第44話
遅くなりました。ごめんなさいっ!
エルフ達が作戦を開始した時……
アルナは[創造]を使って色々な武器を創っていた。
大剣や刀は勿論の事、斧や杖、槍、鞭、短剣、メイスなどさまざまなモノを創ってみたがイマイチ手に馴染むモノはあまり出来なかった。
「地球の神器は作れるのかな?」
ふと疑問に思ったのでやってみることにした。
古代魔法[創造]は使用者のイメージ力で生成する出来が変わってくる。
あ、一応貰った鉄を使っておこう。
アルナが最初に思い浮かべたのは父、アスノが持つ『魔剣 アーカディア』。
真紅の剣身に火属性の魔法付与がされている魔剣。使い手により最弱にも最強にも化けるとされた魔剣鍛治師の作品。
そこに地球の伝説の武器である『デュランダル』を付け足す。
剣自体はデュランダルで魔法を付与するイメージ。
「……赤い剣身……火属性の剣…………こんな感じ?」
頭の中でイメージした剣を魔力で生成してみた。
炎の燃える轟音と共に魔力により創られた剣は『デュランダル』の原形を留めていなかった。
剣身には魔力の通っている赤い線が入っており、魔力の量を剣で抑えられていないのか、尋常ではない炎が噴き出ている。
見た目は……まあ、その…………うん。
「誰が見ても魔剣を超えてるよね、これ……」
魔大剣ニーズヘッグ並みの禍々しさを放ち、威圧するような雰囲気。
剣身以外は黒で統一されてる。
「[鑑定]……はっ??」
鑑定結果に驚きの声を上げるアルナ。
ステータスのように半透明のウィンドウを見てみるとそこには――。
・鑑定結果
【魔法大剣 デュラルディア】
不滅の刃を持つ火属性が付与されている剣
刃は魔力で出来ている為、刃の差し替えが不要かつ杖と同じ効果を持つ
重さは皆無に等しいが作成者以外は持つことが出来ないが作成者の譲与により使用可
[魔法強化]と[魔法破壊]の効果を所持
【魔大剣 ニーズヘッグ】同様、黒不死鳥フェニスの心を持つ
なんてこった……俺が創るモノには絶対命が宿るのね……
魔法大剣?魔大剣とは違うものなのかな?まあいいや。
気を取り直して、もう一度[創造]を使い今度は槍を作る。
元の型は地球の神器『ブリューナク』をイメージする。槍自身に意思があるように動き、別名『貫く者』。
「……意思がある槍、雷属性……ん?意思??」
気付いた時にはもう遅かったのだ。
既にアルナの魔力がイメージ通りに槍を創り始めており、もう止められなかった。
槍の先端は鋭く尖り、雷属性を持つと言う事で孔雀青のような冴えた青い色になっている。
持ち手は自分の体に合わせ、元の型よりも短めに。先端からは雷がバチバチと鳴っている。これも保有魔力が多そうである。
「どうせさっきと同じ結果だろうけど……
[鑑定]……まあ、そうだよね〜」
再びアルナの前に槍の詳細のウィンドウが出現する。
・鑑定結果
【魔法大槍 ブリューアロウ】
雷属性を付与された攻撃特化の大槍
刺突以外にも投げ槍としても使う事ができ、投槍後は手元に戻ってくる
[部位破壊]の効果を所持
雷獣キルライトの心を持つ
俺の魔力は生命を創造してしまうらしい。
「……もしかして世界を滅ぼすの俺だったりして……あ、ステータス・オープン」
何かを思い出したかのようにアルナはステータスを開く。アルナの前に半透明のウィンドウが大きめで表示される。
ステータス
名前:アルナ=アルヴアート 種族:人間!?
称号:転生者、世界を統べる者、世界の救世主、神の使徒、死神
レベル:439
HP:375735
MP:209846
STA:5683
VIT:3489
INT:5633
MND:4590
AGI:10934
DEX:5809
【魔法適正】全属性
【召喚魔法】神システィーン、神龍バハムート、黒龍ニーズヘッグ、黒不死鳥フェニスnew!、雷獣キルライトnew!
