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子猫を助けたら童貞卒業した件


「私のパンチラ見たんだよね...?」


「え?」


「とぼけんじゃないわよ。

あんた、河原で見たでしょ、私のスカートのなか!」


「ええ」


俺が尚もしらばっくれていると、

ゲシッと鈍い音がした。


「.....っあ!あああああ..!!」


俺の悲鳴。


部屋に響いた。


林ユーコの足蹴りがモロ、俺の息子にヒットしたんだ。


「こ、の、意気地無し!

せっかく、わたしがこーやってアプローチしてんのに、手も出してこないなんて!!」


「私のパンツ見たんだから、その先、

見るくらいの覚悟決めなさいっっ!」


「な....」


俺はあまりの痛みに、平仮名一文字、

な、しか言えなかった。


激痛が先走って、

ムードが全くなくてだな...


俺が冷や汗だらだら垂らしてたとき。


ユーコが俺の手をぐいと掴んだ。


それから、徐に、ユーコは自身の左胸へと誘導したんだ。


「な...」


「わかる?すっごいドキドキしてるの?」



こうなると、もう。


俺は完全にスイッチが入っちまって、

ユーコの上に覆いかぶさった。


そん時。


俺はあろうことか、タキシードの尻尾を踏んづけたらしかった。


タキシードのやつ。


尻尾の先端だけ黒い。


「フィギュアアアアア!!」


先刻は俺の悲鳴が部屋に轟いたが。


今度はタキシードが悲鳴をあげた。


こうして。


ムードはまたしてもぶち壊しになったのだが。


タキシードが鳴き止み、そして、タキシードのやつが洗面所に水を飲みにベッドから降りてからは。



俺たちは心置きなくキスしたんだな。



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