Side:Wol
ウル視点一人称台詞なしです。
読みにくかったらごめんなさい。
ウルの名前はウル。
じーたがくれた名前。
ウルは小さいときのことをあまり覚えてない。気づいたら森の中にいて、側にはじーたがいた。
じーたは最初はちょっと怖かったけど、どんどん優しくなった。
じーたはウルにいろいろ教えてくれた。
言葉も、計算?も、森で食べれる物も、獲物の捕まえ方も。
みんなみんなじーたが教えてくれた。
魔法は難しい。じーたみたいに火をバァンって出したり、土をぐにょぐにょってしたりはできなかった。
でも、足にふんっって力をいれたり、遠くがぎゅんって見えるようになったりするのはできた。いっぱいいっぱいやってたらいつのまにかちょっと速く走りたいなぁと思うだけでできるようになった。
それが出来るようになったら、もっとたくさん獲物が取れるようになって、じーたが褒めてくれた。
すっごく嬉しかった。
だから、もっと練習したら森で1番強くなってた。
でも、最近じーたの様子がおかしい。
ウルの見てないところでごほんごほんってしたりしてる。
でもウルは耳がいいから聞こえちゃうの。じーたが元気ないとウルも元気なくなっちゃう。それからじーたは泉によくいくようになった。誰かと話してるみたいだけど、誰だろう?でもなんかウルとかじーたとは違う感じ。
今日もじーたと遊んでたら、じーたが急にびくってして、ウルもびくってしちゃった。
けっかい?の中にすんごい魔力があるって。
ウルはじーたと一緒に見に行ったの。
そしたらそこにいたのがにーただった。
にーたは最初おかしな服を着てたけどなんだかいい匂いがして、くんくんってしてたら急に目が開いてびっくりした。じーた以外の人を見るのは初めてだったから最初は怖くて隠れちゃった。
その後ウルが水を汲んでたら、ごちそうさまって言って森の中に走ってちゃった。森は危ないのに。
じーたが追いかけるっていうからウルが探してあげた。いい匂いだから見つけるのなんて簡単。
でも、追いついたときはウルの次くらいに強いバリバリってする虎にやられちゃってた。だからウルは虎にめってして、にーたをおうちまで連れてってあげた。じーたは死んでないからすぐ元気になるよって言ってたけどすっごくけがしてたからホントかなって思って顔をじーっと見てたの。そうしたらぱって目が開いて、びっくりしてまたじーたに隠れた。
にーたはけがをしたときにぎゅーって力をいれれば早く治るのを知らなかったみたい。それでもすっごく早く治った。
それからじーたとにーたは難しい話をしてた。にーたは異世界?っていう森とは違うところから来たんだって。でもおうちに帰れないから一緒に暮らすことになったの。にーたはいい匂いがするから一緒に寝ることにした。
でも、森では弱いと食べられちゃう。だからにーたを鍛えてあげることにした。じーたはにーたはすぐけがが治るから、気にしないでびしばしやっていいよって言った。だからウルはびしってたくさん叩いちゃった。やりすぎちゃったからごめんねって言ったら大丈夫だよって頭を撫でてくれた。すっごく嬉しかった。
ウルはしゃべるのがヘタ。だってじーたは一言でわかってくれるから。だからにーたは最初あんまりわからなかったみたい。でもぜんぜん怒らない。じーたと同じくらい優しいからウルはすぐにーたも大好きになった。
それににーたは不思議な物をいっぱい持ってた。ウルが好きなのはやきにくのたれっていうちょっとドロッとしたやつ。最初にーたがお肉になにかかけてるからなんだろうって思った。にーたがおいしそうに食べるから、ウルも一口食べてみたの。そしたらびっくりした。甘くてしょっぱくて、ちょっぴり辛くて、すんごくおいしい。今まで食べた中で1番だった。でも少ししかないからときどきねって言われちゃった。いつか毎日食べられるといいなぁ。
にーたも強くなってきたから一緒に森に入るようになった。何回も一緒に狩りをしてたらにーたが何も言わなくても考えてることがわかるようになった。にーたもウルの考えてることがわかるみたい。でも、まだウルのほうが上手。競争して勝ったらふふんってしちゃう。そうするとにーたは困ったように笑うの。なんだか面白くてまたふふんってする。
