新たなる旅路 6
地に伏せて呻いている男を見ると、少しやりすぎたかなと思う。
(だが一応覚悟の上でかかってきたわけだし、剣の仇ってことにしよう)
さして思い入れがあるわけでも無いし、折ったのはどちらかと言えば俺の無茶な使い方のせいであるのだが、そこは気にしない。
これ以上呻いている男を見ていても仕方ないので次に右手にある剣に目を向ける。一応鞘にしまったのだが、もう剣としては使えない。かと言って捨てるのも何となく勿体ない。
(とりあえず威嚇くらいには使える……か?)
冒険者っぽく見えれば争いごとに巻き込まれないか?と考えたが、今さっきその争いごとのど真ん中にいた。
(いや、今回はイレギュラーな事態だったから問題ない……はず?)
結局疑問が残る結果となったが、手持無沙汰なのもどうかと思い、腰に差しておくことにした。
腰に剣を差したところで、近づいてくる足音が聞こえ、顔だけ向けようと振り返ると、高速の弾丸が横っ腹に激突した。
「ぐはっ……」
「マフユ~、大丈夫っ!?」
今回負った怪我は、右手にできた切り傷のみである。かなり切り裂かれているので見た目としてはひどいが、傷自体は浅く大したことはなかった。
だが、相変わらずフィンの一撃は見事である。クリーンヒットし、俺を一撃のもとに沈めた……という事にはならなかった。
「フィン、大丈夫だよ。見た目ほど酷くないし」
「そうは言っても怪我してるには変わりないじゃん!」
「フィンさんの言うとおりですよ!治癒魔法をかけるので手を出してください」
気づけば2対1の状況で、俺は有無を言わされず治療をさせられそうになった。ルナが俺の手を取り、治癒魔法をかけようとした直前で、手を引いた。
驚いた表情をするルナとムッとした顔をするフィン。もちろん俺だって駄々を捏ねて拒否してるわけではない。
「ど、どうしたんですか!?」
「マフユ、諦めて治療を受けなさい!」
「いや、治療を受けたいのは山々なんだが……」
「何かあるの?」
フィンはまだ少しムッとした表情のままだが、俺の行動を不可解と思ったらしく俺が口を開くのを待っている。
口を開く代わりに、俺は未だに地に伏せている男に目を向けた。フィンは俺の視線を追ったあと、呆れたような不機嫌そうな声で尋ねた。
「まさかこの男の心配してるの?」
見ればルナもあまりいい顔はしていない。当然と言えば当然の反応とも言える。急に襲ってきて、逆にやられて治してやる義理もない。
「違うよ。こいつは自業自得だから仕方ないさ。とりあえず話聞くために縛るくらいはするとして、俺が言いたいのは別だよ」
「じゃあ何?」
「いくら王都がもう近いと言っても、また襲われるかも知れないだろ?剣はこんなんだし、接近戦じゃ弓は使えないし……」
要するに俺はもう案山子よりはマシと言った程度の戦力にしかならないから、もしもの時のためにルナの魔力は残しておきたいということである。
(自分で言っておいてアレだが、情けない話だな)
落ち込みそうになっていたところを、フィンとルナが揃って否定してくれた。時にはパーティー組むのもいいなと思ってしまう。
だからと言って治癒魔法は受けないのだが。
「何にしても、念のためにってことでルナは魔力を残しておけ」
「まあそういうことでした従いますが……」
ルナとフィンからは相も変わらず非難めいた視線が向けられる。
「ちゃんと手当はするって。その前にこいつを縛り上げるか」
頭陀袋の中から縛れそうなものを探す。この男を縛るには鎖じゃないとダメなような気がしたが、当然そんなものを持っているはずがなく、仕方ないので太めの縄で我慢する。
(これだけ痛めつけてあるから、逃げることもできないだろ)
