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話別アクセス数を真剣に見ていないからヘボなのです☆ (上)

 汪真オウマくんが一生懸命に小説を書いています。

 そこに通りすがるのは、絶対的☆ハイパー美少女ランキング1位に輝いたと噂されている妖精まっちーちゃんです。彼女は新しい焼きプリンを冷蔵庫から取り出してふわふわと飛んで来ました。そう、妖精まっちーは優しいので、汪真オウマくんが書いている気になってパソコンをのぞきに来たのです。決して、プリンを食べる場所を捜してただけだとか、単に暇だったからなんとなく来たのではありません。たぶん。


「うわ。テーブルここしか空いてないじゃないですか。ハイハイ、失礼しますよ~。へぇ~筆がノッてますね。どんなシーンを書いているのですか?」

「最初の話。1話目を見直してみると、けっこう穴があったり、設定があるから書き直している」

「ふーん。そうですか。なんでそう思ったのですか?」

「それはこれを見てくれ」



――――――――


汪真オウマくんの小説』

話別のアクセス数

第1部分:9人

第2部分:6人

第3部分:6人

第4部分:5人

第5部分:4人

第6部分:3人

第7部分:3人

第8部分:2人

第9部分:2人

第10部分:2人

第11部分:1人


――――――――



「初心者と言うよりも、初級者って感じですね。最後まで見てくれている人がいるだけありがたいものです」

「1話目と2話目の差分を考えると、1話目がつまらなかったから読む人がいなくなったと考えて書き直しているんだ」

「あー。はいはい。いつもの時間のヤツですね。おバカ回答をお疲れさまです。さてさて、やるとしましょうか。その前にプリンを……」


 妖精まっちーは焼きプリンのフィルムをはがしてひとくち食べました。


「むぐもぐ。え~と、この『小説家になろう』での話別アクセス数の見かたを説明しますね。んぐもぐもぐ……」

「せめて食べながらはやめろよ」

「あなたよりも焼きプリンの方が大切に決まっているじゃないですか! わたしは新鮮であるうちに食べたいのですよ!!」

(新鮮て……)


 汪真オウマ妖精まっちーの哲学の深さに戦慄せんりつしました。


「では、また引用させていただきましょう。許可をとるのが面倒なので、前回と同じく『種なる正義が咲かせるもの』にさせていただきます。では、※マークに注目してこちらの話別アクセス数をどうぞ」



――――――――――


『種なる正義が咲かせるもの』

話別のアクセス数

第1部分:199人 ※1

第2部分:160人 ※2

第3部分:148人 ※3

第4部分:132人

第5部分:116人

第6部分:111人

第7部分:102人

第8部分:96人

第9部分:94人

第10部分:93人

第11部分:91人

第12部分:80人 ※4

第13部分:78人

第14部分:80人

第15部分:75人

第16部分:72人

第17部分:73人

第18部分:74人

第19部分:81人 ※5

第20部分:69人

第21部分:64人

第22部分:61人

第23部分:57人

第24部分:52人

第25部分:48人

第26部分:46人

第27部分:43人

第28部分:42人

第29部分:39人

第30部分:37人

第31部分:41人 ※6

第32部分:39人

第33部分:38人

第34部分:38人

第35部分:39人

第36部分:35人 ※7

第37部分:37人

第38部分:36人

第39部分:34人

第40部分:42人 ※8

第41部分:39人

第42部分:41人

第43部分:36人

第44部分:38人

第45部分:50人 ※9

第46部分:162人※10


――――――――――



 妖精まっちーはチェックしなければいけない場所に※マークをすでに付けていました。さすが妖精まっちーです。準備が完璧にできているデキル女です。

 妖精まっちーが1個ずつ※マークを解説していきます。


「まずは全体の見かたです。感覚論の話になりますが、前回の話と10パーセント未満の割合で減ってる程度では参考になりません。ぶっちゃけますと、ぶっ続けで最初から最後何十話まで読める人はここのサイトでは少数派のようです。スマホ等で読める手軽さがウリの1つですし、基本的にずっと公開しているものですから一気に読む必要はないですからね」

「俺はぶっ続けで読めるけどな」

「あなたはできるできないじゃなくて、大勢の人は何を考えているかを知ることが大切です。それがこのアクセス数の見かたの真髄なのですよ。時間的に予定があって中断する人もいるでしょう。軽く何話か様子を見てお気に入り登録はするけれども、そのときは最後まで読まない人もいます。週末への自分へのご褒美に あとで一気読みをする小説を見繕っている人もいます。いろんな読み方が存在していると知れば、アクセス数が分析できるのですよ」

「でも、アクセスが減っている話は楽しめていないことじゃないのか? 読むなら夢中になるだろうし、少しでも減っていたらそこには問題が存在すると思う」

「先ほど言ったとおり、ちょっとの減少はあまり問題じゃありません。自然な減少ですのでここを分析しても問題は含まれていないのです。つまり、それ以外の異常なところを分析するのがアクセス数の正しい見かたなのですよ」


