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Over the Holizon ‐ 力の意思 ‐  作者: 天沼 観影
第一章
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第三話 特異点

 微小な黒い球体に吸い込まれ、激しく体が絞り潰され、バラバラになる激しい痛みを感じ、次第に意識が薄れていった。


 激しい振動と振動がぶつかり合い、そしてぶつかり合った振動同士が更なる激しい振動を発し、また別の振動同士が絡み合い、泡のようなものを吐き出す。



「・」



「・・」




「・・・」





 暫くすると時間が止まったかのような場所に着いた。


 そこは静かな波の漂う凪のような世界で、時折水紋のような空間の動きを感じる。

 周囲には沢山の泡が漂っているような感覚・・・。


 意識があるか無いかよくわからないまどろみのような中、声?のような振動が感じられ、聞こえてくる。


「・・・あなたの魂は役割を果たしました・・・ 天界への帰還を受け入れます・・・」


『・・・了解しました、これより帰還を開始します・・・』


 無機質だが柔らかな、でも確かに僕の声で返事が聞こえてくる。



 え、ちょっと待てよ、天界への帰還ってそれって死ぬってことだろ・・・?

 冗談じゃないまだ齢18、まだまだ人生これからって時に!!


 僕は振り絞るように声?を発した。


「待ってくれ!僕はまだ天界には帰らない!まだまだやり残したことがある!」


 声のような振動が返してくる。


「・・・あなたの魂は既に使命を果たしています・・・」

「使命・・・?僕の使命って何だ・・・!?」

「・・・」


 答えは返ってこない。


 ふと同じように巻き込まれたと思われる家族のことが頭?をよぎった。

 陽子・・・父さん、母さんはどうなったんだろう・・・?


「・・・」


「・・・どうやらあなたの魂に新たな使命を下す必要が出てきたようです・・・」


「・・・新たな使命は・・・・・」


 段々意識が薄れ、途中から声がよく聞こえなくなってくる・・・


『・・・わかりました・・・』


 また無機質ながらやわらかな僕の声がかすかに聞こえてくる・・・


 そこで僕の意識は途絶えた。

自分的解釈で事象の地平面を超えた世界を表現してみました。

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