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プロローグ 英雄たちの死

 完全におふざけで書いてみました。とりあえず、12話構成?で約一ヶ月程度で書き上げる予定です。


 冒頭シーンはどっかのプレ◯ターのオマージュです。それ以外にも、B級映画ネタ、主にシュワちゃんネタ盛りだくさんでやっていきます。


 テーマとしてはB級映画に、プリ◯ュア要素突っ込んでみて、なろうテンプレを注いでみたらどんなんになるんだろうと、ふと仕事中に頭よぎってその勢いのままプロット書いたかんじです。


 ツッコミ所盛りだくさんですので、何も考えず脳死した感じでゆるりとお付き合い下さいませ。

 某国 作戦会議室


 熱帯地域な上に、むさくるしい男共がごった返すこの蒸し暑いこの部屋に一人の屈強な男がやってきた。


 彼の名はアラン ビックス。元、グリーンベレーに所属していた男だ。要人護衛からテロリストの殲滅等、彼の残した功績は数を知らない。


 そして今日も、彼は任務のためにこの地へとやって来た。


 ・


 ・


 ・


 「聞いてくれてアラン、昨日の事だ。我が国の上院議員を乗せた車列が、突如行方をくらませた」


 この作戦会議室の室長を務める男、アーリアスが机の上に地図を広げる。アランはじっとその地図を眺めた。


 「ここは、ジャングルじゃないのか?」


 アランは地図を指差した。


 「そうだ、そのジャングル抜ける道、そこを上院議員は通過してる最中の出来事だ。ここを根城にしてるゲリラが5時間ほど前に犯行声明を出した。内容は一億ドルと、我が国の政権奪取だ」


 「はははっ!!それは気前の良い連中だな!!」


 アランはアーリアスに余裕の笑みを見せた。一方アーリアスは、少し不機嫌そうだ。


 「おい、こちとらどっかの大国さんと違って、この程度でも国家存亡の危機になるんだ。真面目に聞いてくれ」


 「あいあい、分かってるよ。だがその前に一つ聞きたいんだが、なぜ俺に頼ったんだ?別にあんたらの国の事だ。軍を動かせばいいだろう?」


 「上の連中はこの事を内密にしたがってるのさ。もう分かるだろ?」


 アランは腕を組み、天を仰いで少し考えた。


 「なーるほど。あんたも大変だねぇ」


 「そう言う事だ。迅速かつ確実に、そして何処の足にも付かないあんたが必要なのさ」


 「やーれやれ、俺は雇われ兵じゃないんだがな」


 「頼む、昔の仲じゃないか」


 「分かってますよ大佐。しかし、作戦は俺の指揮でやらせてもらいますよ?そして、動かすチームも俺のチームから出す。それで良いか?」


 アランは真剣な顔になり、アーリアスに迫った。


 「分かった。頼んだぞアラン!!」


 「任せといて下さい」


 アランはアーリアスに敬礼し、作戦会議室から出た。


 ・


 ・


 ・


 「・・・以上が、今回の依頼だ。ボブ、議員の監禁場所は特定出来たか?」


 「は、はい。ぎ、議員はジャングルの奥にあるこの廃屋につ、捕まっているみたいですね。え、衛星写真と、サ、サーモグラフィー、そ、その他諸々から算出しました。議員は確実にここにいます」


 どもる声を出しながら、日本のアニメのプリントがいっぱい貼ってあるパソコンを取り出したのは、アランのチームの通信兵、ボブ ボールマン。


 彼はアランのような屈強な軍人ではなく、俗に言うギーク(オタク)だ。しかし、ハッキング能力や、こんな辺境な地でも確実に情報を探ることのできる能力を持っている。


 「よし、ならパンチョ。頼んだぞ?」


 「う〜ん、上院議員が綺麗な女の人なら良いのになぁ〜」


 「おい、パンチョ・・・」


 「分かってるって〜の〜。そんな騎士道に背く真似はしないよ〜」


 このキザったらしい喋り方のこいつは、パンテー・ホンへー・パンチョー。通称、パンチョだ。極度の女性好きで、ドン・キホーテ(どっかのディスカウントストアではない)のファンである。


