異世界バトル!!
突然だが
一つ質問をしよう。
異世界に召喚されたことはあるかい?
高校生の藤田カケルというパッとしない一人の男の話。
学校で女子と喋るのが苦手で、年齢=彼女いない歴。
それだから、いつも妄想をしている。
とても痛い奴なのだ。
学校からの帰り道。
学校から家まで遠くはないので、登校手段は歩き。
学校からの帰り道には一つの踏切がある。
通称『不思議道路』
こんな名前がついたのも、ちゃんと理由が存在する。
この街に住んでいる人がこの『不思議道路』で止まっていた時、線路の上に車が走っていたのを見たと言って、それが広まり。
その話を聞いた幼児が「この道は不思議だね」
と言ったところからこの呼び名が決まったのだろう。
だが、僕はこの話を信じていない。
だって、僕の目でそんなものを見ていないからだ。
それを見たいが為にこの道を選んでいるのかもしれない。
いつも通り『不思議道路』で止まっていると。
妙な違和感を感じた。
なんだか、とても寒い。なんだか、もどかしい。
怖い。怖い。怖い。
都市伝説の話なんて忘れてしまっている僕。
今この状況を楽しんでいる。
たまらなく怖い。
たまらなく楽しい。
電車が通りすぎていく。
いつも通りの音。景色。
「なんだ、なにもないのかよ」と独り言でグチグチ言いながら線路を渡った。
ふと顔を上げると。
いつもとは違う。街並み。
見たことがない人達。
なんか街の雰囲気が違う。
そう感じた僕は元の世界に戻ろうと
後ろを向いた。
後ろには大きな壁が立っていた。