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男3人異世界ぶらり旅  作者: neon
159/230

誰が問題を起こすのか?





部屋に入ってまずそのまま風呂に入る。

大浴場も良かったがこういう部屋風呂も1人でゆっくりできていいな。


風呂から上がった僕は早速1人でギルドへと向かう。索敵を広げるとミズリー師匠は精算所を抜けた訓練所にいるようなので受付は素通りしてそのまま訓練所の方へと向かった。




そこにはミズリー師匠と右手に水魔法で作り出した剣を持つミクシリアさんの姿があった。


僕は声をかけずにそーっとソファに座る。


「はい、切ってみる」

「やあ!!」


ミクシリアさんが水の剣を振るい目の前の岩を叩き切るが水の剣の方が弾けて消えてしまった。


「うーん、形はできてるんだけど強度が全然なんですよね。魔力というよりは魔力の操作がまだ甘いのかなー?」

「慣れれば徐々に切れ味はあがっていくわ。魔力操作も悪くないし」

「でも、そこの弟弟子は簡単にやってましたよ!」

「大丈夫よ。形にできるだけでも十分あなたもセンスはいいのだから。アレと比べちゃダメ」

「ひどいですね。アレって。ミクシリアさん水の剣良い感じにできてるじゃないですか」

「なによ!雷魔法で剣を作り出せるマーシーには私の気持ちなんて分かんないのよ!」


ミズリー師匠とミクシリアさんは訓練を引き上げて揃ってソファに腰をかけた。




「マーシーくん一週間くらい見なかったけど依頼は達成したの?」

「はい、おかげさまで」

「・・・・・・・・・そう」


ミズリー師匠の視線が怖い。全て見透かされているようで怖い。

あ、ミクシリアさんからヤマトの話が漏れてたりするかもしれないか。



「また・・・・・・・レベル上がってる?」

するどいな、ミズリー師匠。

「はい。旅先で魔物の群れを一掃しまして」

「魔物の群れに遭遇することなんて早々ないのだけれどね」


魔大陸で魔王の娘を護送中にそれを狙ってきた魔獣の群れを退治しましたって言えるか!



「ははは・・・・。そうだ、ミズリー師匠。近々『秦』へ行こうと思っているのですが行ったことのない場所でして、何か聞けることがあればお伺いしたのですが」

「何?マーシー、秦に行くの?あそこの料理はおいしいのよねー。ちょっと辛いのが多かったんだけどクセになるのよー」

「ミクシリアさんは行ったことあるんですか?どうでした?何か注意することとかあれば聞いておきたいんですが」

「そうね、あそこは。王族と貴族には絶対に手を出しちゃダメ。手を出したら国全体に追われちゃうわ」

「王族と貴族・・・・・・ですか?」


ミズリー師匠が追加で話をしてくれる。

「そうよ。あの国は王族、貴族が絶対の国ね。王族貴族であれば何をしても許される国なのよ。なおかつ強い。王族の血筋でその血の濃いものほど強力な魔力や身体能力があるの。王の直接の子供たちは強力。親戚類にあたる貴族たちもその恩恵を受けているからそこらの冒険者よりも強い」

「血筋が強いってどういうことなんですかね?魔族の血が混じってるとか?」

「公開されている感じではあの土地に王族だけが受けられる何かしらの加護があるとされているわね。だから他の土地に行った場合はその力は薄れるらしいわ」

「へー、おもしろいですね。ミクシリアさんは料理以外の情報はないんですか?」

「なによ。さも私が料理目当てで行ったように言ってくれるわね。あそこは私料理以外は嫌いなのよ。あそこは昔から人間主義なの。エルフや獣人が迫害を受ける国なのよ。エルフや獣人の奴隷がいたり、冒険者でもエルフや獣人は邪険に扱われるわ」


「マーシーくん。行くのを止めたりはしないけれど絶対に王族と面倒ごとを起こさないように。そうなった場合は私でも間に入れないわ」

「分かりました。絶対にもめ事は起こしません・・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・・」

「タカシくんとマサルくんが起こしそうな言い方ね」

「大丈夫ですよ。強く言って聞かせますから」

無茶苦茶心配だけど。



「ありがとうございました、ミズリー師匠、ミクシリアさん。だいたい注意することは把握しました。なにもなければ素通りもいいかもしれませんね。目的地は俺たちの故郷であるジパングなので秦が目的地じゃないですし」