そんなことを考えながらテキパキと縛り上げる。こんなのに時間かけても仕方ないし。
時間にして5分もかからないうちに男の両手と体を縛り上げた。まだ、ダメージが残っているようで一向に喋れそうな気配がしない。
「うーん、これはさすがにやりすぎたか?」
俺としてはここまでダメージが残っていると可哀そうにも思えてくるのだが、女性陣、特にフィンはそんなことは思わないらしい。
「こんなんじゃまだ足りないくらいだよ!」
「ずいぶんとご立腹だな……」
「当たり前だよ!!」
先ほど縛りながら確認したところ骨に異常は見られなかったので少しすれば動けるようになるはず。
(呆れるほど頑丈な身体してるみたいだし、問題ないか)
最初の鳩尾への攻撃は身体強化で耐えていたようだが、最後の一撃は紛れもなく生身で受けていた。にも関わらず痣すら出来ていなかったのだから驚きである。
ちなみに、なぜここまでダメージが残っているのかと言えば、どんな猛者も内側は鍛えられないということに限る。あの位置に強烈な一撃を入れると、衝撃は肺まで達し呼吸がままならなくなる。そのが原因でこの男は今苦しんでいるのである。
「さて、それじゃ手当するか。フィン、悪いけど袋取ってくれるか?」
そう言って、馬に括り付けてある頭陀袋を指差す。すると、フィンは一所懸命に俺のとこまで運んできてくれる。俺としては自分で取ってきてもいいのだが、そうするとなぜか「頼ってよ!」と怒られるので
フィンに頼むのが通例になっている。
「はい、どーぞ!」
「ありがとな、フィン」
頑張って運んできてくれたフィンに感謝の言葉とともに頭を撫でてやると、えへへへ、と嬉しそうに微笑む。それを俺の横で何か手伝えることは無いかと手持無沙汰に見てるルナ。
「ルナ、悪いけど包帯巻くの手伝ってくれるか?」
「はいっ!お任せください」
最近になって分かったのだが、どうやらルナは人のために何かするのが好きらしく、このように頼むと喜んでやってくれる。
(お姫様なのにしっかりしてるよな……)
俺のイメージとしては王族の人間なんて我がままで、唯我独尊で碌な人間はいないと思っていたので本当に関心してしまう。
そんなどうでもいい感想を持ちながら頭陀袋の中から包帯を一巻き取り出し、ルナに渡す。
ルナはその受け取った包帯を上手に俺の手に巻いてくれている。
「前に教えた時よりさらに巻くのが上手くなったな」
「あれから何度か自分で練習しましたので。お役に立ててよかったです」
旅が始まってから間もない頃にルナが包帯の巻き方を知りたいと言ってきたので、教えたのだがかなり上達している。元々手先は器用ですぐに覚えたのだが、そのあとにも何度が独自に練習していたようで巻き上がりは見事なものである。
「巻いてくれてありがとな」
お礼を言ったあと、俺は再び頭陀袋を漁る。頭陀袋から取り出したのは、羽ペンとインク。ペン先に黒いインクを適度につけて、巻いてもらった包帯の上から紋章を刻む。
「刻印式を刻んでいるんだよ」
「刻印ですか?」
不思議そうな眼差しを向けるルナに説明してやる。
刻印式とは、端的に説明するなら願掛けや暗示の類である。魔力を込めて刻まれた紋章によって特定の効果を表してくれる。
たとえば、今刻んでいるのは薬草の紋章である。これには傷が通常より早く治せるようにする願掛けと痛みを軽減させる暗示が込められている。
「魔法陣と似たようなものですか?」
「書くという点では一緒だが、それ以外は全然違うな」
魔力が作用するという点では同じだが、仮に治癒魔法の魔法陣がある場合、傷は一瞬で治るが、刻印式の場合ではあくまでも肉体を活性化し代謝を高め治りを早くするだけ。