 アランの部隊では主に潜入捜査や、交渉人、またスパイ等をこなし、あらゆる言語を自在に操る事が出来る。


 パンチョは、両手を上げながら元気に廃墟へと向かった。


 『チュンッッッ!!!』

 「○*×☆×%#!!」


 「うおっとぉ!!!いきなり撃つ奴があるかぁ〜!?おいこら〜!!こちとら交渉に来てんだぜ〜!?」


 近づくや否や、足元に銃弾が撃ち込まれた。


 「お〜い、アラン〜。こいつらには騎士道精神がないね〜。話し合いのつもりはないってよ〜・・・」


 「だろうな、だが問題はない。元より銃の使用許可は得てる。そして包囲は既に完了した。突撃だぁっ!!!」


 アランの掛け声の元、アランとパンチョは一斉に廃墟に向かって走り出した。その様子を見たゲリラたちは急いで応戦の準備をする。そして、捕えられてる議員の元まで向かった。


 だが、


 『バキバキッッッ!!!』

 「あいよ、これで救出完了でっせ」


 既に潜入は完了し、捕えられてる議員の拘束具を素手で引きちぎった男がいた。この男の名はジャック チェイン。どっかの映画俳優に名前が似ている事が自慢の大男だ。しかし、ジャックはその俳優とは違い、力こそパワーを体現したかのような筋肉の塊のような男だ。


 そんな彼のアランのチームでの役割は一つ・・・


 「おいアラン、こっちは完了だ。で?どうする?殲滅でいいのかぁ?」


 『迅速かつ、確実にとの命令だ』


 「あいよ、てなわけだ。どいつがこいつ(ガトリングガン)の餌食になるんでい?」


 アランよりももう一回り大きい体格の男は、ミニガンと呼ばれる回転式のバレルが付いた機関銃を取り出した。そして・・・・・





 『ブゥオオオオオオオオオッッッッ!!!!』





 ミニガンの掃射が始まった。彼の役割とは、まさに先駆け全滅。それに特化した人間だ。


 ゲリラたちは何が起こっているのか理解する暇もない。そしてアランたちも行動を開始した。


 『ダガガガガガガガッッッッ!!!!』

 『ダァンッ!!ダァンッ!!』


 アランとパンチョのアサルトライフルやショットガンが炸裂する。ゲリラも応戦するが、既に命令系統も崩れろくに当てる事は出来ない。


 アランは一気にこの廃屋の根城へ侵攻した。


 「やぁ、ごきげんよう」

 『ズガガガァンッッッ!!!』


 問答無用の乱射が巻き起こる。そして、


 『作戦時間!!残り30秒だ!!それまでに退避を完了させろ!!』


 ここにきる全員に無線が入る。その直後、遠くの方からプロペラの回転音がやってきた。





 『バババババッッッ!!!!!』


 


 

 軍用ヘリコプターだ。


 「よっし!!時間通りだなマイク!!こっちは完了だ!!後片付けは頼んだ!!」


 「はいよ隊長、ミサイル発射!!」


 そして、議員を拘束していた廃屋にミサイルが撃ち込まれた。最早ゲリラたちにはこの少数でありながら圧倒的な戦力に成す術がなく、一気に退散していった。


 アランのチーム、最後の一人はこの男だ。主にヘリのパイロットを任されているマイク マイカー。アランとは同じグリーンベレーの同期で、アランが最も信用している男だ。


 アランたちは議員を乗せてアーリアスのいる基地へと向かった。





 「作戦完了です」


 「流石だ、まさかついでに部隊の殲滅までしてしまうとは・・・恐れ入ったよ、議員ごと撃たないか心配だったよ全く」


 「はっはっは!!そんなヘマはしないさ!それとも、撃ってほしかったか!?」


 「欲を言えばな!!はっはっは!!だが議員のやつは腰が抜けてしばらくは立てないそうだ!!」


 アランとアーリアスは軽口を叩いた。


 



 「さて、俺たちは帰還します大佐」


 「あぁ、たまには遊びに来い。歓迎パーティくらいは開いてやるさ」


 「お前のパーティはロクなもんじゃないからな。行ってやるよ!!」


 そしてアランは最後にもアーリアスに軽口を叩いて、マイクのヘリに乗り込んだ。


 ヘリはアランを乗せると一気に上昇し、基地から離れていった。




 「・・・元気でやれよ」


 アーリアスはヘリを最後まで見送っていた。そして基地内に戻ろうとした時、アーリアスはある音を耳にした。


 「・・・なんだこの音、ジェットエンジン・・・戦闘機!?」


 アーリアスが反対を見ると、一機の戦闘機がヘリの飛んでいった方へと飛んで行った。


 「まさかっ!?あれはスホーイ27!?あのゲリラのか!?何故あんなものが奴らに!?いかん!!アランに至急知らせなくては!!」

 

