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第2話
担任が発表され、新一年生の入学式も終わり、みんな教室に戻った。「じゅりあー、植村のことどう思う?」篠宮が俺の肩を叩いた。「どう思うも…俺らに関係ないだろう。で、その変なあだ名はやめろ。恥ずかしい。」俺は篠宮の腹にパンチをした。「んぐう…ジュリアン〜腹パンはさすがにひどいよーっていうか、このあだ名可愛いじゃーん…ま…待って、もうやめて〜」俺が手をあげるのを見て、篠宮は腹を抑えた。俺のパンチはいつも強いらしい。自覚はないが。
「みなさん、席についてください。」いつの間にか、植村先生は黒板の前に立っていた。びっくりした…いつからいたんだろうと思い返してみたが、全くわからなかった。今後は気をつけよう…
植村先生は淡々と今後の流れや注意事項を説明して、クラスを解散させた。
「樹里、帰るぜ」俺はバッグを背負い、篠宮に続いて教室を出た。俺はいつも準備が遅いから、教室を出たのは最後だった。それについては本当に申し訳ないと思ってる…ま、急ぐつもりはまんざらないが…