それに魔法陣はその魔法が実際に使えないとだめだが、刻印式は紋章と刻まれている内容を知っていれば誰にでも書ける。もちろん刻印式を扱える人はそんなに多くはないのだが。
ちなみに刻印式を扱うことを生業としている者のことは彫師と呼ばれる。
「公的な契約書とかも刻印式になるな。紙切れに書いただけなのに途轍もない効力を発揮するし」
「なるほど……」
「あとは、隷属の契約も刻印式だな」
残念ながらこの世界には奴隷という制度が存在する。もちろん酷使したりなどは禁じられているが、それでも人の性なのか自分より弱い立場の者を作りたがる。
(まあ、俺が下になることが無い絶対的な力があるからそんなことを思えるんだろうがな)
所詮平等など決して実現することはない妄言である。誰しも決して同じ人間ではないのだがら当然と言えば当然のことなのだが。
だから俺にもそんな偽善的な考えを持つ資格はない。
「あの……どうかしましたか?」
心配そうに俺の顔を覗いているルナ。急に黙ってしまったから心配させてしまったらしい。かぶりを振って話を戻すことにする。
「いや、なんでもない。それでどこまで話したっけ?」
「隷属の契約も、ってとこまでですね」
「えっと、まあ要するに魔法のような絶対的な力ではないが、それでも永続性はある」
魔法陣も魔法の種類によって永続的に発動可能だが、それは理論的な話で現実問題では魔力が枯渇してしまう。
その点、刻印式は刻むのに少量の魔力を要するだけで、その後は一切必要ない。任意のタイミングで紋章を停止できる。
「なるほど勉強になりました!さすがマフユさんですね」
「ふふんっ!だってマフユだもん、当然だよ」
治療の時からずっと俺の肩の上に座っていたフィンが、まるで我がことのように胸を張って誇らしげに自慢している。こんな俺のことを自慢げに話すより、フィン自身のことを話したほうが余程自慢になると思うのだが。
そんな緊張感が欠けたやり取りをしていると「……うぅ」とくぐもった声が聞こえてきた。すっかり失念していたが、俺たちの近くには先ほど捕えた男がいる。
「そろそろ、話せるんじゃないか?」
男の前に立ち、見下しながら冷めた声で問いかける。男は俺の声に反応して顔をこちらに向けてくる。
この時になって初めて男の顔をちゃんと見た。茶色の短髪で彫りは多少深いがなかなか整った顔でイケメンなんだろう。
(顔もいいし、アレだげやれるのだから十分モテそうだが)
身長は俺より少し高く、体格もなかなか良い。十分世の女性たちはほっとかないと思うのだがなどと、お節介気味な感想を抱いてしまう。
そんな余計なことを考えていたから男の次の予想外の発言に対応が遅れてしまった。
「頼む、あんたの弟子に……いや、兄貴の弟子にしてください!お願いしますっ!」
「……はい?」
予想の中では、第一声は恨み言やら文句などで罵られると予想していたのだが、これはさすがに予想外すぎた。
(罵られるのをスルーするためにお節介なことを考えていたのだが……)
俺の肩の上にフィンも、さらに後ろにいるルナですら絶句している。二人の気持ちが凄くよく分かる、俺も絶句してしまっているのだから。
男はまっすぐな目で俺をじっと見ている。先ほどのアホらしい理由で戦いを挑んできた男とはとても思えない目をしている。
「あ~、えーっと、恨み辛みはないのか?」
「そんなんあるわけないじゃないっすか!!あれだけの剣術に戦闘術、尊敬するっす!」
「そーよ、見る目あるじゃない!尊敬し、崇めなさい!」
俺の肩の上で腕を組んで胡散臭い宗教を布教するかのようにしているフィン。俺は祀られる神でも仏でもないのだが。
溜め息をつきそうになりながら後ろをチラッと見ると、なぜかルナも誇らしげな顔をしている。今度こそ溜め息を我慢できず、天を仰いだ。
