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第2話 バットエンドの運命に抗う方法!?

「いいえダメだわ。私の名義で火災保険に加入したら、すぐに犯人が私だとバレてしまうわ! 考えろ、考えるんだ私……」

 どうやら町子さんは、保険金目的の火災保険加入を諦めた様子です。


「……そもそも、マッチ売りの少女は何故死んだのかしら? うろ覚えだけど、確かマッチが1つも売れず(・・・)に寒さによって死んだのよね? そこにバットエンドを回避できる糸口があるなのよ。売れず……売れず……っ!? そ、そうよ!! それならば、マッチを売らなければ(・・・・・・・・・・)いいのよ! そうよ! そうに決まってるわよね!!」

 ちょっおまw ご、ごほんっ。大変失礼いたしました。町子さんは『マッチ売りの少女』が何故バットエンドの運命で死んでしまったかを分析し、そしてその結果として『マッチを売らない!』っとの本来の設定にあるまじき、ミスマッチ(・・・・・)に結論付けたようです。


「……で、でもそれだと私はどうすればいいの? マッチを売らなければお金を得られない、でも売るとバットエンドまっしぐらになってしまうわ。……あ~っもう!! ほんと良く出来たマルチバットエンドのお話なのね!!」

 どうやら設定にもご不満の様子。さてさて、町子さんはこの輪廻(りんね)を上手く回避することができるのでしょうか?


「うーん。それなら売らずに物々交換なら……大丈夫よね? そうよ! 私はマッチを売っては(・・・・・・・・・・)いない(・・・)んだもの、きっとそれくらいなら許してくれるわよね!」

 町子さんは誰に言うでもなくそう断言し、法律を捻じ曲げ解釈する役人のように謎の理論を構築しました。


「方針が決まったら、善は急げよ。どこかのお店に行ってこのマッチと商品を交換しに行かなきゃ!」

 あらあら。どうやら町子さんは『マッチ』と何かの『商品』を交換しに、お店探しに奔走するようですね。大丈夫なのでしょうか?

挿絵(By みてみん)

「はぁはぁ……こ、ここはどこなの?」

 町子さんは土地勘が無いにも関わらず、適当に街中を走りとうとう迷子になってしまったようです。

 

「お店? お店はどこにあるのよ!?」

 町子さんは探しても探しても依然見つからないお店に、怒りを覚えているようです。


挿絵(By みてみん)

「あら……ここは……雑貨屋か何かかしら?」

 その建物には袋らしきモノが描かれた看板がかけられていました。どうやらここが捜し求めていた目的地のようですね。


『カランカラン♪』

「す、すみませ~ん」

 町子さんはお金を持っていないのに物怖じせず、そのお店の中に入ってしまいました。


「はいよ! お嬢さんいらっしゃい。何のパンをお探しなんだい?」

「えっ? パン?」

 お店の主らしきオジサンが入ってきた町子さんに声をかけてきました。


挿絵(By みてみん)

 どうやらこのお店はパン屋さんのようです。このようなお店で果たしてマッチが売れる……いいえ、マッチと交換してくれるのでしょうか?

「あの私……このパンとこの瓶の飲み物が欲しいんです」

「あいよ! パンと飲み物だね!」

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

 オジサン手際良く茶色紙袋に入れてくれました。

「えっと、2つで10シルバーになるよ!」

「……シルバー?」

 町子さんはパンと飲み物を受け取ろうとしましたが、当然商品代金を請求されてしまいました。どうやら『シルバー』とはこの世界の通貨のようです。ですが、町子さんは文無しなのです。どうやって商品を手に入れるのでしょうか?


「あ、あの……私、そのシルバーと言いますか、お金……持ってないんですけど……」

「ああん!? 何だよそりゃ!? 嬢ちゃん、金もねぇのに商品受け取ろうとしたのかよ!」

 お店の人が怒るのも無理はありません。むしろ金もないのにお店に入る方が頭おかしいのです。


 町子さんはオジサンを宥めるように、こう提案をしました。

「お金はないけど……このマッチがあります!!」

挿絵(By みてみん)

「…………はっ?」

 お店の人は町子さんのいきなりの『マッチ持ってる』発言に対して呆然としてしまいました。それはそうです。お金を……っと言ったら、『マッチがあります!』とか馬鹿発言されればこのオジサンでなくても、そうなってしまいますもん。


「え、え~っと……」

 オジサンは混乱しながらも状況を確認しようとしました。そこで町子さんは()かさずこう提案をしました。

「このマッチと商品を交換して欲しいんです!! ダメですか!!」

 町子さんは勢いだけでこの危機的状況を押し切ろうとしました。……ですが、

「……いや、ダメだよお嬢ちゃん」

 即行でダメ出しを受けてしまいます。ですが、諦めだけは悪い町子さんです。ここで引き下がるわけにはいきません。


「な、何でダメなんですか!? このマッチがあれば、嫌いな人の家を放火できるんですよ!」

 もう町子さんの言ってる事の意味が分かりません。是が非でもマッチで家を放火したいんでしょうかね?


「お、お嬢ちゃん。放火って……それはしちゃいけないことなんだぜ。それにマッチじゃ俺の家にもあるし、パンと飲み物の代金と釣り合ねんだよ」

 オジサンは正論で町子理論を論破してしまいました。



 さてさて、町子さんはマッチと商品を交換してもらえるのでしょうかね? 第3話へつづく

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