でもウルは心配事もある。最近じーたはもっとごほんごほんってするようになった。じーた、死んじゃうのかな、死なないでって考えながら寝るの。
だんだんにーたが強くなってきた。にーたは魔法をズバババンってたくさん撃てる。ウルはぴょんって避けちゃうけど。でもウルがびしってしてもにーたも避けちゃうのは悔しい。
ウルがご飯のあとベッドに入ったらじーたとにーたが話してるのが聞こえる。また難しい話かなって思ったけど、いつもと声がなんか違う。
そしたらじーたが先は長くないって。それってじーたがいなくなっちゃうってこと?そう思ったら胸がぎゅーって痛くなって、涙がぽろぽろって流れてきた。
にーたが部屋に入ってきたらじーたが悲しむって言ってた。ウルも悲しい。もっと涙が出てきたけど、ウルが泣くとじーたが悲しくなっちゃうからにーたに抱きついて声を出さないように泣いた。にーたは何も言わなかったけどウルの頭を撫でてくれた。
次の日、じーたがお話があるって。やっぱりじーたはあと少しで死んじゃうんだって。でもウル決めたの。泣かないって。
じーたはウルにたくさんして欲しいことがあるんだって。
にーたと仲良くしなさい、いろんな物をみなさい、友達をたくさん作りなさい、幸せになりなさいって。
友達ってなーに?って聞いたら大事な人のことだって。じゃあじーたとにーたは友達?って聞いたら、じーたとにーたは家族だって言ってた。どう違うのかわからないけど、なんだか嬉しい。
それからじーたはお部屋でいろいろ作ってた。何か難しいことを考えてるみたい。ウルとにーたのために何か残したいんだって。
でももう少ししたら、じーたはベッドから動けなくなっちゃって、だんだんしゃべることも出来なくなった。でもじーたの側に行くとちゃんとウルのことを見てくれる。ウルがにこって笑うとじーたも笑うの。顔は動いてないけど、ウルにはわかるの。
じーたが死んじゃった日にはウルはいっぱい泣いた。
でもずっと泣いてたらダメ。じーたがして欲しいって言ったこと、ウルもしたいから。
次の日にはじーたを泉に連れてった。なんで?ってにーたに聞いたら、じーたがそうして欲しいって言ってたんだって。
泉の真ん中に行くとリィーーンって音がして水がぐにょぐにょってなった。
精霊って言うんだって。にーたは戦おうとしたけど、でもウルにはわかった。この人?とじーたは話してたんだって。
そしたら精霊のフォンターナはじーたのこと守ってくれるって言った。会ったのは初めてだけど、ウルはフォンターナなら大丈夫って思った。
泉から戻るといよいよ森を出るんだって。
にーたはもう準備してた。でもサイシュウテンケン?は大事だっていつもにーたは言ってるからウルもテンケンする。お肉。果物。なた。にーたの作ったたれ。ウルは大丈夫。にーたのリュックもテンケンしてあげる。にーたの持ってきたいろんなもの。本がいっぱい。いろんな紙。あとは小さい箱。にーたにこれなーに?って聞いたら今は開けられないんだって。変なの。
じーたにバイバイして森に入った。ドレーズってところに行くみたい。おいしいものがいっぱいあるといいな。
夜にはお勉強。ウルはちょっと苦手。でも森で狩りが出来ないと困るみたいに、街では字が書けないと困るんだって。それってすごく困る。だって、ごはんが食べれなくなっちゃうってことでしょ?だからじーたが教えてくれたことを思い出して頑張った。
それからにーたとご飯を食べながらお話した。街にはルールっていう守らなきゃいけないものがあるのはちょっと面倒くさいけど、にーたは楽しいこともあるって教えてくれた。でも、何が楽しいのかは着いてから教えるって。ウルはすっごく楽しみ。
次の日は雨だった。雨は嫌い。尻尾が泥んこになって重いし気持ち悪いの。だから、ウルは猿みたいに木の上をぴょんぴょんって移動した。
そのまた次の日は暑かった。しかも、じめじめむしむし。ウルは暑いのが嫌い。雨よりも嫌い。だから、ぷくーってしちゃう。
お昼を食べたあと、遠くから何かが近づいてくる音がした。それもまぁまぁ強い奴。バリバリってするのをしてくる虎だった。
にーたは自分が戦うって。最初に負けたのが悔しかったんだって、ウルにはわかったから、ウルは上から見てることにした。今のにーたなら負けないから大丈夫。
