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プロローグ 二階堂光太
山倉 歌です。よろしくお願いします。毎日 、昼の12時くらいに1話ずつ投稿します。
ゴロゴロゴロゴロォォ…………。
雷が鳴り響き、大雨が降り落ちる曇り切った暗黒の空の下……。茶髪で腰まである長い髪に、赤いフレームのメガネをかけ、長身で下駄を履いており、上は白、下は黒色の和風な服装をした男、二階堂光太。彼はある都内の街を傘を刺しながら一人歩いていた。
右手で傘を持ち、左手には黒い石を紐で吊るして持っている。
二階堂はこの街の者ではない。あるものを探し出すためにこの街にやってきたのだ。
その石は少しずつ揺れ動いていた。歩いているための振動のせいではない。石そのものが何かに引っ張られているかのように軽く動いている。いや、反応していると言った方が適切だろう。
(……反応がさっきより強くなってきた。やはり……)
石の反応で確信した。二階堂は足を止め、街を見つめる。
(この街のどこかに、「黒龍石」がある)
次も読んでくれるとありがたいです。