死ににいこうとして
事務員の仕事をしていた頃の話。
パソコンが苦手で、しょっちゅう
わからないところを先輩に聞いていた。
別の先輩Aからは、怒鳴られることもあった。
別の先輩Bからは、ネチネチと怒られることがあり、体が縮こまる思いで出社していた。
見かねた主任が、そんな私を別部署に
異動にしてくれた。
異動した先では、穏やかに仕事ができた。
それから、一年が経った。
新しく彼氏もできて、
絵に描いたような順風満帆。
ある時、私を助けてくれた主任も異動になり、新しい主任が決まって、私がいたポジションに新人が来た。
「引き継ぎではお世話になったのに、すみません。もう、無理です。耐えられません」
新人も、先輩AとBから怒鳴られ、追い詰められて退職するらしい…。
すると新しい主任が、
「新人さんが、辞めちゃったから
また元のポジションに戻ってもらえる?」
私は、首を横にぶるぶる振った。
せっかくのオアシスが!!
退職せざるを得ないのか?
辞めたくない。でも、元のポジションにも
戻りたくない。
また、辛い日々が待っている…。
「どうしても戻りたくありません」
私は、はっきりと主任に話した。
声が震えた。
「でも、戻ってもらわないと
部署が回らないんだよ」
「考えさせてください」
私は、会議室を後にした。
もう、退職するしか道はなかった。
家族に相談して、彼氏にも電話した。
「俺も電話しようと思ってた。
仕事、大変だったね。
俺たち、別れた方がいいと思う。
今まで、ありがとう」
「は?」
仕事も彼氏もなくなった…。
なにか、呪われたんだろうか?
あれか!
厄日。
面白くないことしか起こらない日。
死にたくなった。
次の日、退職届を提出した。
仕事の帰り道、車の前に飛び出そうとした。
死にたくなったからだ。
犬の散歩をしている女性が前から
歩いてきているが、どうでもよかった。
柴犬。可愛い。
目の端に柴犬が映る。
道路へ、一歩、踏み出した。
「え!?」
先程の柴犬が、私の片足に
しがみついて、腰を振っている。
ヒコヒコヒコヒコ。
「あら!やだ!ごめんなさい!
ぽんた!離れなさい!」
ヒコヒコヒコヒコ。
は!離れない!
「こら!ぽんた!」
ヒコヒコヒコヒコ。
犬に、モテた…。
「ワンちゃん、好きなので大丈夫ですよ!」
そうだ。
ペットトリマーの勉強を
しようかな?
*・゜゜・*:.。..。.:*・'(*゜▽゜*)'・*:.。. .。.:*・゜゜・*
(>人<;)作者からのお願い(>人<;)
この度は、数ある作品の中から
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