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Kindle出版する人は消費税の還付金をもらえる?

作者: 菊池葵
掲載日:2026/01/28

消費税、免税取引、還付が話題になっています。

今回の選挙で「食品の消費税をゼロに!」と自民党・日本維新の会・中道改革連合が公約に掲げています。


消費税ゼロって非課税なの?

免税なの?


ゼロになったら農家は還付金をもらえるの?

もらえないの?


党首討論で国民民主党の玉木代表が質問してから、Xでこの話題が盛り上がっています。

それに、輸出企業は消費税を還付してもらえて「大企業優遇だ!」は昔から言われていました。

(そういうわけじゃないけど)


ところで、現行法でも、Kindle出版している人は、還付金を受け取ることができるかもしれません。


給与収入300万円

Kindle収入10万円

Kindle出版のための経費11,000円


この場合、還付金1,000円を受け取れます。


おすすめはしません。



Kindle出版の収入は、今話題の免税売上です。

外国企業への著作権の貸付の対価です。

輸出扱いです。


このために払った経費の消費税は仕入税額控除になります。

Kindle本の購入も課税対象であり、仕入税額控除になります。


消費税は、売上分の消費税から仕入税額控除(経費分の消費税)を差し引いて税務署に納付します。

マイナスがあれば、税務署から還付金をもらえます。


給与は不課税取引、輸出は免税取引で、消費税を含みません。


DLsite、FANZA同人、BOOTHなどでの収入は課税売上です。

他に自営業的な仕事をやっていれば、その売上も多くは課税売上です。

Kindle収入の他に課税売上になる収入がある人は、消費税課税事業者になると納付になるかもしれません。


ただ、DLsiteとFANZA同人については、インボイス登録(同時に課税事業者になる)すると、受取れる金額が多くなります。




・国内において

・事業として行われる

・資産の譲渡または役務の提供の対価


この要件すべてを満たす取引のうち、法律などで非課税の定めがあれば非課税取引、非課税の定めが無ければ課税取引です。

要件のどれかを満たさなければ不課税取引です。

輸出は免税取引です。


給与は、労働者は事業として働いているわけではないので不課税取引です。


経費は課税取引とそれ以外に分けます。

取材協力者に挨拶の品を渡すために日本酒を買えば10%課税、羊羹を買えば8%軽減税率課税(2年間は免税になる?)、商品券を買えば非課税です。

何度も取材に協力してくれた人が亡くなり、葬儀に参列し香典を払えば不課税(対価ではない)。

花屋に供花を注文すれば10%課税。


なお、売上は課税かどうかだけでなく、非課税・不課税・免税かの区分も必要です。


アパートの家賃、治療費、学費、利子、保険料、行政手数料などは非課税です。

これにも消費税は含みません。

非課税売上のための経費の消費税は仕入税額控除になりません。


課税売上と免税売上に対応する経費の消費税は仕入税額控除になります。


課税売上・非課税売上に共通してかかる経費(不課税の収入のための経費含む)の消費税は、課税売上割合の分だけ仕入税額控除です。


区分が大変なら、まとめて経費の消費税のうち課税売上割合の分を仕入税額控除にしてもいいです。


課税売上割合=(課税売上+免税売上)÷(課税売上+免税売上+非課税売上)


免税売上は、消費税がかかっていないけど、かかっているのと似た扱いをすることがあります。

なので、「0%課税」と呼ぶ人もいます。


あと、課税仕入(課税対象になる経費)は、インボイスの有無で分けて集計します。

インボイスが無いと消費税が仕入税額控除になりません。


ただ、インボイスが無くても電車代や自販機での買い物や、青果市場や農協を通した購入の消費税が仕入税額控除になることもあります。

数年間はインボイスが無くても消費税の80%か50%が仕入税額控除になるって制度も。

課税売上1億円以下の事業者が、1件1万円未満のモノやサービスを購入すれば、数年間はインボイスが無くても消費税のすべてが仕入税額控除になります。

こんな特例がいっぱいあって、期間限定だったり、ずっと続く特例だったり。


本則課税はややこしいです。


売上5000万円以下の課税事業者は簡易課税を選択できます。

仕入税額控除=売上分の消費税×みなし仕入率


みなし仕入率は業種によって異なり、

第1種:卸売業は90%、

第2種:小売、食品販売の農業は80%

第3種:製造業(飲食店のテイクアウト、紙の同人誌を作って販売を含む)、非食品の農業は70%

第4種:飲食店(店内飲食・配達)、その他(備品の売却金含む)は60%、

第5種:サービス業(出版社からの原稿料、DLsiteなどの収入を含む)、運輸通信業(ウーバー配達含む)50%、

第6種:不動産業(アパート貸付など)、金融業(保険代理店など)は40%、

です。

売上を6業種に区分します。


これなら経費の消費税区分が不要で簡単です。

しかし、還付金はもらえません。

(この売上は第何種になるか難しいこともあり、「難解課税だよ」とボヤく税理士もいる。それに対し、プロにとっては課税・非課税・不課税・免税の区分はさほど難しくない。面倒ではあるが。あと、ここで触れてない特例もいっぱいある。)



だから、食品の消費税をゼロに!と公約に掲げる政治家がいれば、非課税か免税がどっちか気になります。


党首討論で国民民主党の玉木さんがこれを質問して、

維新の藤田さん「自民党と正式決定したわけではないが、自分は免税にすべきと考える」

自民の高市さん「同じです」

立憲民主党改め中道改革連合の野田さんは質問の意味が分からないご様子。


高市さんは翌日、「非課税か免税かの2択ではない、自分は食品の消費税をゼロにしたい」


その意味は不明。


食品が免税なら、農家は肥料代や機械代などの消費税を還付してもらえます。

(ただし、本則課税に限る)

非課税なら、農家は還付してもらえません。


免税だと、農家はより安く野菜などを販売できます。

税込1080円が、非課税だと1060円くらい、免税だと1030円くらいかなと思います。


飲食店は、税込1080円で食材を仕入れたら80円が仕入税額控除になり、税務署への納付が80円安くなります。

食品が免税や非課税になれば、仕入税額控除にならず、税務署への納付が80円増えます。


食材が1000円になれば損得無しですが、そうはならないでしょう。

本則課税の申告書作成は大変なので、できない農家がいっぱいいます。

簡易課税や免税事業者の還付金を受け取れないので、1000円で売れば利益が減ります。






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