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最終話
八
――なんだってこう、何もかも急なんだろうな。
こういう事も含めて、やっぱりオレに自由みたいなモンは無いってことなのかな。
――酷い話だ。ウンザリするぜ。
覚えとけよ、フォルトゥナ。オレは覚えとくぜ。絶対。
――……お次は何処がオレを必要としてるんだか。
ウンザリする、が……困ってるならまぁ、仕方ねぇか。
暗黒に一条の光が差した。
ようやく向きを思い出したベイクはそれを追い、源を見詰め、手を伸ばす。
その手の、指の隙間から溢れ出した光に照らされたベイクは笑っていた。
――自分の力が、誰かのためになれば良い。
そんな、始まりの瞬間から懐いていた感情が、それを成せる今が、ウンザリしながらもやっぱり嬉しくて彼は笑う。
光を握り締め、飲み込まれる間際にベイクは言う。
「オレが――助けてやるよ!」
END。




