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異世界への道のりは

新キャラ早くも登場!

「――ん、んん〜……?」

やっと目を覚ましたか、秋葉。



………あの後、俺達はよく分からない、白い箱のような部屋に入れられた…

と言うか、飛ばされた様だ。

「は、春…、ここどこ……?」

若干怯え気味の秋葉に、

「…分からんな。まあ箱じゃないか?」

「じゃ、じゃないって………。出口は…無いの?」

見たところ、密閉されたみたいだが。


……………む?

「おい、秋葉。あそこ、窪んでないか?」

俺が指差した先には、少し窪んでいるような、薄汚れた壁が。

「ホントだ。あれ、ここなんか…四角い、ドア…………っ……!?」

ビクリと体を震わせた秋葉は、窪みを押して出た新しい部屋に気づいた。

ほお。謎解きか?


…と思ったんだが。


『――はい、異世界送りの巫女、ハクナです…。

あなた方2人を送りますから。さあ、次の部屋へ』 


と、どこからともなく声が聞こえ、秋葉はドアを開けて俺を呼んだ。

「ねぇ……大丈夫だよね?アトラクション……だよね……?」

……いや。

どうだろう、これは嫌な予感がする。

あの神社どうなってんだ。


と思いつつもドアを抜けると。



そこには、広大な草原がどこまでも続いていた。


「…………………。…………………………………夢?」

「天国だな」


ジョーダンだよ。

おい、泣くな秋葉。



と、いきなり。

『よくぞここまで辿り着きました。ここは異世界送りの部屋。準備はいいですか?あなた達をこれから、異世界旅行へ連れていきます。長い旅行となりますがどうぞお楽しみください』


……………。


「おい!出てこい!直接あって話をしようじゃないか」



…あ。秋葉がキレた。




すると。

なんと、パッと音がして、光が飛んだと思うと、目の前にとんでもない美女がいた。

美しく着飾ったソイツは着物姿で、どこか懐かしいような姿。

後ろには、フサフサした茶色い尻尾が揺れてい………る……。

いる………?




隣では、秋葉が涙を流していた。

「!?お、おい…どうしたんだよ。また泣いて………?」

「っっ…だって……!!この人……ううん、狐は私達の……っ、




――――姫桜神社の狐だよ!?」




…………ん?でも、無くなった狐像はこんな姿じゃ……







「………………初代か!?!」



だって、2つ目じゃないとなると、それしか。



「もっとも。私は最初のキツネ、ハクナと申します。

姫様はあなた方の行く異世界におられます」


微笑んだ……ハクナ……は、俺が知らない初代狐だった。

「秋葉。見たこと……」

「あるよ、文献と、お父さんから。ほんとに、いたんですね……」

ま、また秋葉が泣いた。

そういや、さっき姫とかなんとか聞こえたんだが……


「姫様は異世界ですと言いました。あなた達には、ここを離れられない私の代わりに姫の護衛を頼みたいのです…………」

「離れられんとは、どういう?」

「………私が昔、その頃の神主を見ていたときですが………」


ハクナによると、神主はよく妖怪が憑いたらしく、それを退治していたんだとか。

でも、神主の友である妖怪にも手を出し、罰として像にされた。


幾つか年が過ぎて神主が変わると、1つじゃあ可哀想だと、ハクナに姫様と呼ばれる狐像を造った。

造った狐像に古代の姫の霊が入ったため、姫様と呼んだらしい。

そして、姫キツネに妖怪がつきそうになり、必死に抵抗したところ、妖怪と共に昇天してしまったとか。


「なんか間抜け………」

「…っっう、うるさい……!」


まあ姫とは仲が良かったらしい。



そして最近になり、寂しくなったとか言って姫がここへ来て、どうしても異世界に行きたいから、ハクナは後でくるようにと言われたそうだが。

ハクナは。

行けなかった。


姫に聞くと、どうやら狐を助けて、とか狐トピックをあの神社で祈るとここへ飛ばされ、強制的に異世界に連れて行かれるらしい。




「――なので、今からあなた方を送りますから、陣を書くまで待ってください」



ハクナは、せっせと何かを書き始めた。

後ろからでよく見えないが、少し泣いているようにも見えた。




「………?秋葉、何やってんだ?」

「………よし。これで…どう?」

「は?何だこれ」

秋葉までも、よく分からない陣をかいていた。


「あの、終わったんです、……が…?」

秋葉はニッコリと笑う。

「ハクナさん、春、ここに」

「?なんだこれ」




秋葉は平然と。




「これでハクナさんの封印解きと異世界送りができると思う。見様見まねの陣に封印解除混ぜただけだよ」




言ってのけた。







――そうだ、こいつ頭良かったわ――――――……………


ついに異世界へ行けるのかな?

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