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フラグいじるはお約束(とあるお子様達の軌跡)

えー、令嬢教育も一通り身につきまして、本日はとうとう王城へやってきました。


傍から見てる分には分からないだろうけど、内心ガチガチに緊張しながらまずは王様へご挨拶。

カワイイお子さんだね~ とか社交辞令を交わしつつ、後はお若い者同士?でと、王子様のとこへご案内~。

マリーとお兄さんのウラノスといっしょにね。


とりあえずそこには、王子だけでなく、他にも将来の側近、兼、攻略対象者達が勢ぞろい。

まず王子のアポロン。騎士団長子息のナイアス。魔道士長のところの双子、カトルとポルク。

ちなみにウラノスもここに入るよ。 宰相子息枠で。


とりあえず顔合わせは… 

王子はそつなく礼儀正しくって感じ? さすが王族。

ここでいきなり俺様な発言とかしやがったら… 見捨てていい? 廃嫡推進?


ナイアスは~ 脳筋か? ちまっこくて弱そうって、冒険者ランクCを舐めてますか~? あと貴族令嬢に何をご期待で?

とりあえず実力を測る能力がないのは分かりました。 うん、あとでみてろ。


カトルとポルク、お約束通り「どっちがどっちだ~っ」て、そもそもまだ紹介されてませんが? 何をどう判断しろと?

うん、魔力パターンで判別は可。とりあえずはタグ付けを。 今後ウザいと髪に色とか付けちゃうよ?



ちなみに、とりあえずどなた様とも『運命の恋人』だとピーンとはこないね。

ゲームのルートによっては有ったんだけど、その前だからかな。

学園に入ってから急に言い出したら笑うからね。


****

うーん、冒険者ギルドのランクは上がってるし、知識や実力は身に付いてきたけど… 最近ちょっと手詰まりかな。

正直個人で身に付けられることはおおむね終了。あとは公の権力を動かせる者を巻き込むかどうか。


どの程度ゲーム通りになるのか分からないからねぇ。現状だと好き勝手出来てるけど、ゲーム始まった時にどうなるか…

遠まわしに公爵とかに動いてもらうにも限界はあるから、ある程度は手の内を明かしたいけど… 信じてもらえるかな…



 と人が悩んでんのに、お前ら気楽でいいな…。 所詮お子様。



すいません。そんな感じでマリーと悩んでるとこに、うっかり火種を放り込んだ奴らがいたんで、二人して水をかけたか かけたの油か…


まずはナイアス。

「女はよわっちくておしゃべりにしか能がないんだから、黙って守られてればいいんだ。大人しく男の後に従ってな」


あはははは。 まず口でボコッてから、王子や父親の騎士団長たちの面前で手合せして、瞬殺!

まず私と一対一でやって、マリーとも。

うん、茫然としてて、それから何度も再挑戦してきたけど… 

あれ? 土下座して「師匠になって下さい!」って、あ~れ~?



お次はカトルとポルク。

マリーにも判別法教えて、しばらく「どっちがどっちか~」に付き合ってたんだけど… 会うごとに毎回やってくるから、ちょっぴりイラッときて、

「「はーい、どっちがどっちでしょう?」」

「「!?」」

変身魔法、っていうか幻覚魔法? でちょっと。

ホラ、いつも人にやらせてんだからちゃんと当てなさい。

何でそんなの習得してるのかって? 逃亡生活や潜伏生活になった時の為…


あと、ぱっと見ただけで見分けてもらうのが嬉しいのは分かるけど… と、『兄』『弟』と判別して呼びはするけど、扱いをわざと同じようにしてみたり。

それに文句付けてきたけど、好みの差の把握なんかは付き合いだからね?

それを把握してるのと、そんなわざとそっくりにしてる外見から人物を見分けるのは、別問題だからね?

それと… 私たちの好みは知ってますか~?


そんなこんなやってたら、双子たちわりと大人しく。 え? 別々に飾りとか見立ててくれって?

目印だとイヤリングとかかなあ。 カトルが風の白色でポルクが水の青色とか。

うん、魔力の適性がそう偏ってるんだよね。 見分け方~♪



で、最後に王太子のアポロン。

ぼそっと「好きでこんな立場なんじゃない。君たちはいいな」と。


うん。その言葉、現状そっくりお返しします。

破滅避けるために努力重ねてる私たちにそんなこと言うか。この元凶が。けっ!

まあ、アポロンが悪いわけじゃないけど、タイミングがちょっとね。


「まあ~ そうしたければ出来ますわよ~。でも国が荒れたら困りますから、しばらくいなくても回るようにしておいていただかないといけませんけど。

あと、義務を放棄するのなら他者からの奉仕を享受できないのは自明の理ですわね?

まずは自分の身の回りのことくらい、自分一人で出来るようになられたらいかがでしょう。

食事作り、掃除、水汲み。 そして金の稼ぎ方に買い物の仕方、などなど。 ファイト~」


うっかりにこやかに畳み掛けたら、ぽかーんとしてたり。


でもしばらくしたら気を取り直して、冒険者生活のことをキラキラした目で聞いたり。

家事にどんなことがあるか、どうやってやってるかを聞いて、感心してたり。

微妙に現実味のある『お忍び平民生活に出ても大丈夫な命令系統の作り方』とか話し合ってみたり…



うん、ウラノス?

うーん、本来なら、いろいろ出来過ぎて人生面白くない、ってタイプなんだけど…

マリーが破滅回避に頑張ってチートを如何なく発揮。 おまけにその手合いが先頃また増えたり~?


最近は微妙にツンデレな良きお兄様をやっております…。私にも。


ドレス選びで迷ってたら、

「お前は、元平民だから分からないだろう。ここは公爵家の僕のセンスで選んでやろう」と私より熱心に選んで、「うん、お前にはこれが一番だ。さすが僕」とか。


ネックレスの値段聞いて固まってたら、

「ふん、うちの公爵家はこんな程度で困るものか。お前がみすぼらしいとうちが恥をかくんだ。10でも100でも頼むといい」 とか。


いや、100もはいらないけど… ありがとう?



さて、これってゲーム前にフラグ折ったのか立てたのか?


そんなこんなで、攻略対象者なはずの皆さんと仲良くはなったのかなあ。

といっても恋愛的な意味では、ねえ?


マリーも、ここで私に決まったら安心できるから、いろいろ推してはくれたんだけど… 

ある程度は興味や好感持たれてるけど、まあそこまで。

本来なら、珍しさや新鮮さに惹かれたりするんだけど、マリーも言動が私と似通って(というか前世風に戻って)きてるから、決め手がねえ。


次善の策として、マリーとの婚約も結ばせない。ってことで。


アントワン公爵家の(実or養)娘との婚約ってことで、公爵様に頑張ってもらおうか。


王子達も、それはそれでいいんじゃない? 決めるまで両手に花ですよ~



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