正直ものかーーい!!
「ああああああああ」
「っぷはああああああああ」
「ええなあああああああ」
僕達は今大浴場に居た。
「なんかここ以外にも風呂あるらしいで」
「税金使ってるなー」
「なぜ隣が女湯じゃないんでしょうか?」
「まぁ普通に考えれば複数あるなら隣同士に男湯女湯作る意味はないだろーな」
「壁を隔てて向こう側から聞こえてくる女の子のキャッキャウフフな声を聞きたいと製作者は考えなかったんですかね?」
「作ったんが女の人やったんかもなー」
「今の身体能力なら軽く壁を越えれるのにこれじゃあ意味がないじゃないですか」
「この能力を女湯覗くためにあるみたいな言い方してるがそれは間違ってると思うぞマサル」
「あれ???タカシとマーシーが正論を、俺が変態な発言してるように聞こえるんですが2人は隣が女湯だったら覗かないんですか?」
「そりゃ覗くわな」
「バレない保証があるなら覗くな」
「マーシーがリアル過ぎてアウトー」
「マーシーがせこすぎてアウトー」
「え??2人ともバレるの認可してるの?」
「2人ともこの後の家族会議は覚悟しておけよ。俺たち3人とも参加させられるんだからな」
「月の塔壊しちゃったわけですしね」
「せやなー、どう言い訳しよか?」
「もう魔族のせいにはできなさそうですしね」
「バレてる節はあるよな」
「けれど、なんかロンはあんまり気にしてないように見えたけどな」
「メイメイちゃんもそうですね。まわりの兵士さんたちは大騒ぎのイメージでしたが」
「潔くタカシが壊したいって言いましたって言ってみるか」
「俺たち3人で壊しましたって言うしかないんかな?」
「そうですね。タカシがやりましたって正直に話すべきですかね?」
「俺ら3人のせいですって頭下げるしかないんちゃう?」
「そうだな、ウチのリーダーが言い出してすみませんでしたと謝るか」
「リーダーの言うことが全てですからね」
「無理やん・・・・・・・・1対2は無理や・・・・・」
「あのレイニーって人がマーシーの連れてきたレイファンちゃんのお母さんってことで間違いないんやな?さらに言うと王様の隠し子」
「ああ。そうだな」
「外でできた彼女に子供孕ませるなんて男としてうらやま・・・・・・・・いえ、けしからんですね」
「7年も離れ離れだからな。どちらかが死んでてもおかしくない世界だし、2人には幸せになってほしいところだな」
「それにしてもレイニーさんはベッピンさんやったなー。エルフがええってわけじゃないけど子供おるからそれなりの年齢やと思うんやけど。おっぱいも綺麗やったし」
「なに!見たんですか!人妻のを!!なんてヤツだ!!どんな感じだったんですか!?大きさは!?形は!?色は!?」
「部屋入ったらすでに全裸やったからなー」
「マサル、マサル。俺も見たよ」
「じゃあ俺も!!俺の分は!?どうして2人だけ!!なぜ俺はあの時先に行ってしまったんだ!!」
「マサルの分なんてない」
「マサルの分なんて欠片もないで」
「・・・・・・・・・・・・・・・・そうだ、メイメイちゃん。俺にはメイメイちゃんが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。そろそろあがりましょうか」
「マサル・・・・・・・・・何か隠してないか?」
「せやな。なんかありそうやな。多分メイメイちゃん絡みで」
「なにも・・・・・・・・・・。俺に隠し事なんてあるわけないじゃないですか」
「マサルよ・・・・・・。別にいいんだよ、隠し事くらい俺たちの中でもあったっていいさ。俺だってお前たちに言えないようなことも多少なりともあるとは思っているからな。100%全てをさらけ出せとは言わない。しかしな、しかしだ。マサルが隠していることが少しでもミレーヌさんの耳に入ったらまずいようなことなら注意するんだな。俺とタカシは全力でその隠し事を暴こうとするぞ。いや、絶対に暴く。そしてそれを絶対にミレーヌさんの耳に入れる。これがどういうことか分かるな?どういう結末を迎えることになるか分かるな?マサルがなにか隠し事をしていて、本気も本気、超本気で俺がそれを探った場合マサルはそれを隠し通すことができると思っているのか?考えろよマサル。今正直に話すか、後で地獄を見るのか。隠せると思うなら隠していればいいさ。いや、隠し事がなければそれでいい。けれど今ここで話さない選択をして、もしもやましい隠し事があるなら・・・・・・・・・」
「マーシーマーシー、マサルが怯えとるわ。それくらいにしたってや」