 アーリアスは走ったが、既に遅かった。






 ヘリコプター内部


 『ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!』


 「隊長!!ロックオンされてます!!」


 ヘリコプターではアラーム音が鳴り響いていた。


 「くそっ!!こいつ(アパッチ)じゃ、アレ(SU-27)には勝てない!!」


 「ちっ!!どいてなっ!!このガトリングで蜂の巣にしてやる!!」


 ジャックはヘリのドアを開けて、ガトリングを撃つが、時速800キロで飛んでくる戦闘機には中々当てられない。


 「スティンガーは!?」


 「ここにはない!!」


 ボブが必死になって色々探しているが、何も見つからない。


 「う〜ん、我が騎士道、ここに潰えるか?」


 そしてパンチョは最早諦めて呑気だ。


 『ビーーーーーッッッ!!!』


 戦闘機からミサイルのロックが固定された。


 「ライフルを!!一か八か!!こいつに!!」


 アランはライフルを取り出し、構えた。そして躊躇いも無く撃った。

 

 「め、命中したっ!!」


 ボブら戦闘機のコックピットが赤く染まったのを確認した。


 「やったぜ!!ざまぁみろ!!」


 ジャックは中指を立てた。


 「いや待て!!ダメだ!!」

 

 マイクは気がついた。ミサイルは食い止めたが、戦闘機そのものが突っ込んで来る事に。


 「くっ!!回避しろ!!いや間に合わないっっ!!!全員備えろぉぉぉっっ!!!」


 ・


 ・


 ・


 ・


 ・


 「くっ・・・」


 アランは目を覚ました。


 「おい!無事かっ!?」


 そして仲間へと声をかけた。


 「問題ない」

 「俺もでっせぃ」

 「ぼ、僕も何とか・・・パ、パソコンも・・・良かったぁ」

 「う〜ん、命に別状ないけどさ〜、無事とは言えないよね〜?てか、ここ何処?」


 全員が返事を返した。だが、パンチョだけはこの異様な空間にいち早く気がついていた。


 「なんだ?このヨーロッパにありそうな宮殿のようなとこは・・・」


 アランもこの場所に気がついた。ここは星々が輝く宮殿のような場所の屋上のような場所だ。


 「俺のヘリは・・・何処だ?」


 「俺のミニガンもねぇ・・・ずっと待ってたってのによぉ」


 そして更に気がついた事は、全員装備を無くしていた事だ。ボブとパソコン以外は・・・


 「ん〜、しかしなぁ〜・・・ここ階段もないぜ〜?しかも、この下は地面も無しと来た。こいつは〜、現実じゃね〜なぁ〜」


 パンチョはウロウロと見回している。そして全員この場所の捜査を始めようとした。その時だった。


 



 (初めまして、世界最強のみなさま・・・)




 突如響いた声に全員が身構えた。しかし、その姿を見た瞬間に、僅かに構えを解く。


 そこにいたのは白いベールに身を包んだ女性。とてもあのゲリラたちのような風貌には見えなかった。


 「お前は誰だ?」


 アランはその女性に尋ねる。


 (私は・・・そうですね、女神とでも呼びましょう。それよりもあなた方には伝えなくてはなりません。あなた方はあのヘリコプターは墜落し、全員亡くなってしまったのです)


 突如女神と名乗る女性から、とんでもない事実を突きつけられたアランたちは驚きを隠す事はできなかった。


 「ならここは何処だってんでぃ!?」


 (死後の世界、と言うものです、ジャック チェイン)


 死後の世界、アランのチームはあの戦闘機の衝突で全員死亡してしまった。そうでなければ、この異質な空間の証明が出来ない。


 アランは無理矢理言い聞かせた、自分は死んだのだと。しかし、ある疑問がその時生まれた。


 「なら何故俺たちだけここにいるんだ?死後の世界というのならば、他の死者もいるのは当然だろ?」


 (その理由は、一つだけあります。それはあなた方の功績を讃えるためです。あなた方は文字通り世界最強、なのでこの女神の恩赦を受ける事が出来るのです。


 通常、死者はあの世へと向かいます。しかし、あなた方は選択をする事が出来るのです)


