けるしかない。

それしかない。

焦っても仕方がない。

それでもやっぱり、落ち着かないな。



はやく魔法を自由に使えるようになりたい。

はやく魔石を集めに行きたい。

はやく、元の世界へ帰りたい。


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