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By type ~871~






「どうしたら、私たちが天使だと信じてもらえるのかしら?」


「いいです。

 わかりました。一万歩譲って天使だって認めましたから。」


「絶対認めてないでしょ、あんた!」


「うるさいなー、認めてるって言ってるでしょ?」


「はいはい。

 そこまで。とにかく・・・信じてもらえたのよね?」


「うん。」




唯は小さく頷いた。





「じゃあ、唯さん。

 なんでここに来れたのか。教えてくれる?」


「えっと・・・手紙を、書いたんです。

 そしたら、手紙が急に光りだして・・・

 その手紙につかまったら、ここまで。」


「そう・・・途中、寒くなかった?

 息は・・・できたかしら?」


「は、はい。なんとか。」


「そりゃそうよ、サラ。

 気圧で手紙がくしゃくしゃになったりしないように

 ある程度の一定な距離までは安全確保だもん。」


「そう・・・なら良かった。」






(なんか・・・ここまできたら天使だって認めざるおえないじゃない・・・)







「ねぇ。」


「え?」


「サラには敬語で、私にはなんでタメ口なのよ。」


「だって、どう考えたってサラさんとミアだったら

 サラさんのほうが年上でしょう?

 ミアは年下に見えるし。」


「失礼ね!

 私とサラは同い年よ!」


「え!?」


「唯さん、本当なの。」


「うっそだぁ!」


「嘘じゃないわよ。

 それにね、私は貴方より年上なんだからね。」


「え?」


「私は、12期生・・・つまり、高校三年生。」


「なんだ、同い年じゃない。」


「そうね。

 だけど、こっちの時間の流れと人間界の時間の流れは全然違うのよ。」


「え?どういうこと?」


「こっちで過ごした1年は人間界では50年・・・くらいかしら。」


「はぁ!?」




思わず身を乗り出してしまう。





「だって私、ここに来て何分たったっていうの!?

 お母さんが心配する!」


「たしか・・・5分くらいかしら。

 ってことは・・・一週間くらい経っている計算になるわね、ミア。」


「そうね。」


「そうねって・・・なんで・・

 あぁ、もう!戻りたい!!

 さっきサラさんがミアにまた人間界に行ったって言ってたよね。

 ってことは、降り方しってるんじゃない!?」


「降り方っていうか、落ち方・・・」


「え?」


「とりあえず、そこから飛び降りたらいけるわよ。」


「そりゃあ、あんたには羽が生えてるから!

 私は人間なのよ?」


「だったら諦めたら?」


「ミア!!」


「・・・・ミア、大人気ないわよ。

 私たち、彼女より年上なんだから・・・。」


「そんなこと言ったってねぇ。

 ただ単に私たちが唯より854歳年上ってだけじゃない。」


「は、はっぴゃく!?」


「私たち、人間界で暮らしてたら871歳よ。」


「えぇ!?

 って、驚いてる場合じゃないのよ。

 早く降り方教えて!!」


「・・・しょうがないわね。

 その白の傘があるでしょ。それを開いて飛び降りたら

 安全に着地できるわよ。」


「本当ね?」


「本当。」






唯は決心したように傘を開き、


目をつぶって飛び降りた。











さあって・・・



どうなっているのでしょうか!?

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