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捨てられ勇者の異世界ボッチ放浪譚  作者: 雨森 時雨
第4章 女神が動き出したようです、面倒です、逃げましょう!
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第24話 そして、願いは叶えられる?

そんな感じで、大陸内を回っていたら、あっという間に1年が過ぎた。


結局は獣人達の国に戻ってきたけどな。一番安心できるのは、最初に住んだ場所。おまけに、やはり、色々な思い出が格別に残っているものだから。


何せ、この大陸に来て一番にやらかした場所だからな。ベルティーオとアルティリスとの出会いがある大事な場所だ。あの二人がいたから、俺はこの大陸に住むことになったのだし。ドラゴンの住む場所だとなあ、サクレーヤに毎日戦いをねだられそうだし。いや、悪いとは言わないけれども、面倒くさい。


俺は、戦いは好きでないのだ。


復讐に燃えていたころは戦い大好きだったけど。戦えば戦う程復讐のために前に進めている感じが大好きだった。でも、今は大事な女を一人守れるだけの強さがあれば、それでいいんじゃないかと考えている。俺の強さは人間を相手にすれば、無敵に近いのだし。


人間族特攻を持ってるからな。


人間族に対して、俺の攻撃は深々と突き刺さるのだしな。とはいえ、今の俺は戦闘に関してはやる気がない。自衛の戦いであれば、行えるけれども侵略の戦いはする気にならない。今の俺は、神ではなくなった。寿命が長いだけのまあ、人間?


種族は一応人間となっているはずだ。限界を超えた強さを手に入れた、な。もう、この世界に来て2年近くがたってる。そして、俺が元居た世界に帰ることはできそうだった。


何せ、星を創った神である、内海さんが保証してくれたのだ。


彼の神格を地球の神々にいくらか支払うことで俺達を送還することが許可されたらしい。ちなみに再召喚は不可能だ。こちらの世界から、俺達の世界に干渉するのは不可能と決められたようだ。


俺個人は行き来できるんだけれども。内海さんからの慰謝料だそうだ。俺が一番、人間性を失い、俺が一番帰還に関しては貢献したからだそうで。光の女神をぶちのめしたのは大きな功績となったようだ。


あのバカ女神は俺でなければやっつけることはできなかっただろうし。オレの方は好き勝手に異世界中を放浪している模様。おまけに、神聖国ディヴァイネーティスの残党狩りをバリバリ行っているようで、結構な血が流れているそうだ。オレは魔神だからな、人を殺すことに一切の躊躇が無い。


普通の人間も害虫を殺すことにいちいち躊躇なんかしないだろう?


とのことだった。あれが俺の一部分だというのだから信じられない。かつての俺はどれだけすさんでいたのだか。今の俺はだいぶ心が穏やかになったぞ。まだ、童貞だけど、キスは済ませたからなあ。


これからはこちらの世界で暮らすことも視野に入れないとな。もとの世界には高校を卒業するために帰らないといけない。そして、両親にストレイナを紹介して、秘密裏に結婚とかを認めてもらわないといけない。


そうした手続きが終われば、俺は異世界に移住する予定だ。わざわざ暮らし難い、日本で生きていく理由などない。身体能力が怪物級に上がっているから、喧嘩もできないし。日本では挽肉を生産してしまえば、警察のお世話にならないといけない。


でも、俺は脱獄なんて壁を蹴れば一発で出来るし。おまけに俺の人格は普通の人間よりも犯罪者よりなので、何かの拍子で犯罪者デビューしてしまいそうで怖い。テロリストにも簡単になれてしまうしな。異世界で手に入れた鋼の精神力は気に入らないものを全てぶち壊すまで止まれない、そんな性質に変わってしまったのだから。自分の目的を達成するためなら、どれだけの犠牲が出ようとも気にも留めない。


今の俺は壊れてしまっているから、こちらの世界の方が良い。誰にとっても幸せな結末なはずだ。両親は俺が犯罪者や殺人者になるところを見たいわけでもあるまいし。というか、すでに国家を破滅させ、何千万単位で人を殺してしまっているし。


