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第43話

予定通り投稿できました。

 アルナが退出した後……


「た、隊長……彼は一体…………」

 1人のエルフ(女)がアルナの狂気の笑顔を思い出したのか、身震いしながらアメリアに問う。


 アメリアは、はぁ~っと深い溜め息をついて眉間に手を置いて呆れながら話し始める。


「あいつは可愛い顔してるが、中身は狂乱に満ちた戦闘狂だからな。

 今のあいつと反対の行動を……まああいつの邪魔をするとこちらが殺されかねないからな、気をつけろよ?」


 余計に不安を煽るアメリア。自分が逆の立場だったら絶対にこんな事を言われたら腹をたてるであろうに……


「そんな風に言わなくてもいいじゃない、姉さん。ちょっとばかり誇張し過ぎだから……。アルナくん自身の戦闘能力に関しては安心していいからね。」


 セリカはアメリアの不適当な言葉を聞いてムスっと頬を膨らませながら訂正する。


 戦士たちには恐らく一応ちゃんとしたアルナの評価がなされているだろう。きっと……



「それよりも、隊長。

 この……えっと、『電磁加速砲(レールガン)』でしたっけ?なにで作られてるか、アルナさんは言ってました?」


 部隊長の1人がアメリアに話しかける。


 エルフの戦士隊は10人で部隊を作り、そこから戦闘組やら工学組やらと分かれているようで、質問をした彼女は工学組の部隊長だった。


 アメリアはうーんと唸るように両腕を組みながら難しい顔をしているが、すぐに面を上げる。


「……いや、なにも言ってなかったような……気がする。すまんな、後で聞いてみてくれ。」


 了解ですとばかりに頷いてすぐに黙り込む。


 皆、今回の件については予想外の展開故に驚きや不安を隠さずにいる。

 なんていってもエルフ100人に対してオークやオーガの大量発生、約6000体を相手にする。誰だって死の恐怖には逆らえないだろう。

 いくらエルフ、長命種とはいえ……


 しんみりとしたお葬式のような雰囲気のところにその現場を作り出した元凶が戻ってきたようだ。


 バタンっ!と大きな音を立てながら扉を開けて戻ってきたのはアルナだった。

 さっきの真っ赤な瞳は元に戻っていた。


 セリカもそれに安心したようでホッと、胸を撫で下ろしている。


 他の戦士たちはひっ!と悲鳴を上げる者も何名か……


「……えっとね、君たちに装備してもらいたいものがもうひとつあったんでね。」


 俺は申し訳なさそうにいうと、【収納魔法(ストレージ)】から分厚いダンボールのような容器を取り出す。

 中は金属片なのかジャラジャラと甲高い音を立てている。


 俺は一つだけそれを取り、みんなが見えるように腕を上げる。

「まあ、驚くのだろうけど……これは鉄のネックレスなんだけど、俺の古代魔法を付与しといたんだ。もう、ねえさ……アメリアとセリカも持ってるんだけど。」


 セリカとアメリアに俺は視線で目配せする。

 2人は頷くと首に掛けてあるネックレスを取り出す。


「俺の古代魔法[絶対防御(プロテクション)]を付与してあるんだ。自分のタイミングで展開できるんだけど、効力は1度しかない……いやぁ鉄だと1回分しか付与できなくてさぁ〜…………どしたの??」


「魔法を付与できてる時点で凄すぎますからね!?」

「古代魔法とか……あははっ、夢見てるみたいだ。」


 あれ?散々言われてるんですけど……慣れてるから気にしないけどさ。


「取り敢えずっ!これ装備しといてね?

 首に掛けるのが邪魔だったら指輪タイプもあるから。」


 戦闘中だと首に掛けてたら音がなってしまうし……


「で、使い方はこのネックレスやらに魔力を微量でいいから流すだけで発動するから。使った後は粉々に砕け散るから壊したとか思わなくていいからね。」


「あら、残念……デザイン結構好きだったんだけど。」

「確かに……指輪もアクセサリーになるし……」


 俺は作ったモノを褒められ上機嫌になり口を滑らしてしまう。

「え?……だったら今度作って上げるよ。」


 エルフの女性はみんな俺の方を向いて目をギラギラさせている。

「「ほんとっ!?」」


 あれ!?こんな反応になるの!?


「う……う、ん。も、もちろんだよ……」


 俺の顔はきっと引きつった笑顔が貼り付けられているだろう、それほどまでにエルフたちはオシャレに敏感だったようである。


「ほ、他に質問がなければ俺は戻るけど?」


「あ!はいはーいっ!」

 1人の女性エルフが元気よく手を挙げている。


「はい、どうぞ?」

「えっと、この『電磁加速砲(レールガン)』の事なんですけど……何を原料に作成したのか教えてもらっても?」


「まあ、教えてもいいけど。悪用しないって約束してもらえれば。」


 アメリアとセリカは俺の前言っていた事を思い出していたのか、止めた方がいいと首を横に振っている。


 え??っとなぜそんなに否定しているのか分からないエルフ。


「俺はその『電磁加速砲(レールガン)』で一つの国は落とせると考えてる。

 その重みを貴方は背負えるかい??」


 意味深な表情を浮かべながらも口角が上がっているアルナ。


「……や、やめておきますね…………」

 不穏な気配をしっかりと読み取れたようで、難を逃れることが出来たようである。


「明日には着くであろうオークの処理は任せたよ。

 それ(レールガン)これ(マイン)有効に使ってね?」


 それだけ言うと今度は本当に城の中に入っていった。用意された自室に戻ったようである。



「じゃあ、今回の襲撃について作戦をあいつ(アルナ)が事細かに作成してくれたから、よく聞いてくれよ?」


 全員を見回す。


「まず、私の哨戒隊はバラけて各隊の補助兼伝達をしてもらう。

 第1、第2、第3部隊は後方から『電磁加速砲(レールガン)』による攻撃。

 第4、第5部隊は私とともに前線に出る、とは言っても後方援助の注意を私たちに引き付けるだけ。

 第6、第7、第8部隊は側面に回り、敵の行動範囲の広げないよう攻撃をする。」


 そこで一回切り、皆の反応を窺う。

 どうやら否定的な意見はないようなので次に進める。


「あとそこにある、あれ(マイン)は今日中に埋めなければならない。出来るだけ広範囲に置いて、相手の動揺を誘う。最上級魔法【爆破(ブラスト)】並なら誘えるはずだ。」


 ある1人のエルフに目配せし、地図を持って来させる。


「隊長、ここにオーク達の行動予定の道を書いておきました。」


「よろしい。ではまず、マインを埋めよう。」


 アメリアがそう言うと全員が頷き、マインを持ち城の、外壁の外に出る。

 そしてマインを埋め始める、その数およそ100個。



 エルフたち、作戦開始らしい。

次回の更新は16日を予定してます。

次回もよろしくお願いします。

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