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俺、最強無敵の異世界転生ヴァンパイア! のはずが、ショタエルフになって、ロリっ子お姉様達の尻に敷かれる奴隷ライフ始めましたッ!  作者: MITT


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第五話「素敵で可愛い御主人様達のご要望」①

「そ、そうね……。アタシらに巻き込んじゃったようなもんだったのに……。アンデッド……暴れる以外に能がない召喚獣みたいなもんだとか思ってたけど。こうやって、話すと思った以上に普通の人だしね……。ありがとっ! でも、感謝のチューにはちょっと足りないかな」


 お、おう……幼女に感謝のチューとか。

 それはそれで、なんか胸が熱くなるな……。

 

 幼女な上にエルフで、おしゃべりで口が悪いとか、属性過多気味だけど、女の子にお礼言われるとか、なんだかくすぐったいな。


 イスラも、ちょっとツンデレ入ってるけど、バカが付くくらいにクソ真面目な、お人好しっぽいし。

 ちょっと意地っ張りなところもあるみたいだけど、根は素直だし、仲間思いで……優しい子だ。


 なんだ、どっちもいい子たちじゃないか。


 ご主人様としては、どうかなって正直、思ってたけど……むしろ、良いぞっ!


 最ッ高な御主人様じゃないかっ!

 

 奈落の底から、いきなり召喚されて、戦闘に巻き込まれて……。

 色々大変だったが、地上に出る日に備えて、鍛えていた甲斐があって、俺むしろ無敵って感じだったからな!

 

 これで、奈落の暗黒神様と連絡でも取れれば、なんら問題ない。

 地上制圧計画を前倒しにしたと思えばいい。


 本来、俺を地上に送り込むなんて、あと軽く10年くらいはかかると思ってたからな。


 なんせ、奈落から地上へ戦力を送るとなると、竜牙兵みたいに核になる触媒を送った上で、時限式展開術式を使えば、さしたる苦労はしないのだけど。


 俺みたいな強力な存在を送り込むには、相応の魔力の蓄積が必要だったのだ。


 今回は恐らくたまたま、俺の送還術で押し上げる形になっていたのと、邪教団が作っていた召喚陣もこれまで多数の生贄を捧げて、それなりの魔力プールが出来ていたのだろう。

 

 そして、イスラちゃんのお父さんが仕込んだとかいう、歩く召喚陣状態……。

  

 これらいくつもの好条件が重なった上で、押し上げる力と引き上げる力が相互作用した結果……奈落の引力すらも振り切り、この俺自身の地上への召喚と言うある種の奇跡が起きたのだ。

 

 むしろ、絶好の機会に偶然便乗できた……と言うべきか。


 恐らく、アンドリュー老あたりは、今回の召喚事故を徹底的に調査し、送還術にも改良を加え、飛躍的な進歩を遂げさせてくることだろう……。

 

 ヤツの能力なら、俺クラスの魔人を奈落から召喚する術式の実用化に、十年かかる所をその半分……五年ほどまで短縮するだろう。

 

 その暁には……我が奈落の軍団が地上へと溢れかえり……。

 世界はあるべき姿へと戻るのだ。

 

 と言うか……これは運命と書いて「さだめ」だったのではなかろうか?

 

 俺はこの美少女達を御主人様と呼びながら、混沌としたこの世界を正すべく、この世界に転生したのだ!


 うむっ! そう言う宿命だったんだよ……。

 ああ、そうさっ! 本来の御主人様の暗黒神様も超絶美少女だったし……俺、美少女の下僕、奴隷結構!


 彼女達も何か目的があって、冒険者とかやってるんだろうし、その目的に協力しつつ、俺は俺で要石の破壊と言う重要ミッションを同時進行させるのだ!


 ……まぁ、さっきの奴等と戦った限りでは、俺単独でも当面は、なんとでもなるだろう。

 

 むしろ、俺超強い? やっべぇな……思った以上って感じじゃねぇか。


 暗黒神様のお世話も残してきた軍団長とかに任せればいいだろうし。

 最近はその手の仕事もあいつらに任せてたから、あっちもなんとでもなるだろう。


 その程度には、あいつらも俺同様の忠臣揃いだ。

 俺が居なくてもなんとかなるだろうし、奴等は奴等で俺のバックアッププランなどを考えてくれるだろう。

 

 となると、まずは奈落との連絡方法が欲しいな……。


 こちらの様子は、ダニー経由で見てると思うのだけど……。

 ダニーは声や音までは聞こえないし、奈落からの連絡は今のところ不可能なのだ。


 俺の考えをなんとか伝えて、うまく連携出来れば……。

 

「おーい、何ほうけてんの? もしかして、怒ってる? 待たずにもっと進んどいた方がよかった?」


 気がつくと、アリアが俺に思いっきり、顔を近づけて、目の前で手を振ってた……。

 おおぅ、近いな……と言うか、ほっぺたとかすっげースベスベ……。


 いきなり、プニプニとかしたら失礼……だよな。


「いやいや、これっぽっちも怒ったりとかしてないから! まぁ、今後について、色々考え事をしてたのだよ」


「……確かに、アンタにとっては、私達みたいに雑魚い低級冒険者なんかを御主人様に……とか、そんなんだろうしね……。ゴメンね、巻き込んじゃった……よね? それに大きな力には代償がいる……私達は、何を差し出せばいいのかしら?」


 イスラが申し訳無さそうに、謝罪の言葉を口にする。

 

