第三幕:尊厳を守る戦い
やあ、君。何かを信じてるかい?
それを大事にしてるなら、なるべくバカにするのはよした方が賢明だとわかるよね。だけど、どうしても相手が押し付けてくるなら、ーー仕方ないけど戦うしかない。君自身を守らなきゃならない。
第二幕では、アーサーは、自分の高貴で太ったお尻を人前で見せたくない。だからアーサーは、庭師を呼びつけ彼の代わりに四つん這いになってもらうことに決めた。
さてーー人間、変なことを命令されたら、一度は聞き返したくなる!
そして、庭師のフレッドはアーサーに聞き返した。
「は?なんだって?」とね。
アーサーはフレッドを目を細め、上から下まで観察した。アーサーから露骨な観察をされたので、フレッドは更に不安になった。アーサーは、しばらくしてから、ゆっくりとーーこう言った。
「私の代わりにこの妖精の家に頭を入れてほしいんだ。
妖精をお茶会に招待したいんでねーー」フレッドはアーサーが指をさした場所を改めてみた。
子どもたちが妖精の事を話題にしてたから、庭で適当な草むらを丸く刈り上げたものだった。妖精なんか存在しない。彼は庭師として長い。そんな彼だから、妖精を信じない。そして、アーサーからの命令に対しても。
ーー彼は目を見開いた。
あそこに、頭を?
「妖精を?ワシが?ここにーー頭を突っ込んで?ーー招待する?なぜ?」
アーサーは質問されてうれしそうに微笑んだ。なぜかって?
彼の周りの人間は、もうアーサーになぜとも聞かないからだ。相手するのに、疲れるから。仮にいたとしても、ーー彼らは霊界にいたんだ。
「なぜかーーいい質問だ。
妖精とはーー彼らの正体は心霊的な生物なんだ。我々人間よりも霊的感度に優れた者たちだ。彼らに教えを乞いたい。その為にお茶会に誘おうと考えてる。ーー仲良くなりたいんだ」とアーサーは再び指を草むらに向けた。
「いいかね、フレッド。草むらに頭を突っ込み、低く、優しく語りかけなさい。君の粗野な言葉が、彼らを刺激しすぎないようにーー」
フレッドはアーサーをキチガイでも見るように睨みつけた。
「ーードイルさんよーー。あんた、ワシをバカにしとるんかね?」
フレッドは、汚れた手で帽子を脱ぎ、苛立ちを隠さずに言った。
「アンタがーーアンタがやりなされ!そのまま!」
フレッドは、草むらを指さした。
「アンタが命令したとおり、アンタが頭を突っ込み、偉そうな言葉を囁きゃいい。ワシは長年庭師としてやってきたが、そんな連中を一度も見たことはない!」
庭師は、アーサーを怒鳴りつけると背を向けた。
「妖精たちが驚くーー静かにーー」
アーサーはフレッドを子どものようにたしなめた。
フレッドは気にせずに、その場から去っていく。
庭師を怒らせた程度じゃ、アーサーの決意は揺るがない。彼は、この先このような光景を繰り返していくのだからーー。
(こうして、第三幕は揺るがない決意で幕を閉じる。)




