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男3人異世界ぶらり旅  作者: neon
147/230

ごめんごめん、手が滑った。





重力魔法。


とりあえず試してみることにするか。


「とりあえず使ってみるか。ハーイ!重力魔法喰らってみたい人―」

「タカシどうぞ」

「いやいやマサルが」

「両方いっとく?」

「ちょい待ちーや。重力魔法ってことは、こう、イメージやったら押しつぶされるんやろ?マーシーの魔力がデカすぎて使った瞬間プチッっとなったりせーへんの?」

「そう、それです。どういうことになるか分からない魔法を初見で対人で試すのはどうかと思うのですが」

「悪い悪い、そうだよな。何が起こるか分からない魔法をいきなり人にぶっ放すのは危険だったな。申し訳ない」

「そうそう、とりあえずその辺の木か、兎でもみつけて試してみよーや」

「そうですね。それがいいですね」

「『グラビティ』」


ドン!!!


僕を囲む半径5メートルくらいの地面が何か重量のあるものでも落としたかのように沈んだ。


「おおおおおおおおおおおお!!!!」

「重い重い重い重い重い重い重い重い!!!」


マサルは膝に手をつき重力に逆らうように耐えている。

タカシは歯を食いしばりこちらを見た。


「ごめんごめん手が滑った」

僕は澄まし顔で言った。


そしてもう少し魔力を弱める。


「手は滑ってないやん。なんなんコレ?マサル担いでるみたいやねんけど!」

「いやいや、俺はこんなに重たくないですから。っていうか、もう少し軽くしてくれませんか?」


「ああ、悪い。じゃあもう少し」

僕はさらに魔力を弱めると・・・・・・。


タカシとマサルが飛んできた。


「はい『グラビティ』」


ビタン!!と、タカシとマサルは僕の手前で急降下しカエルのように地面に這いつくばった。


「ごめんごめん、急に向かって来るから手が滑った」

僕はグラビティを解除して2人にヒールをかけた。


「マサル、コイツどうする?」

胡坐をかいて顎に手をあてたタカシ。

「そうですね。とりあえず毛と言う毛を全部抜いてしまいましょうか」


「タカシ!!マサル!!」

僕は声を高らかに言った。

「これ・・・・・・・・・修行で使えんじゃね?」


「はっ!?」

「そうか・・・・・これは!?」


「そうだ。2人の想像通りだ。この重力の中で修行すればお前たちは一体何倍の〇王拳が使えるようになるんだろうな?」

「修行の定番!この環境で腕立てするだけでも効果は計り知れない」

「リアルでこんなんできるなんて・・・・・。すごい魔法や・・・・」


チョロい。


「実に有意義な魔法を手に入れたと思う。今度この環境下で筋トレしてみよーぜ」

俺は絶対しないけどな。

「ええな!!それ、おもろそーやな!」



「よし、それじゃあ最後のヤツも試してみよーか」

タカシは僕の右手を掴んだ。

マサルは僕の左手を掴んだ。


「まぁそれとこれとは」

「別の話やけどな」


両手握手状態の僕。

「いだだだだだだだだだだ!!!!」

潰れる潰れる!!手が潰れる!!

ヒールヒールヒール!


「痛いわ!!なんちゅー握力してんだ!!」


僕が常時かけているガードの弱点は触ることはできるということだ。いきなりナイフとかが飛んで来ても跳ね返すが触るという行為は受け付けるし、こちらからも可能なため僕に攻撃するには今されたのが最も効果的だ。


「地べたを舐めさせた報いや」

「これくらいで勘弁しておきましょう」

「イタタタ、分かった分かった。それじゃあ最後の検証しようか」


最後の検証。今日はコイツがメインだ。





「さてと、それじゃあ最後の検証に入ろうか」

「何をするんですか?重力魔法以外に?」

「わたったわ、ズバリ召喚魔法やろ!」

「タカシ正解」

「ああ、召喚魔法でしたか。確かに今は鳥しか出せませんでしたね」

「そうそう、俺は冒険には動物枠ってのが必要だと思っているんだ。ヤマトもそうだが、あれは引き連れて歩けないしな」

「ペット枠ですね?確かにそういうのはあるにはあると思いますが」

「ヤマトはペットやなくて家族やけどな」

「小さいドラゴンを育てていつかは希少なドラゴンに成長するとか、卵を手に入れて羽化させたらフェニックスでしたとか」

「発想が漫画すぎますね。でも、言ってることは分かります」

「と、いうわけで戦力増強も考えてここで召喚魔法を試したいということだな。魔大陸だから大事になる可能性も低くなると思うしな」

「それじゃあ試してみましょうか。ルビーナちゃんは確か火の虎でしたよね?ああいうの希望です」

「あれはかわいかったなー。あんなん出てくんのかな?」

「それじゃあとりあえずLV3で試してみるか。ちなみに召喚魔法はLV5まであるからLV3で出てくるヤツで加減を見てみよう。LV1でツバメ。LV3も危険な感じじゃなけりゃLV5までやってみるか」

