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男3人異世界ぶらり旅  作者: neon
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面接ってホント尋問されてるように感じる。別にやましいことはないのに






僕は受付の左の通路を進み以前にも訪れた買い取りカウンターの左の通路へ。精算所とかかれた扉をくぐる。


金髪をなびかせて仁王立ちで待っていたナイスバディの受付さん。


「いらっしゃい。とりあえず奥に来て」


僕は言われた通りについていく。

以前ワイバーンの素材を出した大きな部屋の隣の部屋へ。そこも素材の引き取りをする場所なのか広々としており鉄板が並んでいる。さらに奥の部屋に移動すると外に出た。大きな壁にしきられていて25メートル四方くらいの広々としたスペースだ。所々に岩の柱みたいなものがある。

入り口の横にはイスとテーブルが設置されていて壁には武器、杖が並んでいるところをみるとなにかしら訓練所のようだろうか?


「はい、とりあえず座って」

「は・・・はい」

とりあえず椅子に座り対峙する。相変わらず胸元ボンふとももムッチリ。足を組んで僕と対面した女性は自己紹介をし始めた。

「私の名前はミズリーよ。元々は冒険者をやっていたのだけれど色々あって今は冒険者ギルドで働いているわ。一応受付をやってはいるのだけれど本来の役職は魔法使いの指南役って位置になるの」

へェ、指南役ねェ。はいステータスチェック。


ミズリー 大魔法使い 32歳

なんだよ大って・・・。


うおっと、知力538。

火魔法、水魔法、氷魔法、土魔法、雷魔法、光魔法、回復魔法。

感知、読心術、魔法耐性、魔力操作、魔力付与、マジックガード。

なんかすごい人出てきたぞ。


「君の名前は?」

「マーシーです」

「マーシー君ね」

「そんな魔法使いの指南役の方が一体なんのご用でしょうか?」

「あのね、さっきみてもらった石。あれね、魔力を込めると普通は色が変わるのよ。白からだんだん灰色になって黒に近づくのよ。黒に近づけば近づくほど魔力が強いサイン。はい、もう一回やってみて」

そういって僕にさっきと同じビー玉くらいの白い石を手渡してくる。

そんな物があるのか、油断していた。

今度は弱めて弱めて魔力を流す。

じんわりと灰色に変わっていくのがわかる。

「あ、ホントですね。色が変わっていきますね。ならさっきのは壊れていたんでしょうか?」

「それでねェ、この石は色が変わりきって真っ黒になると」

ミズリーさんは自分で持った石にどんどん魔力を込める。色が真っ黒になったあと、パキンと割れた。

「と、言う風に壊れるのよ。一定以上の魔力を持ってる人が魔力を込めてキャパオーバーの場合測定不可能になって割れちゃうのよ」

「・・・・・・・はあ」

「薄くても灰色に変われば魔法の素質あり、濃い灰色になれば魔法使いとしての素質あり。真っ黒にできるなら中級くらいの魔法の素質あり。そして、割れるほどなら上級魔法の素質あり」

「さっきのは偶然ですよ。壊れていたんじゃないですか?」

「なにそれ?舐めてんの?さっき私が感じた魔力は偶然あなたからたまたま出たってこと?」

頬に手をあて僕を冷たい視線で睨む。あ、この人怖い。おもわず視線をそらしてしまう。

「あなたどこで魔法習ったの?」

「えっと、故郷で」

「我流でって言っていたわよね?」

「はい、師匠とかはいないのでフランの街の冒険者ギルドや通りすがり出会った冒険者さんに少し教えてもらった程度です」

「ということは魔法自体は鍛えてないけれど元々の魔力が多いってことね」

はい。魔力はミズリーさんの倍くらいあります。

「ちょっとあの柱に何か魔法打ってみてよ」

ミズリーさんが庭の2メートルくらいの柱を指さした。

この人一言一言に威圧感あるんだよな。多分ドSだよ。

「わかりました。ファイア」

左手をその柱に向けて威力は抑えに抑えて野球ボールくらいのファイアを放つ。着弾するとその火の玉は弾けて散った。

「今度は本気で」

「・・・・・・・・・・は?」

「こーんーどーはーほーんーきーでー!」

「無理ですよ」

「どうして?」

「・・・・・・・・・・・・。」僕は押し黙る。

「こんなところじゃ火の海になっちゃうから?」

「・・・・・・・・。」沈黙は肯定ととられてしまうか。


「まあいいわ。それじゃあいまからいくつか質問するから正直に答えてもらっていいかしら?」

「は・・・はい。どうぞ」

「あなたは魔法を何に使おうと考えてる?」


あ、これはやばいんじゃなかろうか、スキルに読心術ってあるから嘘とかは見破られてしまう展開か?心を読むってどの程度なのだろう?考えてることを丸々読まれるならものすごくヤバいよな。


