放課後
遅くなって申し訳ありません。
……キーンコーンカーンコーン……
授業がやっと終わった
別にまだ最初の方で詳しい内容に踏み込んではいないが授業というものは疲れるな
今日から部活の勧誘があるし
とりあえず、高校生活の醍醐味とも言える部活探しに行くとするか。
文化系の部活に入りたいな
部活には入りたいが運動部は長く時間を拘束され、疲れるし
とりあえず屋内の勧誘のチラシを片っ端からみていって面白そうなのを見学するとしよう
あれ?これなんか面白そうだぞ。
SHINNYUSEI求む
非日常的な高校生活を送りたい方は是非我が部へ!!
活動時間は自由
部員は各自、自分でやりたい事を見つけだしています!
楽しい高校生活を保障します!
……okunai-enjoy部…
字は読みづらいが、奇抜なデザインで不思議な雰囲気が漂うチラシがあり、それもよく凝った作りをしていた。
とりあえず見学だけなら問題ないよな?行ってみるとしよう。
……………………ダメだ
全然見つかんない
まず場所が書いていないし
そこらへんにいた上級生に聞いても答える者はいなかったし
諦めようかな…
「あれ、静雄くん。こんなとこうろうろして何してんの?
もしかして迷子?(笑)
しょうがないなぁ。私が教えてあげるよ!」
その時急にオカ…もとい雪子に話しかけられた。
「恥ずかしい事だけど、そうなんだよ。
この字がよく読めない部活のチラシのとこ行きたいんだけど、場所が書いてなくて。」
俺は素直に答えた。別にごまかす意味がないし。
「あぁそこなら私活動場所知ってるよ。私もちょうど行こうとしてたとこだから一緒に行こうか。」
「あぁ、お願いするわ。」
すると着いた場所はは体育館であった。
あれ?運動系なの?
てっきり囲碁だったり将棋だったりそっち系の部活をイメージしてたわ!
これはミスったか?まぁいまさらかえれないか。
「なに止まってんの?静雄くんこっちこっち!」
……………俺はその場所をみて驚きを隠せなかった!
そこは体育館の地下に場所があったのだ。
しかも、けっこう深い場所である。
まさか地下に活動場所があるとは誰が予想できるであろうか?
ドアを開けるのをためらいたいとこだが、まぁ勇気をだしていこう。
……ガチャ………パタンッッ……
俺の気のせいかな?
中には覆面を被った人が数名いて、召喚陣と思われるところを囲むようにいた。
これはやば…
……ガチャ……
「もしかして新入生?
まさかこの場所に侵入してくるなんて覚悟はできてるよね?
入るorキル」
どうやら逃げるのが遅かったようだ。それにその選択肢は一択であるのと同意だ。
「…入ります。」
「あぁ、そう。ちょうどよかったー。今うちの部人員不足なのよ。
まだ名乗ってはなかったね。
うちの名前は神田雫
みての通りここの部の部長DEATH。」
ちょっ、最後の方なんか発音おかしいよな。
「俺の名前は火成静雄だ。よろしく。」
とりあえず自分の名前を紹介したところでオカ…もとい雪子が、
「せんぱ~い、私です。雪子です。覚えてくれてますか?」
「覚えてるに決まってるよ。こんなとこが部活勧誘初日に見つからないと思ったらあなただったのね!」
「はい。高校に入ったらこの部にしようと決めてたので!」
どうやらこの二人は以前からの知り合いのようだ。危なそうな部活だか、こいつもいるしなんとかなるか…
「では、改めてうちの部活を紹介するわね。うちの部活は良くないエンジョイ部っていってね、部員それぞれが社会に迷惑をかけない程度に普通とは違った楽しみ方を見つけるのよ。
まぁ、今ここにいるのはこんな感じの人たちだけど、他にもいろんな種類の人がいるわ。
部則としては
その1、法をおかさない程度に!
その2、人の楽しみを否定してはいけない!!
主なのはこの二つね。
人数が増えればそれだけ楽しみ方も増えるってことだからあなたたちは大歓迎よ。」
良くないエンジョイ部だって!!
字が汚くてよくわからなかったが、Yのあるなしでこんなに違うものなのか!?
ここにいる人たちだけがすべてではないといったが、それでも、怪しいことはこのうえないのだがな。
下手をしたらこれよりもやばそうな人たちが…
そんな感じの事を考えていたら、怪しい集団のなかからこっちに近づいてくるものがいた。
怪しげな覆面をとりながらそいつは、
「あら、あなたは昨日の面白い人ではありませんか。
あなたもこの部に興味をお持ちだったのですわね。
今後ともよろしくお願いしますわ。」
それは不幸な人を見ることが趣味だという渡部なのはだった。
たしかにそんな趣味をお持ちならこの部活は天職ともいえるが、どうやってこの複雑な場所をみつけたのだろうか?
