表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/61

終末への物語

 

「今という時間が、ずっと続けばいいのに」




 そう願った事はないだろうか?


 今までの人生の中で一番楽しいと思った時間、瞬間。


 時がこのまま止まって、永遠に今この場所にいられたらいいのにと、大好きな人といつまでも一緒にいられたらいいのにと、そう思った事はないだろうか?


 幸せな時間。楽しい時間。それは、かけがえのない時間。大切な時間。


 だからこそ怯える。そんな時間が、永遠のものであって欲しいと。終わらないで欲しいと。

 幸せを失う事、それはとても悲しい事だから。


 しかし、それは誰にでも分かってしまう。その願いが叶う事は決して無いと。


 時間は容赦なく、平等に、残酷に、ただ進み続ける。

 永遠。そんなもの、結局は儚い空想、願望で。

 どんなに願おうと、思おうと、時間はそれを決して許さない。


 大切なものをずっと留めておくだなんて事、出来はしない。やがては離れていく。




 俺達はそうやって――失い続けてしか生きてはいけない。



   ◇ 



「な……!」


 色が、消えていた。

 見慣れた交差点の信号機も、街路樹も、空も、全てが灰色。

 視界の全ては、白と黒のみで飾られている。まるでモノクロ写真に閉じ込められてしまったかのように。

 そんな中、色を持っているのは俺自身と――


「あ、目が覚めた?」


「……ッ!?」


 目の前には、少女がいた。


 身長は普通の女子高生くらい。

 明るい栗色の長い髪を、後ろで一つに纏めたポニーテール。

 それと同じ色の大きな双眸。

 白い肌。纏うのは、それに負けない純白のロングワンピース。


 世界から色が消えてなお色を持つその子は、俺を見るなりにこやかな顔でこんな事を言う。


「突然ですが、この世界は滅んでしまいました。人類は私達以外、助からなかったの」


 それは、あまりにも唐突に。なんの前触れも無く。


「だからね――私と一緒に、失ったものを取り戻しにいこう?」


 ――俺達の、「終わり」を巡る旅は始まった。



 

読んでいただきありがとうございます、丸磨るぱと申します。


物語としてはちょっと悲しめのお話となっております。面白いシーンも多めに盛り込んである(はず)です。


しかしタイトルや出ているお話は今後も変更・改稿をさせて頂く可能性がございます。ご了承下さい。


以上、最後まで読んでいただけますと幸いです。よろしくお願い致します。


……堅苦しいご挨拶でした(´Д⊂ヽ


ちなみに、下の方にあるリンクで現在新作も連載中です。見ていただけるのでしたら嬉しいです。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「終末へのココロギフト」を読んでいただきありがとうございます!よろしければこちらより、現在連載中のファンタジー 「そして勇者は、引き金を引く〜引きこもり少年と怪物少女の、異世界反逆譚〜」 も読んでいただけるととても嬉しいです!よろしくお願いします…!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