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魔女とよばれた令嬢は。〜目が覚めたら森の中でした〜  作者: みつき


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ジェネラル騎士団②



「…怪我を治してくれたということは、悪い人ではないんでしょうか?」

「もしかしたらこの国の人間じゃないのかもな、かと言って隣国のチェーロブルーに魔術師が居るなんて話聞いたこともねぇべな」

「おっかけてみる〜?」


いつの間にか、女の子に怪我をさせた馬車は居なくなっていた。

女の子も回復魔法で元気になり、お騒がせしました、ありがとうございました、と深くお辞儀をした母親と女の子はその場を去って行った。

バイバーイ!とレイモンドが母娘に手を振る。


「気にはなるが害は無さそうだし、取り敢えず帰るべ」

「了解です」

「かえろかえろ〜!」

「うぃ〜っす」


騎士団長であるダンテの一言で団員はゾロゾロと帰って行く。

盗賊なら追い掛けるべきだが、相手が魔術師ともなると追い掛けても何かしらの魔法を使って目眩ましをして逃げ切ってしまうだろう。敵う気がしない。


ジェネラル騎士団に所属する団員用の寮に着き、解散となった。

団長のダンテと副団長のアルベルトは任務の報告のため王城へと向かう。


任務を熟すのは苦にならない。仕事だから。

丸一日掛けて魔物を倒すこともあったが、大変ではあったが苦にはならなかった。仕事だから。

しかし任務の報告をするために王城の中へ入るのはいつも苦痛だ。

"お偉いアリストラ騎士団の副団長様”がいつもいらっしゃるから。



―――嫌な予感は当たるもので、入城してすぐのことだった。


「やぁ、ジャーク騎士団の団長と副団長ではありませんか」

「…ジェネラル騎士団です、エルネスト副団長」

「おっと、これはこれは失礼。なかなか覚えられないものでね、申し訳ない」

「いいえ、お疲れ様でございます。アリストラ騎士団の皆様に幸多からんことを祈っております」

「ジェネラル騎士団はいつも魔物の退治に励んでいるようで。今回もかな?魔物の返り血がこちらまで臭ってきているよ」

嘲笑うかのような目で、大げさに手で鼻を覆って嫌そうな顔を向けてくる。

「申し訳ないっす、今回も国の平和を願いながら魔物退治に心血注いできましたんでねぇ」

ダンテが怒りもせずに流し、では俺たちはこれで、と先を急ぐ。

去り際に、チッ、平民風情が!と耳に入ってきた。


「…あの人、色々と覚える気無いですよね」

「寧ろわざとだろうな、はんかくせぇ奴…おぉっと口が滑っちまった」

「…フフ、口が滑ったのなら仕方ないです」


ジャークは異国の言葉でバカという意味。ジャーク騎士団、つまりバカ騎士団。

こちらが意味を知らないとでも思って使っているのだろう。

実際俺とダンテ団長以外はこの単語の意味を知らない。団員のみんなには教えてもいない。角が立たないようにするためだ。

城内に居ることが多いアリストラ騎士団は何かとジェネラル騎士団に絡んでくる。(特に副団長。)…暇なんだろうか。



―――――――――――



「…以上となります」


今回の任務の報告をすると宰相は、黙ってじーっとこちらの目を見て来る。

いつものことだが、何を考えているのかわからないため緊張する。

「…ご苦労様でした。国民が安心して暮らせているのは皆さんのお陰です。これからもよろしく頼みますね」

「「勿体なきお言葉、有難き幸せに存じます!」」


敬礼し、それでは失礼します、と扉を開ける。

一礼をしてから扉を閉め、フーっと息を漏らす。

底が知れない宰相を相手に報告するのは未だ慣れない。


「ハッハッハ!お疲れさんだな!えがったどー!」


今日も良く頑張ったなと肩に右腕を回され、左手でヨシヨシと頭を撫で回された。

本日二度目のグシャグシャになった髪型に。


まぁいいか、と思いながら城を後にした。





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