にーたは勝ったけど甘い。ちゃんととどめはささないとダメ。ウルは獲物が苦しまないようにさくってやってあげることにしてる。それに、魔物や動物は傷を負ってからが怖いんだってじーたが言ってた。
虎を解体してるとついお肉を食べちゃった。にーたは生で食べるとサイキンがいるからダメって言ってたけど、にーたがいないから食べちゃう。
でも、にーたにばれちゃった。そしたら、夜ご飯抜きだって言われちゃった。そんなことしたらウルは死んじゃう。だって、にーたのご飯のほうがおいしいから。だから、ウルはごめんなさいした。そしたらにーたは許してくれた。ウルはもうしないって決めたの。
だんだん木の種類が変わってきて、動物や魔物も変わってきた。
ウルはゴブリンっていう魔物がすごく嫌い。だって臭くて鼻がおかしくなりそうだから。それにスライムも嫌い。どろどろしてるし、切っても切っても元に戻っちゃう。でも核っていうのを切れば倒せるってわかった。にーたは面倒なくせにお金にもならないって怒ってた。ウルも気持ち悪いからぷんぷんって怒った。
森を抜けたらびっくりした。木がなくてどこまででも見えるの!ウルはもっと遠くが見たいから、高い場所に行きたい。でも登れる木もないからにーたにお願いした。ぷかーって浮かぶとなんだか気持ちいい。
木よりも高いところに着くと遠くを眺める。ずっと先まで緑が続いてるけど、なんだか、線みたいのもある。道って言うんだって。
そこに魔物が見えた。豚が立ったような魔物。泉の周りにはいなかった。その前に箱があって、馬が引っ張ってる。なんだろう。
近づいてみると人が乗ってた。襲われてるみたい。にーたは助けるんだって言ってた。でも、弱いなら食べられるのはしかたないのに。でも、それもルールなんだろうってウルは考えた。
にーたの魔法でびょんって飛んでいく。豚さんは気付いたみたいだけど、動きが遅い。止まってるみたい。ウルは走りながらブンブンなたを振ってく。切られたことにも気付かないくらい弱い。弱っちいから森では生きていけなかったんだってわかった。
にーたが解体している間、ウルは助けた人を見ててあげる。でも漏らしてて臭いから近付かない。
すぐにその人は目を覚ました。ダーマって言うんだって。一緒に街まで行くことになった。にーたはダーマとお話してるけど、ウルには難しいから、馬車の上で景色を眺めることにした。ずーっと見てても全然飽きない。
少ししたら、おっきい壁が見えた。でかいおうちだなぁって思ったらあれがバーバラっていう街なんだって!
バーバラの前にはたくさん人がいた。こんなに人がいるなんて思わなかったから、ちょっと怖い。
街に入るにはカードが必要なんだって。でもないから代わりにお金っていうぴかぴかの石を渡してた。明日そのカードを作りにいこうねって言ってた。試験もあるんだって。試験ってなんだろう。
街に入ったらもっとたくさん人がいた。それににーたやじーた、ウルとはなんか違う人もいて驚いちゃった。
今日はダーマのおうちに泊めてくれるみたい。人が少ないところにダーマのおうちはあった。ウルのおうちと同じくらいの大きさ。門の前にはもっと大きいおうちがたくさんあったのに、なんでこんな小さなところに住んでるんだろう。
おうちに入るとすごくぴかぴかした人が出てきた。サリナはダーマの奥さんなんだって。家族になった人のことだよって教えてくれた。ウルにとってのじーたやにーたみたいな人なんだ。そのあと女の子が二人出てきた。二人ともサリナにそっくり。
大きい子はセリナって言うんだって。にーたを見たら赤くなっちゃった。熱があるのかな?
小さい子はカリナ。ウルと同じくらいの大きさ。ウルがにーたに隠れながら見ると、カリナもきらきらした目でウルのことを見てる。
ダーマを助けたって言うと褒めてくれた。それにウルと遊ぼって言ってくれて、縄跳びって遊びを教えてくれた。ウルが一回ジャンプする間に7回縄を回したらビックリしてた。
ウルの言ってることわかるのって聞いたら、わかるって。なんでって聞いたら友達だからだって。ウルは嬉しくて、笑っちゃった。そうしたらカリナもあははって笑ってもっと嬉しくなった。
友達。じーたが言ってた大事な人ってどういうことか、ウルにもなんとなくわかった。
じーた、ウルにも友達が出来たよ。
街に来てからの話はまた今度書きたいと思います。