「LV5いこうや。LV3みたいな中途半端はええんちゃう?」

「正直言うとな・・・・・・・・・・・・・LV5とかでいきなり魔王みたいなヤツが出てきたらどうするんだ?目もあてられないぞ」

「マーシーならありえそうで怖いですね。LV3からで」

「そっか、じゃあLV3で様子見かー」

「出て来たヤツが素直に従わないようなら戦闘になるからその時はよろしくな。殺すなよ」

「殺すことはない。俺は動物愛護者やで」

「右に同じ」

「ああ、俺もそれは分かってるよ」



さて、やってみるか。



スキルポイントは山ほど余ってるからな。

召喚魔法をLV3に上げて。


「「何が出るかな?何が出るかな?」」


「よし、出て来い」

召喚魔法LV3発動。


目の前の地面に魔法陣らしきものが現れる。

さっき読んだ重力魔法の古代文字に似た字体で書かれた魔法陣が・・・・・・・・

あれ?・・・・・・・・前よりでかくね?


直径5メートルくらいの魔法陣。

その魔法陣から光のエフェクトと共に這い出てくる一体の魔物。


固そうな赤い皮膚。魔法陣よりも大きく広がった大きな両翼。どっしりと地面に据えた後ろ足。それに比べて小さい前足。四足でこちらを見据える目は爬虫類のようで鼻息荒くこちらを見据えている。


「ドラゴンやな」

「ドラゴンですね」

「ドラゴンだな」



僕の使う火龍とは形が全然違う四足歩行に翼の生えたタイプのドラゴンだ。


「おい、俺の声が分かるか?理解できるか?できないなら返事しろ」

「マーシー、そりゃ無茶やな」

「めちゃくちゃこちらを見てますよ」


フシューー


と息を漏らしこちらを見定めているように見える。

パッとステータスを確認すると力や体力が800超えてるな。街に出たら大変だ。



「おい、俺の声に反応できるなら応答しろ。さもなきゃ敵とみなすぞ」

スーッとその真っ赤なドラゴンは大きく息を吸い込んだ。

あ、何か口から吐き出しそうだ。

「タカシ、やれ」

「あいあい」


ドン!!!


僕の横に居たタカシがそこから姿を消したと同時に真っ赤なドラゴンの首が大きく跳ねた。

タカシの拳を顎に喰らって大きくのけ反り、口の隙間から煙やら炎やらが漏れ出しながらそのまま


ドスーーン!


と仰向けに倒れ込んだ。


「ナイスパンチ」

「何か吐き出そうとしてましたよね。そんなところにアッパーカットは非情でしたね」


僕は倒れ込んだドラゴンにゆっくりと近づいていく。


ドラゴンの仰向けってものすごい絵面だな。


顔の近くに立ち僕はドラゴンに触れ、死んでいないかを確認する。

「大丈夫そうだな、白目を剥いてるが死んじゃーいないな。すごいなタカシ。ドラゴンを一発だぞ」

「ドラゴンバスタータカシと名乗ってええかな?」

右拳を突き出したポーズのタカシ。

「すごいぞ、ドラゴンバスタータカシ」

「すごいですね、ドラゴンバスタータカシ」

「お前に敵はいないなドラゴンバスタータカシ」

「よっ、ドラゴンバスタータカシ」


「なんかバカにされてへん?」

「いやいや、そんなことないぞ」

「どこにバカにする要素が?」


一応ドラゴンにはヒールをかけておこう。


白目の剥いていたドラゴンははっとしたように息を吹き返すとお座りのポーズで僕らと対峙した。

「服従したのか?このポーズは?」

ドラゴンは首をゆっくりと僕に近づけてきた。そしてその頭を撫でてみる。

「あれ?倒したんオレやねんけど?マーシーに懐いてへん?」

「俺が召喚したからそういうもんなんじゃねーの?」


ん?僕の魔力がこのドラゴンに流れている感じがするな。これで僕の召喚獣になったってことかな?


「まぁ問題なさそうだ。よし、帰っていいぞ。なにかあったら呼び出すこともあるかもしれないからな。その時はよろしく」


グルルル、と唸ってそのドラゴンは魔法陣に吸い込まれるように戻っていった。







総合評価がね・・・・・1000を超えた!!

最初始めた時のことをしっかりと覚えている。

8でした。

これも立ち寄ってくれている皆さんがいるからですね。


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