「黒髪黒目だもんね、そりゃジパング生まれかー。ジパングは私は行ったことないなー。お侍さんのいる国ってことしか知らないなー」

「私も行ったことはないわね。ジパングの人に会うことはあったけれど、十兵衛は確かそうよね」

「まぁ里帰りをじっくり楽しんできますね。お土産くらいは考えておきます」

僕はソファから立ち上がった。



「帝都に戻ったらまた顔を出しなさい」

「はい、師匠」

「新しい魔法覚えたらその時は・・・・・・・・ハッ!!」

ミズリー師匠がミクシリアさんを睨んでいる。

「ダメよミクシリア。次マーシーと共鳴したらただじゃおかないわよ」

「だ、そうですよ。ミクシリアさん」

「はーーい。分かりましたよ。危険なのは分かってますので」



それじゃあ、と僕はその場をあとにした。


ミズリー師匠とミクシリアさんの顔を見れてほっこりした僕は夜に向けてスイッチを切り替えた。






ホテルに戻ってタカシ、マサルと合流する。


「俺にもビール1本くれ」

「お、マーシーも一杯やっとく?」

「どうでした?メロン師匠のメロンは?」

「もう、バッインバッインだったよ」

「あの乳を越える乳はあらへんよなー。オアシスにあのレベルの乳はおらへんかなー?」

「ミクシリアさんの練習に付き合ってたな」

「ミクシリアさんもかわいいですよね。あの勝気なところもいい。胸もまぁまぁ大きいですし」

「胸の話しはおいといて秦の話をするぞ」

「秦にも巨乳美女はいるんですかね?新しい土地の新しい女性。胸が高鳴りますね」

「ワンチャン秦にも娼館があってそこにとんでもないのんが居る可能性もあるかもやな!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「そろそろいいか?」

「「どうぞどうぞ」」



「秦は王族やら貴族の絶対主義ってことらしい。そいつらの言うことは絶対で、逆らったら国ごと敵にまわすレベルらしい」

「それはここも一緒じゃないん?貴族とかめっちゃ偉そうやったやん」

「帝都以上にってことだろうな。だから絶対に秦ではそいつらに手を出すな、関わるなって言ってた」

「それなら大丈夫ですね。もめ事を起こさない。もめ事に首を突っ込まない。そして美味しいご飯を食べて美味しいお酒を呑んでさっさとジパングに向かいましょう」

「せやな。なにもせんとおとなしくしとったらええんやろ?簡単やん」


「お前たちの口から言えることか?特にタカシ」

「いやいやいやいや、なんもせーへんて!絡まへんし、絡んできても無視せーゆうことやろ?最初からそうするって決めてたら絶対大丈夫やって!」

「俺はその言葉を信用するしかないんだがな。あと、秦はエルフや獣人は軽蔑されるらしい。まぁこれに関しては俺たちに影響はないとは思うがエルフや獣人の奴隷とかいてもそういうものだと割り切ってスルーすればいい」

「エルフが奴隷になってるとか・・・・・・。マーシーが激怒しないことを祈りますね」

「俺は大丈夫だ。その辺りは自制できる。我慢するよ。エルフが奴隷扱いで足蹴にされてたりしたら胸糞悪いがな」


「秦ではタカシが暴れないように抑えることと、マーシーがエルフに情をかけるのを止める役の俺が大事な役回りということですね?秦でのすべては俺にかかっている」

「かわいいエルフの女の子が足蹴にされてたらマサルはどうするんだ?」

「女の子を足蹴にするヤツは人とは見ませんので蹴り飛ばしますが、なにか?」

「なるほど。秦は3人とも危険だということが分かった」

「いけるって。とりあえず3人で3人を抑えるしかないやん。後はその場その場で勇気と知恵を振り絞って困難を乗り越えていこーや」

「何まとめてんだ?一番の問題児のくせに。俺はテメーが魔王に殴りかかったのを一生忘れねーぞ」

「何言うてんの?アレはちゃんと確認とったやん!ほんで魔王様がええって言うから」

「いや、あれは引きましたね。タカシが魔王様に手合わせお願いしますって言った瞬間血の気が引きました」



「よし、無駄話はここまでな」

「「無駄話ではない」」

「とりあえずこの後は夜のお楽しみで、明日の午前中にでも出発ってことにしよう。帝都でやることはないだろ?」

「俺はミレーヌさんと2~3日ゆっくりしたいんですが」

「俺もマリーちゃんをゲットできたら数日イチャイチャしたいんやけど」

「タカシは無理だから諦めろ」

「にゃにおーー!」


「マサルは何日も一緒に居たって愛が薄れるだけだろ?1日って決まってるからその分濃厚な1日になるんだよ」

「た・・・・確かに・・・・・・。薄い愛より1日の濃厚な愛」

チョロイなバカマサル。

「あれ?なんだか誰かにバカにされたような?」

「なに言ってんだ?気のせいだろ?それじゃあ明日は午前中に、いや、マサルの為に昼から出発にしよう。馬車でもいいし走ってもいいしな」

「マーシーの愛を感じる。昼から出発で問題ないです」

やっぱりチョロイなバカマサル。


「俺は腑に落ちひんねんけど」

「マリーちゃんをゲットできたなら明日の昼までイチャイチャすればいいだろ?その時は俺は1人でオアシスに行くさ」

「よっしゃ!見てろよ!!マリーちゃんは俺のもんや!!」



それよりもミレーヌさんもマリーちゃんも今日出勤してるのかとか考えないんだよな。黙っておこう。








いつもお気に入り評価ありがとうございます。


しまった、投稿時間間違えた。これは22日分です。

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