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男3人異世界ぶらり旅  作者: neon
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名前が出た時点で行くのは多分決まっていた『魔大陸』





遠くない距離をホテルまで戻ってきた僕達。ダルブさんとミクシリアさんに挨拶して2人はチームの連中の元へと戻った。

こっちは6人で僕の部屋へと移動。そしてさっきと同じようにミラとソファに向かい合って座っている。


「さてと、これで依頼は完了したな」

「本当にありがとう。正直こんなに早く手に入るとも思っていなかったわ」

「俺もそう思うよ。こんなに話がトントン拍子に進むとは流石に思ってなかったな」


「それでは報酬の話をしましょう」

マサルがイケメンボイスにイケメンフェイスだ。チラチラとミネアさんをみているのは気のせいだろう。

「せやな。仕事やもんな、これは」

ただ笛を吹いただけのタカシ。鼻がふくらんでいるぞ。


ミラが言葉を発する前に後ろの2人が先に声をだした。

「この度のこと本当に感謝する。我らではこうも簡単には手に入っていなかった。先日の無礼もここに詫びさせていただきたい」

「ああ、グルグムさん。別にいいですよ。こちらも悪気はなかったとはいえ言葉には注意すべきだったとは思いますし、依頼を受ければ迅速に全力でこなすのは当たり前のことですしね」

「私からも感謝させていただきます。あなたたちにお願いして本当に良かった」

「ミネアさんもわざわざ改まらなくて大丈夫ですよ。それじゃあ報酬の話をしましょうか」

タカシとマサルの目がキュピーン


「そのことなのだけれどいいかしら?」

「どうした?ミラ?」

「お礼はなんでもするわ。それは前々から言っていたとおり」タカシとマサルの目がさらにキュピピーン「けれどすぐに用意できるものが姿を変える指輪しかないわ。だから・・・・」


あれ?なんか嫌な予感がするんだが?



「国まで一緒についてきてくれないかしら?」



え・・・・無理じゃん。それって魔大陸ってことでしょ?魔族一杯じゃん。それに最悪魔王とエンカウントすんじゃね?


「うーーん、それはちょっと考えてなかったな」

チラリとタカシマサルに目線を向ける。


「え?俺は報酬もらえたらなんでもええけど?」

しまった、タカシは何も考えてなかったか。

「ということは・・・・・魔族の国へ行くということですか。どうなんでしょうか?」

良かった。常識人が1人いた。


「ミラ、俺たち人間が魔大陸に行くというのは問題があるんじゃないのか?こっちの国は魔族が1人いるというだけで大問題になるんだぞ?」

「大丈夫よ。帝都から東に港町があってそこから船で簡単に渡れるし、魔大陸の方の港町には人間や獣人も数人滞在しているわ。そこからお城まではそれほど遠くないし私がいれば危害が加わることはないと思う」

「俺たちが城まで行ってそこで報酬を渡すということか。確かにここで別れたら二度と会わない可能性ももちろんあるわけだしな」


さてどうしたものか。

普通に報酬をもらおうと考えたならば安全だというのならついて行くのもよし。今ここでミネアさんを報酬で、などとは流石に口が裂けても僕は言えないしな。城まで行けばそれなりの金と珍しいアイテムも手に入るかもしれないか。


「俺一人では決められないな。タカシ、マサル、どうする?」

「うーーん、俺は別に行ってもええとは思うけど。先を急いでるわけでもないんやし」

確かに急いでるわけじゃないんだよなー。寄り道くらいなら別に構わないが。それが魔大陸ってのがちょっとなー。タカシは鼻が膨らんでるからまだミネアさん狙いだし。

「俺は・・・・どっちでもいいですかね。それなりに報酬をもらえるのは確かについて行くことだと思いますし」

マサルとは同意見だな。



魔大陸についていく?


YES  ・  NO



うわあーー、来たかーー。


僕は2人に視線を向けた。

2人は軽く頷く。


もちろん2人にも出たか。まいったなー、今までYESしか選んでないんだよなー。しかもコレが出たってことはそれなりのイベントに首を突っ込む可能性があるってことだよなー。まさか魔王と戦うことになるとかないだろうな?


「ええんちゃう?行ってみようや。ミラちゃんも安全やって言うてくれてんねんから無下にすることもないんちゃう?そんでもらえるもんもらってさっと帰ってきたらええやん」

と、いうことか。


「じゃあミラ、先にある程度の報酬を決めておきたいっていうのと、俺たちの安全を約束してほしい」

「ええ、大丈夫よ。港町から城までのあたりは私たちの国だから私がいれば安全は約束する。報酬は今そちらが決めてもらっていいわ」

「こちらが決めるってことはなんでも出すってことか。とりあえず俺たちは冒険者だから冒険に役立つアイテムか武器あたりを希望したいのと、一応金銭も希望しようかな」

「金貨なら150枚くらいなら城ですぐに用意はできるわ。それ以上なら少し時間がかかるかも。マジックアイテムや武具ならどれだけ持って行ってもらっても構わないわ」

「じゃあ金貨は100枚。アイテムはなんでも1人1つづつでいい」

「別に遠慮なんていいのに。好きなだけ持っていってもらって構わないわよ。お父様が治れば命の恩人なのだから」

「あまり欲を出さないのが俺のモットーでな。それに金貨100枚でも十分わがまま言っているさ」


ということで

選択を YES に決定だ。


『マーシーマーシー、なんで?ミネアさんは?ミネアさんは?』

『おい、そんなことでいちいち念話を使ってくるな』

『マーシー、おそらく金貨は300でも500でも出してくれると思いますが』

『多分そうだが、正直100もいらねーんだよ。毎日楽園に通うわけでもなし。一応報酬をきっちりもらったってことが大事なんだよ。お互い引け目なしってことで』

『毎日楽園に・・・・・・なんて贅沢・・・・・』



「それじゃあいつ出発する?ここから東の港町はどのくらいで着く?」

「馬車で1日あれば着くわ。今から出れば明日の夕方の船に間に合うわね」


『そっか、じゃあマサル残念だな。ミレーヌさんとは次戻ってきたときにな』

『なっ!』


「ほんじゃあ今から出よか?善は急げって言うしな。早くお父さんの病気治したらなな」

「そうだな、お父さんの病気が俺も心配だ。タカシ、マサル、すぐに出る用意をしよう。ミラたちもそれで大丈夫か?」

「ええ、私たちは大丈夫だけれど。そっちは大丈夫?なんだかそこのマサルくんが恨めしそうな表情をしているのだけれど」

「大丈夫大丈夫。コイツはこれがデフォだから」



出て行く挨拶は、まぁミズリー師匠はいいか。またここには戻ってくるしな。一応ミクシリアさん達だけ話しておくか。



僕達はすぐに準備にかかった。

ホテルはフロントに事情を話してすぐにチェックアウト。ミクシリアさん達にも一言だけ帝都を少し離れることを伝えておいた。






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