 その重要なポイントがこの※マークのようだなと汪真オウマは耳を傾け続けました。


「では、順に説明しましょう。※1、※2、※3ですが、よく分からないので解説しないで保留です。以上です! さあ、次に行きましょう!」

「まじめにやれよ!」


 汪真オウマが質問しました。妖精まっちーはヤレヤレと肩をすくめました。


「ここって交絡因子こうらく いんしが多いのですよ。混ぜ物がたくさんありすぎて、よく分からないってことです」

交絡因子こうらく いんしってなんだ。混ぜものってなに? そもそも1話で急に下がるのは、印象が悪かったことだろ?」

「質問は1個ずつにしないと分かりにくいですよ。順に説明していきます」


 妖精まっちーがすごく優しい顔で説明していきます。ちなみに、妖精まっちーの顔が、すごく他人を馬鹿にしたゲス顔に見えた人は目がおかしい人ですので病院に行きましょうね。


「ちょっと医療系のお話になります。交絡因子こうらく いんしというのは、類似した混ぜ物と考えてもらえば分かりやすいです。たとえば問題です。ある工場で肺癌が大量発生しているとします。理由はなんでしょうか?」

「公害的なやつじゃないか? 危ない薬品を使っていたとか?」

「つまり、この工場で働くと癌になるようなので、きっと危ない薬品を使っているに違いないと仮に結論付けましたね。でも、実はこんな原因があったりするかもしれません。社長が愛煙家でタバコが大好きで、みんな社長と仲良くなりたくて同じ趣味を持つためにタバコを吸って社長をヨイショします。結果としてタバコを吸う人が工場内でたくさん増えて、タバコが原因だったなんてパターンもあるかもしれません」

「じゃあ、タバコが原因だ」

「でも、本当に工場内の危ない薬品かもしれませんよ? この場合って手元にある問題文データだけではどっちにも断言できません。タバコかもしれないし、薬品かもしれないし、工場に勤める人の特有な生活習慣的なものかもしれませんので、手持ちの情報だけでは断言できません。 ※1~※3は、この断言できない状態。すなわち交絡因子こうらくいんしが混ざっているのですよ。なので、完全な判別できないのです」

「でも、なんとなくでも分からないか?」

「なんとなく分かりますが、ここで結論付けるのは危険です。ここの読み方を間違えたら、ここから先のアクセス数を変な思い込みをした分析をしてしまい、精度が激下がりしちゃいます。総評をした後に、補足として※1~※3を用いて考えると見やすいです。なので、※1~※3はまだ考えません」

「でも、1話と2話の間ですごく下がっているから、これは分析するのが簡単だと思うぞ」


 妖精まっちーが心の底から微笑をしました。さすが妖精まっちーです。どんな表情をしてもイケています。


「小説サイトのアクセス数は未知で呼び込むことが多いです。たとえるなら、コンビニのちょっと変わった具材のオニギリですね」

「かなり身近な例えだな」

「その未知のオニギリです。未知のものに手を出すものだから、当然にハズレがあります。ひとくち食べて『あっ、想像と味が違っていたから合わない』とか、『こういう味だけれどもなんか今の気分と違ったなあ』的なやつなのです。こればかりはその時の気分によりますので、どうしようもないのですよ。食べた人は、ひとくちでポイッと捨ててしまうのです」

「普通は捨てないだろ。俺はよほど悪くなければ残さず食べるぞ」

「それはお金を出して買ったものを連想しているからです。『小説家になろう』は無料です。無料だから簡単に物語の序盤から読み捨てられます。だって我慢する必要はなくて、またトップ画面に戻るだけで良いですからね。タダでもらったオニギリが自分の舌に合わないなら、捨てる人もいるんじゃないですか? しかも、トップに戻れば大量の小説にまた出会えます。言うならば、となりに無料で別のオニギリが大量に置いてある状態です。そりゃあ、読み捨てられやすいというわけですよ」

「言いたいことは分かるけれども、なんだかなあ……。そういう人たちが大多数なのか?」

「分からない原因の1つがコレという話なのです。個人的に大多数なのは、既知タイプだと思います」

「なんだそれ?」

「前に見たことがあった系ですね。『あっ、これは前にも見たやつだ。即バック(すぐトップに戻る)しちゃえ』みたいなものです。この小説は45話なので45回も投稿しています。なので長く書いているほど、既知になりやすいため減り方が多いのかもしれません」

「そんなことってあるのか?」


 妖精まっちーが 恥ずかしげに頬を染めました。決して、イジワルそうにニタニタした顔ではありません。


「オトコのコならあるんじゃないですかぁ? エロサイトとか見て、『うえっへっへ、エロエロな画像だぜぇ。……あれ? これ、前にも見た気がするかも?』的なやつです」

「ああ、うん。あまりツッコミを入れるとヤケドしそうだからこれ以上は言わないことにする」

「1~3話はエロサイトを見て、既知感が発生するまでのタイムラグ的なやつだと思います」

「もういいからッ!」

「あとは『面白いのを見つけた。あとで(あした) まとめて読もう』的なヤツもありそうですね。選別のために、最初の方だけ見ている可能性のことです。こんな風に色々な読まれ方がありますので、ここの部分の解析は、いまは深く考えるべきではない思いますよ。 あっ、まだ説明は次話まで続きますからね☆」



◇◇◇



 『まっちーの助言⑤』

 いろいろな読み方をされていることを知ろう。




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