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群青シリーズ

となりのクラスのA子さん

作者: 雨夜 紅葉

暗め、というか、シリアス?

少しでも共感して頂ければ幸いです。

となりのクラスのA子さん

5人友達がいるんだって

話が合って趣味が合う

楽しい友達なんだって

彼女は言った

「その中の最底辺に

私はいるような気がするの」


爬虫類嫌いのA子さん

ネットでちょっと人気者な

絵の上手な友達がいるんだって

「こういう仕事に就きたいな」

言われる度に

「私は才能がある」

言われた様で

心臓の奥がもやもやもやもや

その内彼女は呟いた

「井の中の蛙は大嫌い」

「自信家な蛇はもっと嫌い」


猫より犬派なA子さん

見上げられるのが好きだった

だからいつも正直な

毒舌キャラのあの子が嫌いだった

「彼女のアレは欲しいけれど

あなたのアレは要らないな」

笑って言われたその言葉

笑って流したフリした彼女は

心の中、誰に知られないように

黙って親指下向けた


勉強得意なA子さん

ある日友達に褒められたんだって

「頭良くて凄いね」

「羨ましいな」

とってもとっても嬉しくて

「そんなことないよ」って嘘ついて

次のテストからA子さん

何より誰より勉強勉強

迫ってきた友達に抜かれない様に

必死に決死に頑張った

けれど残念A子さん

どうやら友達に負けちゃった

けれどその子にとって勉強は

そう大切でも無いのだと

彼女はおそらく知っていた


運動苦手なA子さん

いつも体育は憂鬱で

「運動駄目だなぁ」と零した彼女に

無垢な友達こう言った

「私も駄目だけどこれは出来るよ」

負けず嫌いのA子さん

きっと彼女はこの言葉

ずっと一生忘れない


空想大好きA子さん

ノートに世界を作ってた

完成間近な理想郷

流石の彼女もご機嫌だ

けれど彼女のお友達

覗き込んで言ったんだ

「厨二臭いw」

その日彼女は

世界を壊してしまったんだって


劣等感に埋まって

空ばかり見ていたA子さん

大好きな茜色と群青色の夕焼けに

彼女は初めて涙した

「こっちを見て」

「私を褒めて」

「羨んで」

みんなの知ってるA子さん

彼女が精一杯作ってた

立派でお利口なA子さん

人は言う

「A子さんは自慢ばかりね」


これはそんな

どこにでもあるような少女の話


私とA子さんの共通点は、書いた小説が毎回「厨二臭いな……」と言われることぐらいです(笑)

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