 「選択〜?」


 パンチョが聞き返した。


 (そう、転生と言う選択です。元の世界でとは出来ませんが、別の世界での転生ならば可能です)


 「・・・転生か、いまいちよく分からないが、要するに生き返る事が出来るってんだな?確か、世界が違うと言っていたが、どう言う世界なんだ?で、生き返るのならば何故俺たちをその世界に送ろうとしているんだ?」


 アランは少し考え、女神に質問する。


 (・・・そこはナーロッパ大陸と呼ばれる世界、そこは所謂、剣と魔法のある世界なのです。自然も美しく、人々は平和に暮らしていました・・・しかし、突如この世界に人々の支配を目論む邪悪が現れたのです・・・)


 女神の発言と表情でアランたちは自分に何を求めているのかを理解した。


 「う〜ん、そう言う事なら最初から言えばいいじゃないかレディ?困ってる女性がいるなら助ける。騎士道とは見返りを求めずに助けるものさ〜」


 パンチョはいきなり女神の手を握った。あまりの素早さに女神は少し動揺する。


 「え、あ・・・どうも」


 「みんなはどうするよ〜?」


 パンチョはアランたちに尋ねる。そして解答は早かった。


 「俺たちのチームの主は人助けだ。これがその依頼ならば受けるさ、報酬に関しては・・・そもそも生き返らせると言う報酬の先払いだ。俺は構わないぜ?」


 アランは肩を回す。


 「アラン行くとこに我ありだ」


 マイクも即答だ。


 「ヘッヘッヘ!!要するにだ!!俺たちはもう一度暴れられるんだろぉ!?血が騒ぐぜぃ!!」


 ジャックに至っては腹筋を始めた。


 「い、異世界というやつ・・・じ、ジャパニメーションだ。こ、これはお、面白いよ・・・」


 ボブは付けていたメガネをくいっと上げる。


 (ありがとう・・・)


 「よっしゃ分かった!!で、どうやればその転生は出来るんだ?」


 アランは腕を鳴らした。


 (あ、ここを飛び降りるだけで転生出来ます・・・ですがその前・・・)

 「紐なしバンジーかっ!!シールズ以来だぜぃ!!よっしゃぁ!!誰が先に飛び降りれるか度胸試しといこうぜぃ!?」


 「う〜ん、いいねぇ〜。俺はボブが先に飛び降りるに賭けるぜ〜」


 (あの・・・)


 「え、お、俺ぇ!?」


 「お前以外と度胸あるからなぁ。俺も賭けてもいいぜ?」


 「なら俺も賭けよう、てな訳で・・・ボブ!!」


 「お、俺にはむ、無理だーっ!!」


 紐なしバンジーと言う響きでこの5人は盛り上がり、女神の話を途中から聞いていない。


 「ってわ、わーっ!?」


 ボブが後ろに走ろうとしたらバランスを崩して落ちてしまった。


 「はっはっ!!ジャック!!賭けに負けたな!!んじゃ行くぜ!!」


 「ふっ、お前は賭けに弱いからな」


 「ちっくしょー、負けは俺だけかよー」


 「う〜ん、紐なしバンジーってのもいいねぇ。女神様?もし任務完了したら、デートを申し込みたい。考えておいてくれ〜。アディオース!!」





 全員、女神が言おうとした忠告に耳を傾けず転生へと向かってしまった・・・


 (・・・まだ、何も言えていないのに・・・はっ!?こうしてはいられません!!ちょっと妖精たち!!早くあの方たちを追いかけて下さい!!サポートをするのです!!)


 ぴゅーっ!!!


 女神の後ろを小さな2つの影が、この世界から下へと飛んで行った・・・ 


 (あぁ・・・大丈夫でしょうか・・・いえ、自身を持つのです!!これまでの転生者は一般人でしたが、今回こそ!!・・・にしてもあの人たち!!人の話を聞かなすぎですぅ〜!!!)


 女神は取り繕っていたキャラを捨てて、近くのベッドに突っ伏して足をばたつかせた。


 アランたちは本当に何も知らずに転生してしまったのだから・・・しかし、この何も知らなかった事が、この異世界、ナーロッパを救う鍵となる事はまだ誰も知らない。

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