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男3人異世界ぶらり旅  作者: neon
198/230

魔王は例外。ガード最強説。




さてと、ロン王子はすんなり行かせてくれたな。

まぁ僕達がいるから邪魔をしても無駄だとは分かってくれていたんだろうな。ここできっちり僕達3人を仕留めることにシフトチェンジしたってことか。


「さてと、それじゃあ3対3でここからが本番ってことで始めましょうか」

パワーアップ、スピードアップ

マサルにも補助をかける。


「マサル、そのまま槍の方やるか?」

「そうしましょうか。俺、ずっと睨まれてますし」

「ほんだら俺は長男な」

「言っておくけど時間かけるなよ。瞬殺して俺たちも城へ行かなきゃならんよ。あと、殺すなよ」

「それって難しくないですか?本気出したら死んでしまわないですかね?」

「大丈夫やろ?2人とも結構頑丈やし。マーシーがヒールしたらええやん」



シリュウ王子は槍をグルンと回してマサルへと向けた。

「とにかくコイツらを殺せばいいのか?」

「はい、シリュウ王子。3人とも始末すべきです」



ホウリュウ王子は大剣をこちらに向けた。

「この国に害を成す虫どもめ」

「ホウリュウ王子、この国の為にその3人は今すぐ殺すべきです」



シリュウ王子に目線を向けたマサル。

「じゃあ・・・・・・・・やりますか」


ダンッ!と真っ直ぐ向かって真っすぐ前蹴り。

槍の腹でその蹴りを受けたシリュウ王子は後方に大きく吹き飛ばされる。

それにゆっくりと歩いて近づいていくマサル。





大剣を横に構えて一直線にホウリュウ王子が僕に向かって突進してくる。

僕の視線はそのホウリュウ王子には向いておらず岩場の上のエンジを捉えたままだ。

「はい、お兄ちゃんはこっちな」


タカシが横からホウリュウ王子に飛び掛かりその大剣と肩を掴んでそのまま脇の岩場に叩きつけた。



左右でマサルとタカシが王子たちを相手にしている中、僕とエンジの視線が合う。

僕はゆっくりとそちらに近づいていき岩場をタンタンと駆けあがりエンジの前まで来た。


「さて、バーウェンの差し金のエンジャスさん。お前の相手は俺ってことで」

「人間風情が。2度もバーウェン様の名を口にしたな?貴様のような下等なものが口にするな!!」

「バーウェンってのは何考えてんのかね?武闘大会や魔術大会に魔族を送り込んで。そんなに人間達に迷惑かけたいんかね?まぁ残念ながら偶然ではあるが俺たちが全部阻止してしまっているわけなんだが」


「死ね!!人間!!」



エンジャスの足元の影が鞭のように伸びて僕に襲いかかってくる。


ダークウィップ


僕は闇魔法の鞭でその黒い影を弾いて相殺した。


「な!!闇魔法だと!!貴様魔族なのか!?」

「いいや、れっきとした人間だが」

「くっ!!」


エンジャスは懲りずに影を僕に向けながら少しずつ後退していく。

そしてゆっくりと僕に掌を向けだした。




来るか?『洗脳』



やはり予備動作に少し時間がかかるようだ。


僕はそれをそのまま受けてみようと考えた。

ガードが精神攻撃まで防ぐことができるのか試したい。

もしかかったとしてもすぐ後ろにタカシとマサルがいるためなんとかなるんじゃないかと思う。

最悪自身にスリープもかけることができる。


それに、エンジャスには色々と喋ってもらいたいことがある。そのためには何をしても無駄だと思わせることができた方がいい。洗脳が効かないならよし。効いてもすぐ対処できる。




さあ、来い。




「くくくっ。もらったぞ!」


エンジャスの掌から何か嫌な感じがする。


パキィィィン!!



残念・・・・・・・・ガード最強説継続か。(魔王は例外)



「何かしたか?エンジャスくん」

「な・・・・・バカな・・・・・・・・」


僕は人差し指をエンジャスに向けた。

魔王から受けた魔法は超凝縮したレーザー光線だった。ガードを貫通するほどの。そういう魔法があるのかは知らないが今の僕が使えばこうだな。


「レーザー(フレア)」


ビッ!と指先から一直線に飛び出した熱線はエンジャスの操っていた影を貫通して一瞬でエンジャスの肩を貫通した。


「ギャッ!!」


もう一発。

僕は次にエンジャスの左太ももに風穴を空けた。


「ギイッ!!」


両ひざをついてその場に座り込むエンジャス。

僕は指先をエンジャスに向けたままゆっくりと近づいていく。

慌てず焦らず、余裕のある冷静さを表情に出して。


「諦めろ。『洗脳』も効かなかっただろ?」

「ぐうううう、貴様何故洗脳のことまで・・・・」

「お前の作戦はここでおしまいだ。何を成したかったのか喋れ。喋っている間は時間稼ぎくらいはできるぞ」



「そう・・・・・・だな・・・・・・・・・俺は・・・・・・・」

手に魔力を集め始めたエンジャス。

そうか、残念だな。


「貴様ら人間を皆殺しに!!!」

エンジャスが手を振りかざすと同時に僕はさっきのレーザーを今度は直径2メートルくらいでエンジャスを丸々飲み込む大きさで放った。



目の前の森に大きな道が出来上がり焦げた匂いが充満した。

殺すつもりもなかったが放っておいたら別の悪事を働くのは間違いないだろうからな。


例えクズのような魔族でも、人型を殺すのは良い気分じゃないな。




僕は岩場からタカシとマサルがどうなったか見下ろした。



「俺の新しい必殺技を見せたるわ!!」

とうっ、とタカシはものすごく無防備にホウリュウ王子に向かってジャンプした。

アホか、ただの的じゃねーか。


ホウリュウ王子の大剣がタカシに向かって振り下ろされる。

瞬間その場にタカシの姿はなく、ホウリュウ王子の脇で拳を振りかぶっていた。

「オラァァァァァァァァ!!!!」


ドオオオオオオオン!!!


と、渾身の右拳を喰らったホウリュウ王子は壁に激突してそのまま動かなくなった。


瞬間移動?違うな。何もないところを蹴って空中で移動した感じだった。

後で聞こう。



ドガアン!!!

と、マサルの方に視線を向けるとこちらも終わったところのようだ。


うお、ジャーマンスープレックスホールド。

普通の命のやりとりでどうすればその形になるんだ?


僕は岩場を降りて2人に声をかけた。




「おつかれさん。問題なかったようだな」

「マサル、ミレーヌさんとの思い出の技をこんなとこで使わんでも」

「やめて!思い出させないで!!」


「マーシー、魔族は?どないしたん?」

「ん?跡形も残ってないな」

「ひっど、マーシーひっどいわ。あんなヤツにも親が居て兄弟もおって、もしかしたら彼女もおったかもしれんのに。問答無用で消し炭なんて」

「情状酌量の余地はなかったんですか?」

「駄目だったな。今ここでやっておかなきゃ別の場所で人間をもっと殺していただろうな」


「そうですか、それは仕方がないですね。さぁ早くメイメイちゃんを追いかけましょう」


マサルはそう言って入り口の方へと向かおうとしたが、タカシはジッとある方向を見ていた。




「どうしたタカシ?何かあるのか?」




「ああ、せやな・・・・・・・・・塔、ぶっ壊そっか」



・・・・・・・・・・・・はい?






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