よって、俺の死後は地獄行だろうからなあ。いや、待て。贖罪のためといって俺を死んでからこき使おうとしている人もいたのだった。世界の平和を守るため死んでからの俺の命は、世界の守護者として使われることがほぼ決まっている。


余りにも破壊し過ぎたからだろうな。


二つの国を自分の意志で滅びに導いた。


そこに住む人たちには落ち度はない。けれども、俺にとっては不愉快な国だった。だから消えてもらったのだ。そのうち、人の記憶からも自然と消えて行ってしまうように暗示掛けないとな。俺が行った大規模悪事関連の記憶も人々の記憶を弄って大人しくさせなければ。そうでないと、俺が身を寄せている大陸が悪の大元がいる大陸として有名になってしまう。


基本は人間たちが居る大陸に居よう。俺を討伐しに来る元気がいい奴には半死半生でご帰宅願うことにするけれども。


そうしてこの大陸たちに侵略者がやってくることを防ぎ続けねばならないだろう。


ああ、そう言えばクラスメート達にも帰ることができると伝えられていたのだった。結局、魔族と一切戦うことなく終戦を迎えられたのだから、勇者達も幸運だったと思う。もし戦争にでもなれば、同級生たちの何人かは必ず死んでいただろうし。あらゆる亜人からすると、人間族が召喚した反則勇者達は何が何でも排除したい駒だったろうから。


亜人からすれば反則勇者であっても、しょせんはリアルの戦争なんて知らない世代だ。俺達はただの高校生だったしな。だから、戦争になんて巻き込まれないでよかったと思う。俺一人の犠牲で帝国を滅ぼせたし、亜人たちは俺が人間達と戦争は控えるようにと、言えば控えてくれる程度には俺に敬意を持ってくれているように見るし。


実際に敬意を持っているかどうかは知らないけどさ。


だって、国を2個滅ぼすような奴に喧嘩を売りに来る阿保なんて存在するはずもないしな。かつては勇者で今は魔神。俺の場合は魔人。オレは魔神。まったく二人そろえば、最大戦闘力を取り戻せるけど、俺達が集まらなければならないことはそうそう、この世界では起こらないだろう。


未だに人間族と、亜人達は仲が悪い。



それはどうしようもない事だし、どうにかしようとも思わない。今の俺の最大の悩みはストレイナだ。獣人である彼女を人間しかいない俺の世界に連れて帰っていいものか?


いや、できれば、俺だけはこの世界と俺の世界と行き来したい。できるか?オレに頼んでみるか?恐らくはできるはずだった。そう言えば、俺にもそのくらいの力は残されていたっけか?自分一人だけを異世界転移させる、召喚魔法。


本格的に開発に着手しなければな。今までのように頭の片隅でずっと理論構築しているだけじゃ、駄目だろうし。8割以上はできてるから、後はまあ実践するだけなんだけどな。人間の姿に擬態してからやらないと大騒ぎになる。


【転移術式・起動】


頭で念じる。俺が生まれた場所。俺のルーツ。魂が覚えているであろう日本の情報を引きずり出す。俺の肉体は純地球産だから、肉体の方にも、星の記憶みたいなものが残っているからな。地球という星の、あらゆるものを素材にして俺は生まれてきたのだし。人間というのは星から切っても切り離せないものだしね。


そういう訳で地球の座標を特定できた。そして、跳ぶ。



……辛い。


異世界間転移術式を個人で発動するなんてのはやはり無謀だったのかと思うほどには辛い。世界間を移動する転移術式なんて、普通は構築できても実施するだけの魔力が無いもんだけど。俺は違う。魔神の方の俺に事前に魔力を借りてある。MPだけ貸してもらったのだ。


そのおかげでやばすぎる消費量である、66万6666のMPは事前に俺と共有した魔力のおかげで何とかなった。

なるほどな、神でなければ支払える魔力量でないよな。異世界に帰るだけでこの消費量だし。これを30何人分かといえば消費魔力は2000万近くはするだろう。流石の俺にも支払える魔力量でないよな。


あの光のバカ女神はどうやってこれだけの魔力消費量の高い術式に干渉したんだろうな。そんな才能があるようには見えなかったんだけど。


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