#184:未知数な(あるいは、アニメやな↓い↑)
「DEP戯王」……前回ほぼほぼ生かされなかったそのルール設定を、リベンジとばかりにぶっこんで来た運営側だけど、勝算はあるのか……!? 全くもって僕が気にすることではないにせよ、非常に気にはなる。ならざるを得ない。
「『DEP戯王・DX』とは……その名の通りデラックスなロボティック=マシーンに乗り込み、互いに物理で殴り合って白黒つけるという、極めて画期的な対戦形式なんだっ!!」
実況少女、猫田さんが、その等身大の、青白の猫型のロボット的な着ぐるみの中からそう高らかに説明をするけど、いや、全然わからないぞ。それよりもその着ぐるみの描写を抑えることに腐心してしまうぞ。
「……」
対局場を見上げてみると、確かに、向かい合う機動戦士的なロボットの張りぼてのようなものが鎮座している。……上半身だけだけど。
よく見ると大・中・小の3種類がお互いのチームそれぞれに配備されているようだ。片方のチームの3つは白、もう片方は黒にカラーリングがされている。全高全幅は大が3m、中2m、小1mくらいかな? それぞれ握った拳を肩くらいの高さで保っている。ボクサーのような構えだ。相変わらずのことながら、僕にはいやな予感しかしてこないわけだけど、
「か、」
「か。」
「「「かっこええ……」」」
その出来損ないの山車のような物を、少年のような眼差しで見上げながら、はからずも丸男・キサ=オー・ギヨ=ヨの3人の声がハモる。まあ、良かったね。ああいうの、乗りたいよね。この世代は、特にね。
「このロボティック=マシーンを操縦し! 移動・攻撃・防御と駆け引きを仕掛けあいながらっ! 5×5の足場の上から、先に下のプールへと全てのマシーンが突き落とされた方のチームの負けとなりますっ!!」
猫田さんの前説だが、うーん、何だろう、一言で言うと、ロボット相撲ってことかな? ロボコンでやるような事をヒトが乗り込んでやろうと、そういうことですか。
いつものアクリル足場は一辺が25mくらいだろうか。将棋盤のようにきっちりとマス目が縦5横5で切られている。そのほぼ正方形の足場のぐるりをまた恒例のプールが今回は取り囲むようにして設置された状態。すごい……また無駄にカネをかけますね。でも再三言うけど「DEP戯王」の要素なくない?
「……『DEP戯王』を単なるカードバトル一辺倒と思うなかれ……初期にはこういった面白ゲームが盛りだくさんだったのだよ、ミサキくん」
僕の心を読んだかのように丸男がそう言ってくるけど、「初期」とか言ってることが逐一わからない。




