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Indeed ~いつもの~








ヒュオッ




「あら、唯さん。」


「サラさん、こんにちわ!

 ミアいる!?」


「ミアなら部屋だけど・・・

 相変わらず、閉ざしたままよ。」


「そう。でも今日はそんな暇じゃないのよ。」


「え?」




ズカズカとミアのいる部屋まで向かう。





「ミア!!ミア!」



ドンドンドンッ




「ミアってば!

 この扉ぶち壊すわよ!」





カチャッ




「うっさい。人間の力で壊せると思ってんの?」


「そんなことはどうでもいいの!

 大至急、実らせてほしい恋があるんだけど。」


「人間に命令される覚えはない。」


「命令じゃなくて、お願い!」


「あのねぇ、これのどこが命令じゃなくてお願いなのよ!

 使い方が悪いのよ!

 ほんっとうに相変わらず頭の悪い人間ね!」


「人間人間って・・・うるさいのよ!

 今はそんなこと言ってる暇じゃないの!

 お願い・・・人一人の人生がかかってるの!」


「・・・私の知ったことじゃないわ。」


「・・・薄情者っ」





ピクッ





ミアの肩がかすかに震えた。






「なによ、ケチ!

 人一人の恋くらい、叶えてくれたっていいんじゃない?

 それとも、実力がないの?」


「・・・誰に向かって言ってんのよ。

 私は、恋愛成就のリーダーよ?

 実力がないわけ、ないでしょ!?」


「だったら、やってよ!

 私、ちゃんと確かめないとわからないの!

 頭が悪いから。」





うんと嫌味をこめて言い放った。







「・・・だれの恋愛を実らせてほしいわけ?」


「荻原君。」


「はぁ!?」




ミアどころか、サラまで目を丸くした。





「あんた、そいつのこと好きだったんじゃないの?」


「好きだよ。」


「冷めたの?」


「冷めてないよ。今でも大好き。」


「じゃ、なんで・・・」


「だけど、私は彼に笑っていてほしいの!

 好きな人と一緒にいてほしい。」


「・・・本当にいいの?」


「うん。」




そうは言ったものの、とても辛い。





「唯・・・はっきり言うよ・・・」


「うん。」


「荻原翔が恋愛成就する可能性は────」





いつものように唯と呼んだことに喜びを感じながらも



次のミアの声に耳をすませた。











可能性は・・・!?

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