 ただ、最後の代償云々って言い方は気に食わんな……。

 でも、その覚悟があるなら、俺にとっても重要な提案があるから、聞いてもらおう。


「気にするな……俺は君たちの下僕なんだからな。巻き込まれたなんて、これっぽっちも思っちゃいない。だが、代償か……そうだな。週イチ程度でいいから、どちらかが俺に血を少しだけ……飲ませてくれないかな? 君等の血はどちらも素晴らしいものだからね。俺を使役する対価としては十分過ぎるほどだろう」


 まぁ、これですよ。

 コレ……。


 こいつら、どっちも潜在的な魔力はすんごい高い! なにせ、たった一滴の血で召喚魔法陣を誤動作させて、本来有り得ないような奈落からの俺みたいな最強クラスの闇の眷属の召喚を実現できたのだ。

 

 偶然とは言え、それはまさに、彼女達が極上の血の持ち主だったからこそ、引き寄せた必然に他ならない……。

 と言うか、イスラの指先に残る血の匂いだけでもう……はっきり言って、たまんねーのよ。


 そんなのを頂いちゃったら……まぁ、問答無用で忠義誓っちゃうかもしれんね。


「……ア、アタシらの血かぁ……。そんなの欲しがるとかやっぱ、吸血鬼なのね。でも、吸血鬼に血を吸われると、吸われた人間も吸血鬼になるんじゃ……。さすがに吸血鬼にはなりたくないわよ」


「ならんならん……。そんな簡単に吸血鬼を増やせたら、こっちも苦労しねぇよ。むしろ、俺の血は人間にとっては、超強力な回復薬になるんだよ……。それこそ、瀕死の人間が飛び起きるくらいには、強力なはずだ」


 まぁ、正確には一度吸血鬼化させた上で、回復力を極限まで引き上げるって代物なんだがな。

 死にたてで、魂と肉体の乖離が始まる前なら、死人だって軽く生き返るだろう。


 この辺は、マッド気質全開のアンドリュー先生が、地上からネズミやらを召喚して、生体実験をして調べてたからな。

 どの程度までなら蘇生するのかとかやりだして、無益な殺生を重ねまくってたから、実は実験データは豊富にある……。


 その結果、手足を切除した程度なら、何事もなかったのように生えてくるし……。

 上半身と下半身が生き別れ状態でも、俺の血を投与してくっつけるとそれだけで治ってしまった。

 

 人為的に細胞の増殖機能をぶっ壊したいわゆる癌を誘発させたような個体でも、俺の血を投与するとあっさり治ってしまったしな。

 

 結論としては、首チョンパとか頭ボーンみたいな即死レベルの重傷でない限りは、結構大丈夫……らしい。

 さすがに、圧縮プレスでブチッだの、バラバラぐちゃぐちゃのミンチ状態からは無理だったが、原型残ってるなら結構、なんとかなってた。

 

 まぁ、それは俺も同レベルの不死身っぷりと言う意味でもあるんだがな。

 

 実際、俺自身も首チョンパされてもくっつければ、大丈夫だった。

 元勇者の野郎が模擬戦の最中にうっかり、俺の首飛ばしちゃって、超焦ってたけど、拾ってくっつけてもらったら、治っちゃった。

 

 俺、もはやチートの塊。

 ちなみに、被験者の吸血鬼化もせいぜい30分程度で元に戻ってしまう上に、伝染性も無いので、安全性も高い……。

 万が一、捕獲とかされたら未来永劫血を搾り取られるマシーンとかにされそう……。

 

 まぁ、これは……俺のトップシークレットとするぜっ!


 って、思ってたのに……御主人様にはあっさり、白状してるし。

 ……すっげぇな主従支配……。


「へぇ……そうなんだ。確かに、吸血鬼って、人型のアンデッドでも、その不死身っぷりが突出してヤバいって聞くしね。そうすると、その超回復力を持つ生き血も不死身の秘密だったりするのかしら?」


「そこまでは、知らんよ。俺自身が自分で調べたわけじゃないからな」


「興味深いわね……アタシのご先祖って、エルフの魔術研究の第一人者ですっごい大魔術師だったのよ。もっとも、研究三昧で引きこもってたら、寝食忘れてて衰弱死しちゃったらしいんだけどね……。アタシもその血筋を引いてるから好奇心や探究心がエルフにしては、満ち溢れまくってるって感じなのよ」


 なんか、どっかで聞いた話だな……それ。


「なるほどな。そいつ……アンドリューとかいう名前だったりする?」


「さぁ、あまりにおバカすぎる死因で、何研究してたのかすら良く解らなかったからって、名前もすっかり忘れられちゃってるし、随分と昔の人だからね……」


 ……アンドリュー先生、エルフだったから時間感覚とかおかしかったからなぁ。

 一体何年前に死んだのか知らんけど、エルフのアリアが随分と昔と表現するからには、数百年は昔に死んだのかもしれん。

 

 けど、コイツが、アンドリュー先生の子孫ってのも有り得る話じゃある。

 もっとも、先生にそんな話しても、そんなの興味ねぇよとか言いそうだけど。


「けど、吸血鬼か……確か、食事は生き血……なんでしょ? 色々、お世話になったことだし、お腹すいてるなら、どうぞ……ガブッと行っちゃって。ただし、なるべく痛くないように、あと貧血になるまで持ってかないでね」


 アリアちゃんから、吸血の許可……腕まくって、すっと差し出される。

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