【スキル】
自動回復、魔法破壊、魔法障壁、精神感応、身体強化、鑑定、重力増加、創造、仮想空間化、記憶回想、偽装、付与、思考加速、並列思考、分身、魔力回復活性化、変身、感覚共有……
【創造魔法】
光線、回復魔法、状態回復魔法、乾燥、再生、探査、範囲消去、空中歩行、空間転移……
【神の加護】
獲得経験値倍増化《神システィーン》
魔法龍属性付与化《神龍バハムート》
【神獣の加護】
龍人化《黒龍ニーズヘッグ》
魔法黒火属性付与化《黒不死鳥ファニス》new!
魔法雷属性威力強化《雷獣キルライト》new!
「……やっぱりかぁ、召喚対象が増えてるし。加護も凄い事になってるよ……」
新しい属性か増えるわ、威力は強くなるわ、もうなんでもありだな。
世界の均衡、ぶっ壊れじゃねぇか……
「まあ、えっと……召喚黒不死鳥ファニス、雷獣キルライト」
2体をこの場に召喚する為に魔法陣を展開する。が、アルナは思ってた以上に魔力を消費していたらしく少しだけ頭痛がし、足元がふらつく。
「おっとっと、危なっ……うぁ!?」
急に魔法陣がこの部屋を包み込むように眩い光を放ち、それをまともに見てしまったアルナはよろめき、尻餅をついてしまう。
光が収まると魔法陣が展開された中央に二体の鳳と狼が顕現していたのである。部屋のサイズに合わせて。
地面からお尻をさすりながら立ち上がって二体を見る。
「ど、どうも。アルナっていいます、どうぞよろしく。」
神獣らしいので挨拶をしておく。簡単にだが……
「……はじめまして、召喚主。私は黒不死鳥、ファニス。どうぞよろしくお願いします。」
「どもー!召喚主、わったしはねー、雷獣キルライトっ!よろしくねっ!」
冷静で丁寧なファニス、明るいが子供っぽいキルライト。
対照的な二体だが愛嬌があるのは間違いない。
ファニスの赤黒い艶々した羽が美しさを醸し出し、キルライトのふさふさした青白い毛が神秘さを感じさせる。
「召喚、ニーズヘッグ」
少しだけ魔力が回復したのでもう一体の神獣を召喚する。
今度は魔力消費を抑えめにして魔法陣を展開させる。控えめに光が放たれ、それが収まると3mくらいの黒龍が浮遊している。
「召喚主様、ご機嫌麗しゅう……あら、フェニスとキルライトじゃないか」
「お久しぶりですね、ニーズヘッグ。封印されたと聞いて驚きましたよ。」
「ひっさしぶりーっ!私も心配してたんだぞ〜?」
……うん、キルライトがほんわかし過ぎて会話がまったりしてる。
「それより、召喚主様?私が呼ばれた理由は?」
「あ、うんとね……北に約20kmくらいの場所にモンスターの大群があるのわかる?」
「「はい」」「うんっ!」
「俺1人でそれを殲滅しようと思ってるんだけど、神獣は無用な殺傷は好まない?手伝ってもらおうと思ってたんだけど……どう?」
3体は互いの顔を見合わせて、口角を上げニヤけている。アルナ以外の人が見たら怯えるような笑みである。
「いいですよ、私達は神獣でありながら主の召喚獣ですから。」
「私も同じく。」「わたしもだよー!」
「マジ?ありがとー!……なんか望みでもあるのかい?」
何か言いたい顔をしている3体。
「では……主の魔力を私たちに多めにお与えください。ダメでしょうか……?」
代表してフェニスが言うが、内容にポカンと口を開けて呆けているアルナ。
逆にそれだけでいいのかね、もっと色々あると思うんだけどな……
「うん、いいよ……じゃあ、もう殲滅しに行ってもいいかな??」
「「もちろんです。」」「おっけーっ!」
まさかの神獣3体に、神の使徒が相手になるとは思いもよらないだろう……
次回は18日か19日を予定してます。




