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ヒロインな私が異世界トリップしちゃって、ヒーローとラブラブできると思ったのに!
に投稿する小説は、「大人的チルドレンと白指輪な異世界」という、筆者の書いた小説が舞台になっています。
全て別ヒロインorヒーローで、展開される物語も異なります。
そのため、どの小説も単独で楽しんで頂けます。
とはいえ、あくまでも「大人的チルドレンと白指輪な異世界」の番外編という扱いとしているため、本編で詳しい世界観の説明はしておりません。
本編を読んでいない方に向けて、簡単な説明を掲載いたします。
読まなくても構いません。
●世界観・勇者とは
表面の80%が水で覆われている、惑星ラーグ。
そこは、中心となる5つの王国によって、政治や経済、軍事といったバランスを保ちつつ、平穏に治められています。
しかしながら、その惑星ラーグも、一時は絶望の最中にありました。
強力な魔力を行使、すなわち魔法によって世界を己のモノに支配しようとする悪しき人物。
魔王が現れたからです。
魔王は考えました。
世界を己のモノにするにしても、地上には力のない人間が何万といる。
それをひとつひとつ潰していくのは面倒だ。
それならば、と魔王は、惑星ラーグの80%を覆っている水に目を付けました。
常人にとっては水の世界に進出するなど到底不可能な話でしたが、魔王の力をもってすれば、造作もないことでした。
瞬く間に、惑星の80%は魔王の手に落ちたのです。
惑星の80%が魔王のモノとなり、もはや世界は魔王のモノと言ってもいいようなものでした。
しかし、完全を求めていた魔王は、それでは満足しませんでした。
残りの20%に手を付け始めたのです。
五大王国は、どこも例外なく水で囲まれています。
つまり、魔王に完全包囲されているのも同じ。
王国は次々と壊滅状態に陥りました。
そんな中で、王国の人々の最後の希望だったのは、魔王の手から救ってくれる勇者の存在でした。
五大王国が結束し勇者を心から求めた結果、ついに勇者を探し出す「召喚魔法」をあみだしたのです。
召喚された勇者達は、皆、異なった様相をしていました。
しかし、それぞれが皆、惑星ラーグの常識を覆すような知識や技術を持っていました。
我々の魔法と、勇者が我々に与えた力。
これを融合させることによって、今までを遥に凌ぐ力が完成しました。
その力によって、ついに魔王を倒し、惑星ラーグは再び平和を取り戻しました。
しかし、その弊害が判明したのは間もなくのことでした。
召喚魔法は、こちらの世界と異世界への道を作ることで成り立つ魔法です。
あまりにも頻繁に道を繋げてしまったため、道が塞がらなくなるどころか、新たに道が出現するようになったのです。
つまり、予期せぬ勇者を招くようになってしまいました。
再び五大王国は結束し、魔法の開発と改善を繰り返しました。
これによって魔法を進歩させ、迷い込む勇者を減らすことに繋がりましたが、完全とはいきませんでした。
異世界と道を繋げることを制限している今でも時折、勇者が迷い込んでしまうのです――。
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●ブルジョワ制度とは
ブルジョワ制度
優れた知・技・力・心の全てあるいはいずれかを持った人物を、人種、信条、性別、社会的身分又は門地を超えて勇者と呼応した場合、適応される制度。
欺瞞・毀傷・陵辱行為によって勇者の力を利用しようと策謀する者から、潔白な勇者を守るために制定されたといわれている。
王国は、優れた功績を残した潔癖な貴族を選出し、勇者を守護する権利を褒美として与える。
惑星ラーグに幸福と平穏を与えた勇者を守護するのは最高の名誉であるのだ。
また世評ではあるが、勇者の助力が当家に注がれ、一族と領地の栄えに繋がると言われている。
しかしながら、守護するべき貴族が勇者の名誉を毀損し、勇者の心を絶望に貶めた時。
それは王国への反逆行為と同一であり、重罪に課せられる。