「自分のために。他人のためにってできた人間ではないので。さすがに人様に迷惑がかかることには使わないですが自分の生活のために」

「魔法で人を傷つけたことはある?」

「ないです」直撃させたことはない。

「いままで全力で魔法を使ったことはある?」

「・・・・・・・ないです」

「魔法を使う時に大事なのはなんだと思う?」

「・・・・・・イメージですかね」

「最後に、人を殺したことはある?」

「まだないです」

尋問終了。なんだか面接受けてるみたいだ。


「分かったわ。なかなか正直ね。嘘は言ってなさそう。ちなみに最後の人を殺したことある?って質問の『まだ』ってどういう意味かしら?」

「魔物や獣は殺めることはありましたから。こちらに命の危険があれば相手を殺すことも必要だと思います。それが相手が人間だった場合、今後ありえるかもとおもってまだって答えました」

「そうね。私は殺したことはあるわ。そうしなきゃ私が死んでいたから。この世界で生きていき、冒険者をやっていればそういう場面に出くわすこともありえるかもしれないわ。けれど、あなたの言う『まだ』にはできればそうなって欲しくないって感じとれたわ。もしもの場合は多分躊躇すると思う」

「そうでしょうね。できればそんな場面はゴメンこうむりたいですね」

「よし。折角だし魔法は教えてあげるわ。この後私暇になっちゃったし」

「すみません。俺のせいで」

「いいのいいの、若い冒険者を育てるのも今の私の仕事のウチだしね」




バッと立ち上がったミズリーさん。バインと胸が踊る。

庭に連れられて僕はミズリーさんと対峙した。

「じゃあ私と同じようにしてね」

ファイア、と2つ。拳くらいの火の玉を宙に発現させる。

僕もファイア、と2つ火の玉をだす。

ファイア、と続けてミズリーさんはさらに2つ。そして僕も2つというように2つづつ火の玉を増やしていく。

お互いが14個づつ火の玉を出した時点ではっと気づく。そういえばフランの副ギルド長ゲーリーさんに魔法使いが一度に出せる魔法の数はそのままその魔法使いの力量であると聞いたような気がする。

僕はジト目でミズリーさんを見た

「あの、これって俺の力量見られてます?」

「ええ、やっと分かったの?なにやら自分の力量隠そうとしてるからどれくらいか調べようと思って。ちなみにもう遅いからね。10個越えたあたりで魔術大会の本選出場者級だから」

「はぁ、そうですか。じゃあそろそろもう終わりにしましょうか?」

「わかったわよ。じゃあ最後に。ファイア!」

1234・・20個ね。

はいはい。じゃあいきますファイア。

合わせて20個に到達させてみせる。

「これでいいですか?消しますね」

僕は出していたファイアを消して一息ついた。なんだか流されるように騙された気分だ。

「マーシー君あなた私の弟子にならない?」

唐突に来た。火の玉を宙に浮かせて両手を腰に。どうだ、と言わんばかりにその胸を強調しながらミズリーさんは言った。

こんなエロいボディのお姉さんが師匠だなんて色んな妄想に掻き立てられる。

「いえ、俺は師匠はとらない主義なので」

「何よ、私じゃ嫌ってこと?」

組んだ腕に乗っかるメロンが2つ。

「師匠をとってわざわざ修行する暇がないだけですよ」

「なら時間をとって修行はしなくていいから私の弟子ね」

「なんですと」

「自分より若い子で才能のある子って抱えちゃいたいのよねー。別に縛ったりしないわよ。何か悩んだ時に相談にきてくれたり、困ったことがあれば頼られるだけでいいのよ」

なんだそりゃ。師匠弟子ではもうないだろ。ただの知り合いのお姉さんじゃないか。

「別に師匠弟子じゃなくても相談に乗ってくれるのならたまに顔をだしますよ」

「よし分かった。じゃあ弟子認定しておくね」

少々会話がかみ合ってない気が。

「じゃあ、今からこの火の玉をマーシー君にぶっ放つからどんな方法でもいいから防いでね♡」


!!??


マジか!!


火の玉が止まった位置から急に加速して僕に向かってくる。咄嗟に後方にバックステップしながら


「ウォーターウォール!」


目の前に3メートル級の水の壁を作り出す。ジュウッと水の壁に着弾した火の玉が数個。おかしい、数が少なすぎる。

感知スキルが反応し左右に危険が迫っていることが確認できたと同時に「ウォーターウォール!」左右に同時に水の壁を出し火の玉を防ぐ。

それでもまだ感知スキルが反応を止めない。今度は「上か!」3つの火の玉が上方から向かってくる。「ガード」3つの火の玉は薄緑の膜に触れると弾けて消えた。4方向から向かってきた。あんな動かし方もできるもんなのか目から鱗だ。




僕は水の壁を解除してミズリーさんの方を見た。







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