「ここまで完膚無きまで叩きのめされたのは久しぶりっす!しかも魔法なしの純粋な戦闘力のみで圧倒されるなんて……ぜひとも俺を弟子にして欲しいっす」
「今負けた相手によくそこまで潔くなれるな、口調も変わったし」
「俺は強い相手には敬意を示す男っす!そして俺より圧倒的に強い兄貴にはぜひとも弟子入りしたいっす」
「別に圧倒的ってほどでもないが……。それに俺は魔法が使えないから教えることもないぞ?」
圧倒的でもないというのは本心である。怪我こそそこまで負ってないが、ギリギリだったのは否めないし。
「兄貴が魔法使えないのは驚きっすけど、別に魔法が習いたいわけじゃないっす。俺が習いたいのは兄貴の戦闘術なんで!」
「教えるって言ってもな……」
確かに剣術や槍術、杖術などは習ったのだが、戦闘術に関しては誰かに習ったわけじゃなく戦場で生きるために勝手に身に付いたものだから教えようがない。
そもそも弟子ということは、これからずっと俺に付いてくるということになる。つまり――――
(俺としては痛くもない腹を探られかねないし)
決してやましいことがない……ことはないのだが、それ以上に俺の過去を知られたくないというのがある。どうするかと悩みながら、ルナの方を何となく見る。そこである妙案を思いつく。
(オーフェンまであと少しだが俺はこいつのせいで戦えないし、かと言ってルナだけに任せるわけにもいかない。王都に着いたらこいつを適当な理由で追い払い、そのままおさらば。最悪撒けば問題ないか)
要するに利用するだけ利用して、あとはポイ作戦である。とんだ悪代官だが、この世は都合のいい時だけ弱肉強食、仕方ないことだ。
そうと決まればやることは一つだけ、どうすると俺に視線を向けるルナに目配せし、フィンには頷いて見せる。
「いいだろう、弟子にしてやる」
俺の発言にフィンとルナは驚いている。おそらく断ると思っていたのだろう、先ほどまで俺もそうだったし。
男の方は逆にかなり嬉しそうな顔をしている。
「マジっすか!!」
「ただし、王都までの道は仮弟子とする。その間に俺を納得させられたらその後正式な弟子にしてやる」
「俺、頑張って兄貴の弟子になるっす!見ててくださいね」
「俺も剣が折れて戦えないから活躍のチャンスだ、頑張ってくれ」
そう言って一度フィンと内密な話をするためにルナに声をかけ茂みに入る。フィンはまだ俺の真意に気付いてないらしい。二人から見えないことを確認するとフィンが小声で聞いてきた。
「ねぇ、どういうこと?弟子にしたらずっと旅に同行しちゃうよ?」
「大丈夫、王都に到着したらそこでオサラバする予定だ!」
俺のあくどい計画をフィンに話す。するとフィンは何とも言えない表情で俺を見てくる。
「……マフユもなかなか酷いことするね」
「あいつが来なきゃ剣も折れなかったし、丁度いいだろ。護衛を拾ったってことでさ、使えるものは使わないとな」
「マフユの判断に従うけど……」
「まあ、いざとなれば本当に弟子にするさ。少し気になるしな」
そこまで言うとフィンも何も言わなくなり、俺たちは元の場所に戻った。
そして俺は男の前に立ち、鞘に納めたままの剣を突出し再び確認する。
「弟子にするからには王都までしっかり俺たちを守れよ。この縄を切った途端、俺たちを攻撃しようなんて考えるなよ」
「もちろんそんなことしないっすよ!」
「ならば縄を解こう」
縄を解いてやろうとしゃがみこむと男がそれを静止してきた。
「あ、大丈夫っす!兄貴の手を煩わせることはしませんので……せいっ」
男が力を込めると縄は簡単に千切れてしまった。どうやら縄なんてあっても意味がなかったらしい。
(……今度は縄じゃなくて絶対に鎖を買っておこう)