あれ?この場所って俺が知らなかっただけで案外有名!?
「んで、あなたたちはどんな楽しみ方をお持ちで?」
部長からの質問がきた。
「私はまぁ、人の幸せな姿をみることですね。」
そして小声で
「そこから笑顔を奪うのがたまらなくて。」
となんかオカ…もとい雪子が良からぬことを付け加えた。
急に難聴になる主人公なら今の部分は聞いてなかったことになるのだろうが俺は違う。
俺には聞こえている。
今までやけに人に優しくしていると思ったがそんな裏があったのか!?
この学校で珍しく内面だけならまともな生徒だと思っていたのに…
とにかく次は俺の番だ。
しかし、俺の楽しみ方なんて知らないし、偶然ここにきただけなんだけどな。それなら素直にいおう。
「俺はまぁ、自分の楽しみ方なんて知らなく偶然ここにきただけだ。」
一瞬場が静まりかえった。
やばいもしかして地雷でも踏んだのか?
みんなそれぞれが楽しみ方を持っているみたいだし、こんなやつはまずかったか?
集団が騒ぎだした。
「おー、偶然なんてまるで神の導きじゃないか!?」
「それだけじゃないぜ。楽しみ方を知らないっていうなら、俺らの楽しみ方を教えてやろうぜ!」
「ふん、これが神の選択か…
ならばその運命を受け入れてやるしかないようだな!」
などなど意外に肯定的な声しかなかった。
この人らはおかしい人たちだと思ったが根はいい人たちなんだな。
と、思っていた時期も俺にもありました。
「さぁ、この神の使者をを儀式のいけにえにでもするか?」
「それはいいな。なんたって神の使者なんだからな。」
「神よ、今この使者を犠牲にお前を神の座から引っ張りだしてやる!」
案外怒っていらっしゃいました。
「そこ、静かに!
部則を忘れてない?」
みんなの興奮が一気に冷めた。
ナイス部長!
「法をおかさない程度にしなさい!!」
そっちかよ。
俺の処罰があることは決定かよ。
「んじゃこれからあいつの弁当をゲテモノ料理にすり替えたりするか?
弁当の外見がそのままならあいつは何の疑問も持たず食い続けるだろう。」
「いやいや、毎日下駄箱にラブレターを入れといて
待ち合わせ場所に誰もいないってことを続けようぜ。」
「それよりも、神の使者なら奇跡を起こせるはすだ。
杭で十字架に張り付けてみよう!
そうすればおのずと奇跡をおこさるを得ないはずだ!」
ちょっとまて、それは絶対法に触れているはずだ。
特に最後の。
俺はキ〇〇トか!
俺はキ〇〇トでないので、その後復活はしないぞ。
「っと、まぁ、冗談は置いといて。
うちの部活はこんな感じだからよろしくね。
助言をするなら習うより慣れろっていうやつね。」
冗談でよかった~~。??
「いまみたいなやつ本当に実行するときあんのかよ!」
つい大声を出してしまった。
「あるに決まってるじゃない。
うちはそういう部活なんだから!
このまま否定するっていうなら部則違反とするけどいい?」
「いえ、そんなことはありません。
たっ…ただ驚いただけです。」
「そう、ならよかった。」
部長は終始笑顔を貫いていた。しかし、その裏腹にあるのは違うものであるということは眼光の鋭さから読み取れた。
俺はその眼光の鋭さに恐怖し、つい従ってしまった。
こいつらマジでやりかねないし。
「今日はもう帰っていいわ。
明日また同じ質問するから今度は答えられるようにね。
だって、それに答えられないようならこの部活に来る意味ないもの。」
「たしかにその通りだ。
帰ってから考えてみるよ。
時間があれば思いつくだろうし。」
「そうするといいわ。
明日絶対にくることね。
そうしなければほら、口なんちゃらをしなければいけないじゃない。
この場所は部員以外は知ってはいけないもの。」
なんか聞きずてならないことを聞いた気がする。
口なんちゃらって、それは口封じだ。
たぶん、濁すためだろうが、濁した意味ほとんどないわ。
「んじゃさよなら。先に失礼するわ。」
帰り道に今日を振り返ってみる。それが必要だと思うからだ。中途半端にしてしまうのはなんか気にくわない。
まず、あの場所は普通の人は知らないのか。
それが普通でいいのかな?
なんかこの学校にいると普通というものを見失う気がする。
それに加えこの部活だ。
俺は果たして常識を失わないで済むだろうか?
とにかく明日の質問の答えを考えなければな。
そういえば俺って自分について考えたりしたことあんまないな
これをいい機会に自分のことを考え直してみるか。
読んでくださりありごとうございます。