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ダメ×人×間×コン×テス×ト  作者: gaction9969
最終章:倚界の中心でミサキを叫んだ室戸
130/244

#130:天任な(あるいは、威力、維力、サスケ)


 舞台外周を巡る壇上の、各々のチームサイドには簡易的な丸テーブルが設置されていた。天板の周囲半分は、プラスチックの衝立のようなもので遮られており、手元が見えないようになっている。


 グーチョキパーの出し手が描かれた「カード」はそのテーブルの上に整然と3つの山を作って置かれており、その前には硬質のプラスチックでラミネート加工された「ルール説明」と書かれたシートがあった。


 僕ら3人はめいめいそのテーブルを囲み、その居酒屋のおすすめメニューのようなA4サイズのものをまず手に取る。時間はあまり無い。


「また厄介なルールが盛り込まれたもんだが、この見かけの大仕掛けを取っぱらったら、後に残るのは、要は純粋なDEP勝負では勝てませんよ、っつー、元老院側の敗北宣言に過ぎねえわけよ」


 アオナギはそうあくまで強気の考え方だが、果たしてそう楽観的に考えていていいものなのかどうか。僕は「ルール説明」とやらに素早く目を走らせる。


●本対局の評点者は、一般観戦者より抽選された『6,500名』とする。ひとり『10pt』の評点を持ち、対局者のDEPに対し、『0〜10』まで採点を行う。


 …………決勝第1試合と同じく、採点するのは一般客のみということで、またしてもそこは公平感アピールか。総点は『65,000pt』と第1の時よりも倍以上に増えているけど。公平感……いやしかし、女性客のほとんどは執事三人衆に心奪われている感が否めない……っ! そこに何らかのバイアスがかかるのは必定……っ!!


 くそぅ、僕にっ! 僕にあの能力が残存していたのならっ……!! 会場中を桃色の吐息に染めて、僕の意のままに操れたものの……っ!!


「落ち着け少年、考えていることが顔からにじみ出てんぞ」


 アオナギが一瞥しつつ言うが、出てましたか。もうあの奇跡は忘れた方が良さそうだ。僕は気持ちを無理やり切り替えることとした。


●相手に勝つ『属性カード』を出していた場合、自らの評点が『1.5倍』として補正される。

●相手との評点の差が、『アスラニック=ロクロード』のパワーレベルに変換され、敗者へと、レベルと属性に応じた仕置きを与える。


 …………何とかという名前は阿修羅像くんの事だろう。「仕置き」……仕置きなのだろうか、これは。


●1ピリオドで何名に負けたかにより、その仕置きのグレードは1→2→3とアップする。

 例:グー:①威力棒Giiによる通常打撃→②威力金棒Gii-Ultimoによる打突零式→③転轍炎熱双棒Swaappによる五月雨花鳥風月


 ……言葉の意味はよくわからないが、とにかく凄いやばさだ。気をつけるべきところはチョキだけじゃない。「多対一」で負けたら…………えらいもん喰らいそうだ。


 でも「指名者」はランダムという名の操作系抽選なわけで。どう対策せえっちゅうねん。


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