そんなことを頭の中の買い物リストに追加しながら縄を眺めていると、男が話しかけてきた。
「兄貴を攻撃しようなんて思いませんよ!大体、俺なんかじゃ何回立ち向かっても負けますし」
今の武器を持たない俺じゃ勝てないと思うのだが、わざわざ訂正してやる必要ないのでそのままにしておく。威厳は大切だしな。
「さて、一応王都まで仮弟子にしたんだし名前を教えてくれ」
「そういえば名乗ってなかったっすね。俺はレイアード・ミルズっす、レイと呼んでください」
「レイ、か。俺はマフユ、こっちは相棒のフィン。そしてあっちはルナだ」
一応簡単に自己紹介をしてやる。ルナに関しては許可もないので王家の人間ということは黙っておく……俺のせいで知られている気もするが。
「マフユの兄貴に、フィンの姐さん、そしてルナ様っすね」
「やっぱり知ってたのか」
「そりゃあ知ってますよ!ガラッタでも聞きましたし、ルナ様のお顔も一応見たことあるんで」
案の定俺のせいで知られていた、その割には驚いていないようだが気にしない。
とりあえず紹介も終わったので、あとは王都まで向かうだけ。空を見上げるとすっかり夕焼け空になっていた。かなり予定外の出来事があったせいでこんな時間になってしまったが、とりあえずは日が暮れる前にはオーフェンに到着できそうである。
それから1時間ほど歩くと門が見えてきた。門の前には衛兵が見える。
「さて、じゃあ俺とフィンはここまでだな。念のためレイ、お前が彼女を中まで送ってやれ」
そう告げるとルナが驚いたような悲しそうな顔をして、話しかけてきた。
「そんな……まだお礼もしてません。城まで来ていただけませんか?」
「悪いな、俺は目立つのは苦手なんだよ」
頭を掻きながらそう告げるとルナはすごくさびしそうな顔で今にも泣き出しそうである。すごく罪悪感を感じる。
「……少しの間なら王都にいるから、ルナが暇なときに飯で奢ってくれ。もちろん城に招くのはやめてくれよ」
俺も少し王都で情報収集をしようと思っていたし、これくらいの提案ならできる。そもそもお礼を言われるようなことなんてたいして出来ていないし。ルナはまだ何か言いたそうだが、それを我慢して納得してくれた。
「……分かりました。それではぜひ一度お食事をしましょうね」
「ああ、約束するよ。じゃあレイ頼んだぞ」
「お任せするっす!ではルナ様行きましょう」
レイに馬の手綱を預け、俺は二人の様子を遠目に見守る。
ルナとは短い旅であったが、その間にたくさんめんどくさいことがあった。だけど、今ならそれが決して不快ではない。あの頃の旅ではなかったのもを多く感じれた気がする。
「……さみしい?」
「俺には似合わない言葉だよ。たくさん奪った俺に多くを望むなんて許されないから、な」
フィンは何も言わず俺の頬に寄り沿ってくれた。その温もりを感じながら門のほうを眺める。
二人の衛兵のうち、一人がルナに気が付き大急ぎで門の中に消えていき、残る一人がレイに詰め寄っている。あらぬ疑いでもかけられているに違いにない。「どんまい」と心の中で呟く。
(ああなる気がしてたんだよな……あっ、どんどん兵が集まってきた)
ルナは焦った表情をしているが、周りを囲う兵たちは気遣いながらも喜びの表情を浮かべ王都に入っていき、レイは対照的に連行されるように王都に入っていった。レイがこっちに助けを求めるように視線を送ってくるが、俺はその視線から目を背け、木に隠れる。見つかると厄介なことになるのは間違いないからな。門付近はある種のお祭り状態となっている。
ルナが弁解してくれるだろう、と他人事にように二人を見送った。
「……ほとぼりが冷めたころに行くか」
フィンにそう告げて木陰で待機した。
誤字・脱字、変な表現ありましたらご連絡願います。