「ママママ、マーシー。大丈夫・・・・・・大丈夫・・・・・。何もないですよ。いいいいいやだなぁ、俺は隠し事ができるようなそそそそそんな器用な人間じゃないですよ・・・」
「そうか・・・・・・俺はてっきりメイメイ王女の護衛報酬になにかエロいことでもお願いしたのかと思っていたよ」
「なぜそれを!!!!」
「正直者かーーーい!!」
タカシがマサルの頭にツッコんだ。
「隠し事が下手すぎて泣けてくるぞマサル」
「まぁまぁ、それだけ正直もんやってことやわ」
「誘導尋問なんて卑怯だぞマーシー!!俺が隠し事苦手だなんて重々承知です!それでも・・・・それでも・・・これだけはなんとかして成就させたかった・・・・」
「まぁマサルの無い頭でマーシーと口論して勝てるわけないからな。ここで黙ってても結果はかわらんかったやろな」
「タカシも同じじゃないですか。いや、むしろ俺よりも隠し事なんてできないでしょう?元、知力1さん」
「ミレーヌさんに言ってやろ」
「テメー!!ミレーヌさんを出すなんて卑怯だぞ!メイメイちゃんですよ!メイメイちゃん!あの爆乳ですよ!!夢のバスト100cmが俺の思い通りなんですよ!!タカシなら断れるんですか!?絶対無理だ!あの理想郷に勝てるわけなんてない!触ってよし、挟んでよし、握ってよし、戯れてよし、うずもれてよし、そんな理想郷を前に断れる男なんて絶対いない!!けれどミレーヌさんには黙っててください!!本当にごめんなさい!!!」
「その話しはどっちから言い出したんだ?」
「俺です」
「はいアウトー」
「あかんわなそりゃ」
「確かに見た感じメイメイ王女はそういうことには無頓着な感じがするな。それでお願いされたら断らなさそうだ。多分報酬だと言えば、はいどうぞと差し出しそうだ」
「マサルはそこに付け込んだってわけやな。どう考えてもマサルが犯罪者やん」
「犯罪ではありません。合意です」
「残念ながらメイメイ王女には報酬はいらないと伝えるようにな。ここを出る時に俺はちゃんと聞くからな。マサルに報酬支払ったかどうか」
「鬼・・・・・」
「ミレーヌさんが居るのによくもそんなことお願いできるもんやな。正直に男前やと思うけどミレーヌさんに悪いと思わへんの?」
「右に同じ」
「別に嫉妬してるわけやないで。マサルのことを想っていってんねんで」
「右に同じ」
「別にマサルを責めてるわけでもないんやで、ミレーヌさんの気持ちを考えてみーや、好きな男が遠い地で自分とは別の女の子の胸に顔うずめてるなんてこと知ったらどう思うねん」
「右に同じ」
「まぁそんなことになったらミレーヌさんにチクッて破局したマサルを笑い飛ばすけどなWWW」
「右に同じWWWW」
「もう勘弁してください。悪気はなかったんです・・・・」
「よし、これくらいにしておこう。まぁマサルの気持ちも少しは分かる。俺も男だからな。メイメイ王女は魅力的だしな」
「せやな、魔が差したってことでここはこれまでにしといたろ」
「ミ・・・・ミレーヌさんには・・・・・・・」
「言うわけねーだろ」
(これで当分マサルを押さえつけれるな)
「そんなん言われへんやん」
(帝都に戻ったらチクッたろ)
「ありがとう・・・・・俺・・・・・・今後ミレーヌさん以外の人には絶対に目を向けません・・・・」
(メイメイちゃんの口を封じてなんとか報酬もらうことはできないものか・・・・・)
「よし、あがろうか。盛大な言い訳合戦が待ってるからな」
「言い訳合戦なー。なんで俺らも同席せなあかんの?家族会議やったら家族だけのほうがええんちゃうの?もしくはマーシーだけでもええと思うけど」
「そうですよね?俺とタカシが居ても隅っこでヘラヘラしてるだけじゃないでしょうか?」
「月の塔の破壊の首謀者にして、反乱の黒幕であるエンジとリャンを始末した人間。ホウリュウ王子とシリュウ王子をぶちのめし、王様の病気を治した。おそろしく関わり合いがあるな」
「ちなみに8割はマーシーやからな」
「あ、確かに。ほとんどマーシーじゃないですか」
「正直言うと塔の破壊の責任を1人で言い訳できないんだよ」
「その時は俺は1人で横で頭下げてますのでマーシーとタカシでお願いしますね」
「もう・・・・あれやな・・・・・・一蓮托生!3人で頭下げるしかないわ!」
「難しい言葉知ってるなタカシ。まぁいつも通り、その場その場でなんとかしよう」
「そうなりますよね」
「せやな」
僕達は風呂からあがり、王様たちの集まる部屋へと移動した。
死刑囚が死刑台へと向かってる気持ちになりながら。
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